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「ああ……うんざりだ……」

 きょうも、学校の帰りに不良に待ち伏せされた。
 お金も取られた……2万……。

 新しく発売される予定のギャルゲーも、これで買えなくなった。

「ただいまー」

 家に帰った。

 母親に、もう一度お金をねだってみた。

「ねえ、母さん……1万、こづかい前借りしたいんだけど」
「少しは節約したらどう?」

 だめだった。

 ああ、どうしよう。もう、昼の焼きそばパンも買えない。
 なんでぼくだけこんな目に合わなきゃいけないんだ。
 こんな世界……滅びてしまえばいいんだ!

────キラン!

 その時、何かが光った。

 その光はぼくに向かって飛んできた。

 そして、ぼくの体に入った。

『あなたは、すごい力を得ました。これで人間を滅ぼす事ができます』

 頭の中で声がした。

「え……それ、本当?」
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