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5章 嵐は…
22話 今更のダンジョン事情
しおりを挟む「エルは商業ギルドに行くのでしょう、2人のことはわたくしに任せて行ってくればいいわ」
ママンが留守番を買って出てくれる。
「うん、オレ達、訓練場借りて訓練してるから」
「僕も棒術と魔法の連ちゅうちまちゅ」
あ、留守番じゃなくそっちですか。時間は…ちょうど3の鐘(12時)がなったばかりだ。
「4の鐘(15時)には金牛亭に行ってるから、すれ違うようだったら宿に先に行っててね」
みんなと別れ独り商業ギルドに入って行く。受付嬢に声をかけ…られた。
「エルドール商会のエルさんですね、来られる事をコネリー所長から連絡を受けていましたので、直ぐマスターのところにご案内します」
ここでもすでに面が割れている。前も思ったが出張所と此処通信魔道具あるんだろうな。速文だと万が一に届かないこともあるからね。コネリー所長に挨拶してから1時間くらいしか経ってないもんなぁ。
マスターの執務室に案内された。もう場所も覚えた。扉を開けた途端にこやかな爺に迎えられる。
「おお、嬢ちゃんまっとったぞ」
「こんにちわ、エドワードギルドマスター」
「堅苦しい、嬢ちゃんとわしの仲じゃ、エド爺とでも呼んでくれ」
いや、無理です、呼びませんから。呼んでくれやりとり二度目だな。ん?マスター結構そわそわしてますがどうしたんでしょう?受付嬢がお茶をテーブルに置き挨拶をして出て行った。ドアがバタンと閉まったとたんにテーブルに乗り出してきた。
「嬢ちゃん、コネリーから聞いたぞ!ジャイアントシルバーゴーレムを倒したんじゃってな」
それを言いたかったのだが受付嬢が出て行くのを待ってたのか。
「ええ、コネリーさんのところには両足と片腕を卸して来ました。こっちには胴体を卸そうと
思ってます。片腕と頭はメンバーの装備を作るために温存するつもりです」
「コネリーからは片腕だけでも100キロ超えておったと聞いとる。胴体じゃと4~500キロはありそうじゃな、してシルバーゴーレムには出会わんかったと。検証は出来んがそれがジャイアントシルバーゴーレムの出現条件かもしれんのう、いやしかし…」
最後はブツブツ言っててよく聞こえなかった。
「どっちにしろ普通のシルバーゴーレムよりジャイアントシルバーゴーレムの方が魔銀の純度が高い、99%で精製の手間がいらん、ドワーフの鍛治師どもが狂喜しそうじゃ。この10年、出会った奴はおるが倒した奴はおらんかったからのう。前々からドワーフに頼まれておったのが、やっとじゃ」
「そうなんですか?」
「ああ、ダンジョン内のモンスターは魔素から顕現するものと親から産まれるものと2種類おるがどちらも通常死ぬまで存在するんじゃが、ボス部屋のモンスターは倒さずに逃げると一定の時間経過で消えるんじゃ。だから冒険者はボス部屋の扉を楔などで閉まらぬよう固定して、到底勝てないと踏んだら一度逃げて扉を閉める。そして時間を置いて再度挑むと言う事をする。じゃがレアと言われるボスはなぜか初回しか現れんな。この辺りは神様の決まりごとなのかのう」
ある一定の法則が存在するのか、死ねば放置すればダンジョンに吸収され魔素に帰るのかな?
最後までクリアしたらダンジョンマスターに会えたり、ダンジョンコア見つけたり出来るのかな?
「最下層をクリアすればダンジョンマスターが居たりとかダンジョンコアがあったりとかするんですか」
「なんじゃ?ダンジョンマスター?コア?聞いた事もないのう。ダンジョンは神様がこさえたと言われておる、四季ダンジョンを創ったのは豊穣の女神様と言われているがの」
神様でしたか、じゃあ神様に逢えるダンジョンとかあったりして。
四季ダンジョンが食べれるものが豊富なのは豊穣の女神様が創ったからなのか、もしくは反対に食べれるものが豊富だから豊穣の女神様が創ったと言われるのか、どっちでもいいけど。
コンコン
「おお来たか、どれ嬢ちゃん、ぼちぼち倉庫に行こうかの」
ギルドマスターが立ち上がったので私も後に続く。ドアの外に立って居たのは30歳前の男性、結構イケメン…どこかで見た顔…?
「今回はさすがにわし1人じゃ無理と思っての、信用できる職員じゃ。名はマロリーと言う」
「初めまして、エルドール商会のエル会頭ですね。父から凄腕の冒険者だと聞いて居たのですが、こんな綺麗な女性とは思いませんでした」
にっこり爽やかと言うより企んでます感が…あっ
「もしかしてコネリー所長の…」
「はい、息子です」
コネリー所長を少し爽やかにした感じですね。しかし仕事出来ますオーラあり、親子だな。
「挨拶も済んだ事じゃし、倉庫に行こうかの」
そして倉庫に大量の素材を出して行く。
トレントの幹各2本、腕枝各3本、クレイゴーレムの泥10キロ入り5袋、マーブルゴーレム5体、そしてジャイアントシルバーゴーレムの胴体だ。
「すごい、マジックバック…じゃあなくインベントリでしょうか、それもこの容量…」
マロリーさんがあんぐりと口を開けっぱなしです。最近また大きくなった気がするインベントリです。夏階層終わって強くなったかも。レベルとか経験値ってステータス表示にないけど世界のシステム的にある気がする。
「これも競りで売るんですか?」
「そのつもりじゃが、魔銀が手に入ったのでギルデ山のドワーフ鍛治ギルドに声をかけた、あやつらが来るまで魔銀は売らんのでちと遅うなるがいいかのう」
「すぐにお金が入り用ではないですから、ただどれくらいかかります?」
「遅うても二、三日じゃろ」
「ならエオカにいると思います」
「宿はとったのか」
そういえば格安で泊まれるんだった、まあ冒険者ギルドの方が慣れてるからいいか。アレクス君たち訓練もするし。
「冒険者ギルドの宿を常宿にしてます、日中出かけても夜は宿に戻っていると思います。離れるときは伝言しますよ」
「そうしてもらえると助かるわい」
思ったより早く終わったな。今回冒険者ギルドダンジョン出張所でめぼしい素材売っぱらったからな。魔石は全然売ってないけど魔法薬や魔道具に使うし、そうだ。除虫草で除虫香作るかな。10階層で夜営した時、除虫香使えばポイズンタランチュラ避けになったのにすっかり忘れてた。
ゴブリン装備も売りに行くか。
前回のゴブリン装備は小盾が2個、今回の分が鉄の小盾2個で計4個、トレントの弓3個とトレントの杖2個、鉄の剣3本、この辺りは結構傷みもあるので合計で2万メルほどだ。
オーク装備はアーチャーとメイジ装備は不要なので(アレックス君達からもいらないと言われている)のでミスリル合金の弓3本とミスリル合金の杖4本を売りに出した。これは5万メルになった。
今回のダンジョンはママンもいたし、私もウリュ君も魔法メインだったから剣やグレイブを研ぎに出すほどではない。アレクス君が蛇腹剣を得たのでブロードソードが帰って来ている。これと解体ナイフくらいを研ぎに出しておく。
アレクス君達も研ぎに出す分があるからまた一緒に来よう。
そろそろいい時間だ、金牛亭に行こうか。
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