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第2章 光と陰
第48話 爆弾発言
「ねえねえ、ゆうきぃ……
みくとラブホ行ったって、ホント~?」
里緒奈の一言に、その場は凍りついた。
「!!……………」
未来の顔から一気に血の気が引いた。
青ざめた表情で目を見開き、その場から逃げ出したい衝動を必死に抑えた。
「!!……………」
さくらは目を見開き、口元を両手で覆ったまま、言葉を失って固まり、祐希の顔を直視できなかった。
「!!……………」
琴葉も里緒奈の発した言葉が信じられないと言う表情で、未来と祐希を交互に見た。
祐希も呆気に取られ、呆然と立ち尽くした。
(なんで、どうして里緒奈が……ラブホに行ったことを知ってるんだ……)
和やかな雰囲気は、一瞬にして修羅場へと変わった。
「ば、バカ、里緒奈、なんで今それ言うの!」
怜奈が慌てた様子で里緒奈に怒鳴った。
どうやら、それは怜奈も知っていたらしい。
「だ、誰が……
誰がそんなこと言ったんですか?」
祐希が口を開いた。
「えぇ~、みじゅきが見たって言ってたよ……
ゆうきぃ、なんれ、ラブホ行ったのぉ?」
里緒奈の目は据わっていた。
「り、里緒奈、あんた酔ってるんだから……
ほら、もう寝るよ!」
怜奈が腕を掴み、引っ張って行こうとしたが、里緒奈はテーブルにしがみついて抵抗した。
「やだぁ、まらのむの~
あたし、酔ってないんだからぁ……」
その呂律の回らなさは、酔っぱらいそのものだった。
「さっきの話、里緒奈の妄想だから……
気にしなくていいからね……
この人、酔っ払うと妄想癖出るからさ……」
怜奈は、なぜか祐希と未来を庇ってくれた。
「妄想じゃないよ……
ちゃんと、みじゅきから聞いたんらから……
ラブホ行くんなら、あたしも行きたかったなぁって、思ったんらよね……
ゆうきぃ、なんれみくとラブホ入ったの?」
酔っぱらいの里緒奈の話とは言え、瑞希に見られたなら、ここで弁明すべきだと祐希は思った。
「確かに、確かにホテルは行ったよ……
でも、それは未来が具合悪くなって、もう歩けないって……
しゃがみ込んで、横になりたいって言うから……
本当に具合悪そうだったから……
仕方なく、近くのホテルに入ったんだ……」
「へ~、でもさぁ……その後、したんれしょ」
里緒奈が嫌味たっぷりに言った。
その時、いきなり未来が立ち上がり、物凄い剣幕で里緒奈に食ってかかった。
「してないよ!……してないから!
里緒奈さん、変なこと言わないで!
その場にいなかったのに、何が分かるの!」
未来は涙を浮かべ、里緒奈に訴えた。
「祐希は、祐希は……本当に心配してくれて……
私を見守ってくれたんだから……」
未来は、自分の願いを聞いてくれた祐希に、迷惑はかけられないと思った。
「れいなしゃん、未来が怒ったぁ、コワイよぉ~」
「里緒奈、あんた、ホンっと酒癖悪いよね……
後輩に絡んだこと、明日奈さんに報告するからね……」
「しょ、しょれだけは……勘弁してぇ~」
さすがの里緒奈も明日奈が怖いらしい。
「ほら! 里緒奈、寝るよ!
琴葉ちゃん、悪いんだけど、この人キャンピングカーまで連れて行くの、手伝ってくれる?」
怜奈が琴葉に頼んだ。
琴葉は無言で頷き、怜奈に手を貸した。
「まって、待ってよぉ。
まら飲みたいんだからぁ。手ぇ、離して」
抵抗空しく、里緒奈は2人に連行されていった。
その場に残された祐希、未来、さくらの3人には、気まずい空気が流れた。
その場の空気に耐えられなくなり、さくらが席を立った。
「わ、私、もう寝ますね……お休みなさい」
さくらは、そそくさとテントへと消えた。
後に残った祐希と未来の目が合うと、2人は同時に大きな溜息をついた。
「未来、ありがとな」
「いいえ、元はと言えば、私の我がままから始まったことだから……
お礼を言わなきゃならないのは、私の方よ」
「そうか、でも助かったよ……
しかし、里緒奈さん、とんでもないこと口にしてくれたもんだな……」
「ホントね……
一応、弁明したけど、みんなどこまで信じてくれるかなぁ……」
「しかし、瑞希さんに見られていたとはなぁ……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
さくらはテントに入り、コットの上で寝袋に入り寝ようとしたが、今の話が気になって眠れなかった。
(祐希さんと未来さんがホテルへ行ったなんて……。
何もなかったって言ってたけど、本当にそうなのかしら)
遅れてテントに入った未来と琴葉は、音を立てないように慎重に寝袋に入った。
常夜灯の僅かな光の中、さくらの寝息は聞こえない。
ただ、頑ななほどに背中を向けたその姿は、無言の拒絶を示しているように見えた。
(あの場で、本当のことなんて、言えるわけない!)
