悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!

月代 雪花菜

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第八章 海の覇者

斬り落とされても厄介な腕

 
 

 一緒になってペコペコしていたチェリシュを抱き上げたリュート様は、顔を覗き込んでピクリと眉を動かしました。

「顔色が少し悪くねーか?」
「だ、大丈夫なの」

 大丈夫じゃねーだろ……と、低く呻くリュート様の隣で、キュステさんも顔色を曇らせます。

「本体はおらんようになったし、魔核を壊したわけやあらへんけど……」
「仮にも海の覇者と呼ばれるクラーケンだからな。体を守っていた粘液にも強い魔力が宿っていた影響か、魔素が色濃く残っているから、チェリシュやカフェたちは結界の中にいた方が良いな」
「うー」
「本調子じゃねーんだから、無理は禁物だ」
「あいっ」

 そういえば、魔物を構成する【魔核】というものから発せられる毒みたいなものが【魔素】というのですよね。
 人や神族にとって、あまり良くない物質───
 ただし、切り落とされた部位などは全く問題無く、あくまで魔物を構成する【魔核】が放つものなのですね。

「まだ、外は濃いのぅ……ほれ、チェリシュ。妾の夫がせっかく張ってくれているのじゃ。あちらへ戻るぞ」
「ルー、リュー、またあとでなの」

 しょんぼりするチェリシュの頭をよしよしと撫で、私とリュート様はアーゼンラーナ様に抱っこされて遠ざかる姿を見送ります。
 チェリシュたちにとって毒だというのなら、【魔素】が薄まるまで、ここにいるのは危険ですものね。

 ……あれ?
 だったら、時空神様は大丈夫なのでしょうか。

「ああ、俺くらいになれば【魔素】なんて平気だよ。やっぱり、影響を受けやすい神族が【魔素】に抵抗するには、ある一定以上の神力が必要になるネ。特にチェリシュは本調子ではない上に、まだ弱いから……結界の中にいたほうが良いと思うヨ」
「そうですか……」
「まあ、【魔素】に全く悩まされないレベルになるには、父上くらいにならないとネ」

 それって、【管理者】になれっていうことでは……
 しかも、オーディナル様は、その中でも桁外れに優秀なのですよね?
 比較対象がおかしいので、参考にならないというリュート様の言葉に同意です。

「怪我人はこっちへー!」
「体調が悪いヤツは無理せず、報告しろよー!」

 遠くでも、そんな声が聞こえてきますが……やはり、クラーケンの【魔素】は強かったのでしょうか。
 よく見れば、顔色を悪くした王太子殿下が、お父様の横に座り、アーゼンラーナ様たちと言葉を交わしています。
 チェリシュも、少し外へ出ただけで影響を受けたのか、ちょっぴり疲れた表情でした。
 それだけ、神族や人に深刻なダメージを与える可能性がある物質なのですね。

「まあ、【魔素】への抵抗力は、黒の騎士団へ入る条件みたいなものだしな。俺たちは問題ねーけど、白の方は、抵抗力が弱いヤツもいるから念のために休ませてやんねーと」
「そうやね。僕ら竜人族は全体的に抵抗力が高いけど、人間やエルフは弱い人が多いみたいやからねぇ」

 種族によっても違いがあるのですか。
 確かに、キュステさんやアレン様は、ピンピンしていますものね。

「リュート様ー! クラーケンの足、どーするんっすかー!」
「あー、ちょっと待て! ルナを連れていくからっ!」
「了解! ほら、お前はコレも運べ」
「モンド、サボらないでください」
「え……俺だけ、なんか多くないっすか?」

 問題児トリオや元クラスメイトたちは、なぎ倒された木や浜辺にあった小さな建造物のなれの果てを撤去するべく奔走しているようです。
 元気ですね……
 やっぱり、リュート様の元クラスメイトたちは他の人たちと違う感じがします。
 神力だけではなく、【魔素】にも強い抵抗力があり、総じてタフですし……

 周囲を改めて見渡してみると、それぞれ忙しそうに動いておりました。
 多数出た怪我人の対応や、現場の後片付け。
 クラーケンが去って静かになったことにより、現状把握をするためなのか遠くから海浜公園の関係者が顔を出し、その対応をランディオ様が受け持ってくれているようでした。

 それぞれが忙しく動いている中、海神様は未だ肩で息をしている状態です。
 まだまだ鍛え方が甘いなぁと、手厳しい言葉を投げかける時空神様は、ちゃんと父親をしているようで、アドバイスなどを交えながら力の使い方や対応方法を教えていました。

「リュート様、お怪我は大丈夫ですか?」

 よく見ると、リュート様の体には無数の傷が……
 とても痛々しくて、心配になります。
 やはり、あれだけの戦闘だったのですから、無傷というわけにはいきませんよね。

「ああ、これくらいの切り傷や打撲だったら、ポーションで十分だ。それよりも、ルナのおかげで被害が最小限に抑えられた。ありがとうな」
「え……?」
「時空神が誘導したんだろうけど、ルナの言葉にこめられた力は絶大だったってことだ」
「そ、そうですか?」
「やっぱりさ、何でも食材にしちまう料理人は、最強だよな」
「クラーケンはタコみたいだって説明していただいたので、タコ料理を考えていただけなのですが……」
「クラーケンにとっては恐怖だったろうさ。自分が死んだ後のことを語られているんだし……しかも、食らうって言う話だからな」
「そ、それも……そうですね」

 完全に食材として見ていたことは否定できません。
 あれだけ見事な腕ですもの。
 やはり、どう美味しく調理しようかと刺激されてしまいますよね?

