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第1章 仲間を見つけよう
第7話 ファリス
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俺は、その女性を指差す。
「あのでかい剣ぶら下げた女がそうなのか?」
「間違いないです。遠い西の地で、SSSクラス任務『邪神ソディカ討伐』を達成したパーティーの1人です」
ミツユスキーが答える。
「話だけ聞くとすごく強そうだな、そいつがいれば王様への謁見とかできそう?」
「何か理由をつけて謁見するならば、可能かと」
王様に謁見する為の道が見えた。あとは、仲間にするだけだ。だが、銃声をどうにかしなければならない。
サイレンサーなんてものは、ここにはない。あるとすれば────魔法!?
試しに、メイデンにそんな魔法があるか、聞いてみることにした。
「なあ、未来の最強大魔導師、音を消す魔法はあるか?」
「はい、あります! タカシ様」メイデンは答えた。
──銃声の問題は解決だ。
「さすが、俺の仲間だ」
「そんな、もったいないお言葉を……」メイデンは、リンゴの様に頬を赤らめた。
「じゃあ、これに魔法をかけてくれないか」俺は仲間銃を取り出し、彼女に差し出した。
「お安い御用です」メイデンは呪文を唱える。
「【サイレントオブジェクト】!」
灰色の煙が銃を包み込み、銃に吸収されていった。魔法の効果が付与されたのだろう。
「これで大丈夫です、タカシ様」メイデンは魔法をかけ終えると、銃を俺の手に戻す。
「よし、いくか」俺は、銃を隠してファリスのところへと向かった。
ターゲットは、呑気に掲示板を眺めている。俺はターゲットの後ろに回り込み、誰も見ていないことを確認して銃を取り出した。
ファリスの背中、大剣と鎧の隙間を狙い、一気に引き金を引いた。音はしなかった。火薬の臭いと稲妻の光を感じただけだった。
「やったか?」
否、ファリスは、ものすごい速度でその光に反応し、剣で光を弾いた。そして、こちらを睨み付け、言葉を発した。
「お前今、私に何かしようとしたろ」
俺はミスを犯した。それもそのはず、相手は邪神を倒すほどの腕の持ち主だ。そんな相手が簡単に隙を見せてくれるわけがない! アニメやマンガでは、こういうシーンをよく見ているはずだった。
──軽率……すぎた──
弾丸を一発無駄にしたが、いい勉強だと思うしかない。だが、今はこの状況をどう乗り切るかだ。
「いや、別に……俺はただ……」
「怪しい気配がプンプン臭うぞ、貴様、何者だ!」
ファリスは大剣を軽々と持ち、剣先を俺の鼻元に突き出した。だが……。
「痛っ!」
突然、ファリスは持っていた大剣を落とし、剣を持っていた腕を、苦しそうに抑えていた。
その瞬間、俺の横を黒い影が横切り、ファリスの後ろに回り込む。そして、その黒い影はファリスの体に絡みつく。その黒い影の正体は……メイデンだった。
「タカシ様に剣を向けるなんて……許さない」
メイデンの両足は、ファリスのボディーを腕ごと絞め、さらに首をスリーパーホールドのように極めていた。
「なっ、なんだお前は!」
「今です、タカシ様」
俺は、我に返った。──この状況は……メイデンがチャンスを作ってくれたのか! 仲間に感謝し、仲間銃を握る。
「俺は良い仲間をもって幸せだ」
「な、何をする気だ!」
ファリスは俺を睨みつける。これだと、俺が悪役のように思えてくる。だが、そんな感情を無視して、俺は仲間銃の引き金を引いた。銃は音を立てず、薬莢を飛ばし稲妻を放つ。稲妻はファリスに直撃した。
「ニャー!」
ファリスは悲鳴を上げ気を失った。ラウンジにいた屈強な男たちは悲鳴に反応したが、あまり興味を示さなかった。おそらく、メイデンに絡まれていたので、女同士のじゃれ合いに見えたのだろう。メイデンは、ホールドを解き、ファリスの体を支えた。
「一撃だなんて、さすがタカシ様です!」
「ま、まあね!」まあ、どうあれチャンスを作ってくれたのはメイデンだ。本当はこちらが礼をいうべきなのだが、ちょっとだけ調子に乗っておこう。後は、ファリスが目を覚ますのを待つだけだ。
…………。
しばらくして、ファリスがゆっくりと目を覚ました。
「あっし今……なんて事を……。主様、お怪我は……なかったっスか」
ファリスは、慌てた様子で、俺に話しかけてきた。あきらかに態度が変わっていた。これでSSSクラス任務達成者、ファリスの仲間化は成功した。
「あのでかい剣ぶら下げた女がそうなのか?」
「間違いないです。遠い西の地で、SSSクラス任務『邪神ソディカ討伐』を達成したパーティーの1人です」
ミツユスキーが答える。
「話だけ聞くとすごく強そうだな、そいつがいれば王様への謁見とかできそう?」
「何か理由をつけて謁見するならば、可能かと」
王様に謁見する為の道が見えた。あとは、仲間にするだけだ。だが、銃声をどうにかしなければならない。
サイレンサーなんてものは、ここにはない。あるとすれば────魔法!?