未来は、胸の奥にある「真実」を心の奥底に沈め、さくらの背中を見つめながら、必死に平静を装った。
けれど、脳裏には仲睦まじく手を繋ぐ祐希とさくらの姿が焼き付いて離れなかった。
(私とは誰にも言えない関係なのに……どうして……)
隣で横になった琴葉も、重苦しいその場の空気に身を縮めた。
祐希はタープの後始末を終え、最後にテントに入った。
寝袋に潜り込んで、ぼんやりとテントの天井を見つめる。
唇に残るさくらとの口づけの感触……
里緒奈が突如として暴露した、祐希と未来の秘密の関係。
張り詰めた空気の中、それぞれの秘密と想いが交錯し、長く重苦しい夜は更けていった。
みくとラブホ行ったって、ホント~?」
里緒奈の一言に、その場は凍りついた。
「!!……………」
未来の顔から一気に血の気が引いた。
青ざめた表情で目を見開き、その場から逃げ出したい衝動を必死に抑えた。
「!!……………」
さくらは目を見開き、口元を両手で覆ったまま、言葉を失って固まり、祐希の顔を直視できなかった。
「!!……………」
琴葉も里緒奈の発した言葉が信じられないと言う表情で、未来と祐希を交互に見た。
祐希も呆気に取られ、呆然と立ち尽くした。
(なんで、どうして里緒奈が……ラブホに行ったことを知ってるんだ……)
和やかな雰囲気は、一瞬にして修羅場へと変わった。
「ば、バカ、里緒奈、なんで今それ言うの!」
怜奈が慌てた様子で里緒奈に怒鳴った。
どうやら、それは怜奈も知っていたらしい。
「だ、誰が……
誰がそんなこと言ったんですか?」
祐希が口を開いた。
「えぇ~、みじゅきが見たって言ってたよ……
ゆうきぃ、なんれ、ラブホ行ったのぉ?」
里緒奈の目は据わっていた。
「り、里緒奈、あんた酔ってるんだから……
ほら、もう寝るよ!」
怜奈が腕を掴み、引っ張って行こうとしたが、里緒奈はテーブルにしがみついて抵抗した。
「やだぁ、まらのむの~
あたし、酔ってないんだからぁ……」
その呂律の回らなさは、酔っぱらいそのものだった。
「さっきの話、里緒奈の妄想だから……
気にしなくていいからね……
この人、酔っ払うと妄想癖出るからさ……」
怜奈は、なぜか祐希と未来を庇ってくれた。
「妄想じゃないよ……
ちゃんと、みじゅきから聞いたんらから……
ラブホ行くんなら、あたしも行きたかったなぁって、思ったんらよね……
ゆうきぃ、なんれみくとラブホ入ったの?」
酔っぱらいの里緒奈の話とは言え、瑞希に見られたなら、ここで弁明すべきだと祐希は思った。
「確かに、確かにホテルは行ったよ……
でも、それは未来が具合悪くなって、もう歩けないって……
しゃがみ込んで、横になりたいって言うから……
本当に具合悪そうだったから……
仕方なく、近くのホテルに入ったんだ……」
「へ~、でもさぁ……その後、したんれしょ」
里緒奈が嫌味たっぷりに言った。
その時、いきなり未来が立ち上がり、物凄い剣幕で里緒奈に食ってかかった。
「してないよ!……してないから!
里緒奈さん、変なこと言わないで!
その場にいなかったのに、何が分かるの!」
未来は涙を浮かべ、里緒奈に訴えた。
「祐希は、祐希は……本当に心配してくれて……
私を見守ってくれたんだから……」
未来は、自分の願いを聞いてくれた祐希に、迷惑はかけられないと思った。
「れいなしゃん、未来が怒ったぁ、コワイよぉ~」
「里緒奈、あんた、ホンっと酒癖悪いよね……
後輩に絡んだこと、明日奈さんに報告するからね……」
「しょ、しょれだけは……勘弁してぇ~」
さすがの里緒奈も明日奈が怖いらしい。
「ほら! 里緒奈、寝るよ!
琴葉ちゃん、悪いんだけど、この人キャンピングカーまで連れて行くの、手伝ってくれる?」
怜奈が琴葉に頼んだ。
琴葉は無言で頷き、怜奈に手を貸した。
「まって、待ってよぉ。
まら飲みたいんだからぁ。手ぇ、離して」
抵抗空しく、里緒奈は2人に連行されていった。
その場に残された祐希、未来、さくらの3人には、気まずい空気が流れた。
その場の空気に耐えられなくなり、さくらが席を立った。
「わ、私、もう寝ますね……お休みなさい」
さくらは、そそくさとテントへと消えた。
後に残った祐希と未来の目が合うと、2人は同時に大きな溜息をついた。
「未来、ありがとな」
「いいえ、元はと言えば、私の我がままから始まったことだから……
お礼を言わなきゃならないのは、私の方よ」
「そうか、でも助かったよ……
しかし、里緒奈さん、とんでもないこと口にしてくれたもんだな……」
「ホントね……
一応、弁明したけど、みんなどこまで信じてくれるかなぁ……」
「しかし、瑞希さんに見られていたとはなぁ……」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
さくらはテントに入り、コットの上で寝袋に入り寝ようとしたが、今の話が気になって眠れなかった。
(祐希さんと未来さんがホテルへ行ったなんて……。
何もなかったって言ってたけど、本当にそうなのかしら)
遅れてテントに入った未来と琴葉は、音を立てないように慎重に寝袋に入った。
常夜灯の僅かな光の中、さくらの寝息は聞こえない。
ただ、頑ななほどに背中を向けたその姿は、無言の拒絶を示しているように見えた。
(あの場で、本当のことなんて、言えるわけない!)
未来は、胸の奥にある「真実」を心の奥底に沈め、さくらの背中を見つめながら、必死に平静を装った。
けれど、脳裏には仲睦まじく手を繋ぐ祐希とさくらの姿が焼き付いて離れなかった。
(私とは誰にも言えない関係なのに……どうして……)
隣で横になった琴葉も、重苦しいその場の空気に身を縮めた。
祐希はタープの後始末を終え、最後にテントに入った。
寝袋に潜り込んで、ぼんやりとテントの天井を見つめる。
唇に残るさくらとの口づけの感触……
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