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第5章 目的を達成しよう
トカレフ
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「それは確か……見たことあるわ。ちょっとだけだけど……。勇者ヒロシイが一度だけ見せてくれたわ」
魔女は、そう言うと紫色の水晶を頭上に掲げる。「そう、勇者はそれのことを『トカレフ』とか言ってたわねー」
紫の水晶は砕け散り、魔女に光が降り注ぐ。「このジュリアの呪いの力をその武器に封じ込めたってわけね……どうしてあなたがそんなものを持っているのかなー」
魔女は、にやけた顔で俺に語り続けた。
魔女は全快した……作戦は失敗に終わった。
それよりも、なぜ魔女がこの銃の力のことを語っているんだ?
そして、魔女の言葉の中にあった『トカレフ』という単語……それは俺の元いた世界に存在する武器の名前だ。
じゃあ、この銃はトカレフなのか!
トカレフなら俺も少しは聞いたことがある。見たことはなかったが、これがそうだとすると、元はただの銃だ。魔女の話からの推測だが、おそらくジュリアがこの銃に細工をして仲間銃にしたのだろう。
「もしかして、あなたもヒロシイと同じ世界の人間なのかしら」
魔女の口調が通常に戻る。
ヒロシイと同じ世界の人間……。
『ヒロシイ』それはおそらく日本人のヒロシという名前だろう。
俺は普通の日本人だ。そして普通の日本人は銃は持っていない。
銃を持っていた人たちと俺は、ある意味住む世界が違うはずだ。
なので俺は、魔女に対してこう答えた。
「違う世界の人間だ!」
魔女は、そう言うと紫色の水晶を頭上に掲げる。「そう、勇者はそれのことを『トカレフ』とか言ってたわねー」
紫の水晶は砕け散り、魔女に光が降り注ぐ。「このジュリアの呪いの力をその武器に封じ込めたってわけね……どうしてあなたがそんなものを持っているのかなー」
魔女は、にやけた顔で俺に語り続けた。
魔女は全快した……作戦は失敗に終わった。
それよりも、なぜ魔女がこの銃の力のことを語っているんだ?
そして、魔女の言葉の中にあった『トカレフ』という単語……それは俺の元いた世界に存在する武器の名前だ。
じゃあ、この銃はトカレフなのか!
トカレフなら俺も少しは聞いたことがある。見たことはなかったが、これがそうだとすると、元はただの銃だ。魔女の話からの推測だが、おそらくジュリアがこの銃に細工をして仲間銃にしたのだろう。
「もしかして、あなたもヒロシイと同じ世界の人間なのかしら」
魔女の口調が通常に戻る。
ヒロシイと同じ世界の人間……。
『ヒロシイ』それはおそらく日本人のヒロシという名前だろう。
俺は普通の日本人だ。そして普通の日本人は銃は持っていない。
銃を持っていた人たちと俺は、ある意味住む世界が違うはずだ。
なので俺は、魔女に対してこう答えた。
「違う世界の人間だ!」
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