試しに、メイデンにそんな魔法があるか、聞いてみることにした。
「なあ、未来の最強大魔導師、音を消す魔法はあるか?」
「はい、あります! タカシ様」メイデンは答えた。
──銃声の問題は解決だ。
「さすが、俺の仲間だ」
「そんな、もったいないお言葉を……」メイデンは、リンゴの様に頬を赤らめた。
「じゃあ、これに魔法をかけてくれないか」俺は仲間銃を取り出し、彼女に差し出した。
「お安い御用です」メイデンは呪文を唱える。
「【サイレントオブジェクト】!」
灰色の煙が銃を包み込み、銃に吸収されていった。魔法の効果が付与されたのだろう。
「これで大丈夫です、タカシ様」メイデンは魔法をかけ終えると、銃を俺の手に戻す。
「よし、いくか」俺は、銃を隠してファリスのところへと向かった。
ターゲットは、呑気に掲示板を眺めている。俺はターゲットの後ろに回り込み、誰も見ていないことを確認して銃を取り出した。
ファリスの背中、大剣と鎧の隙間を狙い、一気に引き金を引いた。音はしなかった。火薬の臭いと稲妻の光を感じただけだった。
「やったか?」
否、ファリスは、ものすごい速度でその光に反応し、剣で光を弾いた。そして、こちらを睨み付け、言葉を発した。
「お前今、私に何かしようとしたろ」
俺はミスを犯した。それもそのはず、相手は邪神を倒すほどの腕の持ち主だ。そんな相手が簡単に隙を見せてくれるわけがない! アニメやマンガでは、こういうシーンをよく見ているはずだった。
──軽率……すぎた──
弾丸を一発無駄にしたが、いい勉強だと思うしかない。だが、今はこの状況をどう乗り切るかだ。
「いや、別に……俺はただ……」
「怪しい気配がプンプン臭うぞ、貴様、何者だ!」
ファリスは大剣を軽々と持ち、剣先を俺の鼻元に突き出した。だが……。
「痛っ!」
突然、ファリスは持っていた大剣を落とし、剣を持っていた腕を、苦しそうに抑えていた。
その瞬間、俺の横を黒い影が横切り、ファリスの後ろに回り込む。そして、その黒い影はファリスの体に絡みつく。その黒い影の正体は……メイデンだった。
「タカシ様に剣を向けるなんて……許さない」
メイデンの両足は、ファリスのボディーを腕ごと絞め、さらに首をスリーパーホールドのように極めていた。
「なっ、なんだお前は!」
「今です、タカシ様」
俺は、我に返った。──この状況は……メイデンがチャンスを作ってくれたのか! 仲間に感謝し、仲間銃を握る。
「俺は良い仲間をもって幸せだ」
「な、何をする気だ!」
ファリスは俺を睨みつける。これだと、俺が悪役のように思えてくる。だが、そんな感情を無視して、俺は仲間銃の引き金を引いた。銃は音を立てず、薬莢を飛ばし稲妻を放つ。稲妻はファリスに直撃した。
「ニャー!」
ファリスは悲鳴を上げ気を失った。ラウンジにいた屈強な男たちは悲鳴に反応したが、あまり興味を示さなかった。おそらく、メイデンに絡まれていたので、女同士のじゃれ合いに見えたのだろう。メイデンは、ホールドを解き、ファリスの体を支えた。
「一撃だなんて、さすがタカシ様です!」
「ま、まあね!」まあ、どうあれチャンスを作ってくれたのはメイデンだ。本当はこちらが礼をいうべきなのだが、ちょっとだけ調子に乗っておこう。後は、ファリスが目を覚ますのを待つだけだ。
…………。
しばらくして、ファリスがゆっくりと目を覚ました。
「あっし今……なんて事を……。主様、お怪我は……なかったっスか」
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