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第三十話 宇宙(そら)
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私は思う。どうして私はいつも、私利私欲で動いてしまうのだろうか。
今にもはちきれんばかりの魔力が蓄えれた砲撃用の巨大なクリスタルを、私はあえて破壊せず、しがみついてしまったのだ。
「主~それはだめです。帰ってこれなくなります!」
「一回! 一回だけ! エリザだって一回受けたのだから、私も一回受けるううう!」
翼になって私の背中に張り付いているシグルドの声がうるさい。でも、私は……絶対に引かない!
「エリザはああいう体質なんですよ。いくらこの鎧が最強クラスでも、これをまともに食らったら……」
「エリザのマナバーンでも平気だったのだから、このぐらい……」
「マナ酔いでどうにかなっちゃいますよぉ! それどころか、力の変換なしにマナが放出されれば、次元干渉が起こりますよぉ」
「マナ酔い? 次元干渉?」
いったいどういうことだ? このクリスタルは砲撃用だから、粉々になるとか、焼け死ぬとか、そんな反応があっていいはず……じゃあ、このクリスタルはいったい……。
「この砲台は、砲身で魔力を破壊力に変える仕組みになってるんですよ! だから、魔力のない主がこれを受けたら……」
「そ……そうだったのか……」
私は勘違いをしていたようだ。ならば……。
「なら、なおさら受けてみたい! こんな大量の濃縮マナを体に受けたら……未知の領域を味わえ……」
「だから……本当に未知の領域に……」
──ブワアアアッ!──
クリスタルが激しい輝きを放った。私はその光に包まれ……
……気が付くと……見渡す限り、上も下も右も左も満点の星空だった。
「なあ、シグルド……ここはどこだ……」
「多分、宇宙だと思われ……」
「宇宙……そういえば……どこかの科学者がそんなことを言っていたな……本当にあったのか……そういえば、あの大きな丸いのはなんだ?」
私は、その不思議な青く輝く大きな丸い塊を指差した。
「主たちが住む惑星です」
「惑星? そうか……私はあの惑星というところに住んでいたのか……おお、私の持っている地図と同じような地形の陸地が見える。しかも、国境線がないぞ」
「そうですね」
「私たちは、こんな大きい惑星に住んでいるのに、あんな小さな大陸の中でつまらない争いをしているんだな」
「主……」
「なんだか、胸が苦しい。感動しすぎたのかもしれないな……ちょっと……眠くなってきた……」
「主! ここは酸素が……早く……元居た場所に……」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
済んだ樹木の香りがする。すごく懐かしい匂いだ。
体のあちこちが痛い。でも、それをふんわりとした何かが和らげてくれている。
これは……多分私はベッドの中にいる。
目をゆっくり開ける。そこは、見覚えのある部屋だった。でも……思い出せない。
一人の少年が、私の側で何かを話していた。
「……主……主…………主! 気が付かれましたか!」
「主? それは、私のことか?」
「え、私ですよ。シグルドです……まさか主……記憶が……」
今にもはちきれんばかりの魔力が蓄えれた砲撃用の巨大なクリスタルを、私はあえて破壊せず、しがみついてしまったのだ。
「主~それはだめです。帰ってこれなくなります!」
「一回! 一回だけ! エリザだって一回受けたのだから、私も一回受けるううう!」
翼になって私の背中に張り付いているシグルドの声がうるさい。でも、私は……絶対に引かない!
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「マナ酔い? 次元干渉?」
いったいどういうことだ? このクリスタルは砲撃用だから、粉々になるとか、焼け死ぬとか、そんな反応があっていいはず……じゃあ、このクリスタルはいったい……。
「この砲台は、砲身で魔力を破壊力に変える仕組みになってるんですよ! だから、魔力のない主がこれを受けたら……」
「そ……そうだったのか……」
私は勘違いをしていたようだ。ならば……。
「なら、なおさら受けてみたい! こんな大量の濃縮マナを体に受けたら……未知の領域を味わえ……」
「だから……本当に未知の領域に……」
──ブワアアアッ!──
クリスタルが激しい輝きを放った。私はその光に包まれ……
……気が付くと……見渡す限り、上も下も右も左も満点の星空だった。
「なあ、シグルド……ここはどこだ……」
「多分、宇宙だと思われ……」
「宇宙……そういえば……どこかの科学者がそんなことを言っていたな……本当にあったのか……そういえば、あの大きな丸いのはなんだ?」
私は、その不思議な青く輝く大きな丸い塊を指差した。
「主たちが住む惑星です」
「惑星? そうか……私はあの惑星というところに住んでいたのか……おお、私の持っている地図と同じような地形の陸地が見える。しかも、国境線がないぞ」
「そうですね」
「私たちは、こんな大きい惑星に住んでいるのに、あんな小さな大陸の中でつまらない争いをしているんだな」
「主……」
「なんだか、胸が苦しい。感動しすぎたのかもしれないな……ちょっと……眠くなってきた……」
「主! ここは酸素が……早く……元居た場所に……」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
済んだ樹木の香りがする。すごく懐かしい匂いだ。
体のあちこちが痛い。でも、それをふんわりとした何かが和らげてくれている。
これは……多分私はベッドの中にいる。
目をゆっくり開ける。そこは、見覚えのある部屋だった。でも……思い出せない。
一人の少年が、私の側で何かを話していた。
「……主……主…………主! 気が付かれましたか!」
「主? それは、私のことか?」
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