 リュート様の肩にちょこんと座りながら、切り落とされたクラーケンの腕をどう調理するか思案していると、期待に満ちたまなざしを感じてしまいます。
 リュート様の不可思議な色の瞳が爛々と輝き、とても楽しげな様子から、頭の中は『たこ焼き』一色に塗りつぶされているような気がしました。
 とても嬉しそうで何よりですが、もうお一方、たこ焼きと聞いてテンションを上げていたのは知識の女神様です。
 確か、マヨネーズの時にハイテンションになっていた彼女のことですから、たこ焼きも聞いていたのでしょう。
 トリス様とシモン様に両サイドをガードされて、「いま行ったら、リュートに何をされるかわかりませんよ」というシモン様の言葉と、トリス様の視線に撃沈し、大人しく解読作業に戻っているようです。
 根を詰めているようなので、ご褒美の意味も込めてたこ焼きを作って食べていただきましょう。

「さて、ずっと転がしておくわけにはいかねーな」

 リュート様は、肩に座っている私が転げ落ちないように、さりげなくフォローしながら、クラーケンの腕まで歩を進めます。
 遠くから見ても大きいなと感じておりましたが、近くで見たら……圧巻です。
 体が小さいのもありますが、すごく大きいですよっ!?

「近くで見ると、すごい迫力を感じてしまうほど太い腕ですよね……落ちたときに地響きがするくらいの重量があるはずです」

 これを振り回してくる相手を目の前にして、皆様よく戦いましたよね。
 私なんて、予想しただけでも身震いをしてしまうくらいですのに、本当に凄いです!

「一本でも食いでがあるよな。どれくらい楽しめるだろう……在庫が切れたら、探して討伐するか」
「タコと同じだったら、腕も復活しているでしょうし、ヘタしたら一本のところが二本に増えているかもしれません」
「マジか! それは楽しみだ! 次は、ぜってー……逃がさねぇ」

 リュート様……あの……魔力がダダ漏れですから、何とかしてください。
 ほら、問題児トリオたちが、顔を引きつらせて距離を取ったではありませんか。
 元クラスメイトたちの反応は早いですよね。
 本当に、よくリュート様のことを理解しているように感じました。

「この足……いや、腕だっけ? これに付着している粘液をなんとかしねーとな。食べられたもんじゃねーだろうし。さっき、問題児トリオが洗浄石を使ったみたいだけど、この様子だと効果が薄かったんだろうな」

 リュート様の洗浄石でも効果が薄いとなれば、かなり厄介ですね。
 さすがはクラーケンというところでしょうか。
 海の覇者は、切り落とされた腕すら好きにはさせてくれません。

 しかし、此方には日本で得た料理の知識があるのです。
 美味しいタコ料理のために、出し惜しみなどしていません───というか、今までもしたことはありませんが……気にしないでおきましょう。

「兄からタコのヌメリは、一度凍らせたあと半解凍して、流水で洗い流すと簡単に取れると教えてもらいました」
「凍らせてから、半解凍をして洗い流す……半解凍は、全部凍らせるから必要な工程と考えたら、表面だけ凍ればいいのか、ナルホドな。さすがに、それは冷凍庫じゃ出来ねーわな」

 確かに、表面だけを凍らせるなんて、冷凍庫には指定できないことです。
 ……あれ?
 ということは、リュート様は出来るのですか?
 問いかけるように見上げた先には、ニヤリと笑う彼の姿が……あ、はい、出来るのですね。
 さすがは、リュート様!

「流水は、打って付けの助っ人がいるから呼ぶか。おーい、キュステーっ!」

 海神様を心配しつつ、シロと何やら楽しげに話をしていたキュステさんは、リュート様の呼びかけに応え、慌てて此方へやってきてくれます。

「どないしはったん?」
「俺が今から、この腕の表面を凍らせるから、お前は水で洗い流してくれ」
「え……まあ、ええけど……近くに居る人、全員避難させてや? ヘタしたら、波にさらわれるかもしれへんから」
「それは、俺が手伝うヨ。そのかわり、明石焼きも追加してネ」
「兄のと比べないでくださいよ?」
「大丈夫、絶対に美味しいカラ」

 兄に餌付けされている時空神様は、やたらと料理に詳しいですね。
 やっぱり、お手伝いをしながらご飯を一緒にしていることが多いのでしょう。
 もしかしたら、私の代わりに兄と一緒に料理をして、心を癒やしてくれたのかも……?

「海神様は良いのですか?」
「飴と鞭ダヨ。俺は鞭。あとは俺の可愛い奥さんに任せることにするヨ」

 なるほど、これがお二方の子育てということですね?
 オーディナル様が見たら、ちゃんと親をやっているようで安心したと言いそうです。
 そういうオーディナル様も、時空神様たちには厳しめですよね。

 そう考えていた私は、ふとベオルフ様にデレデレなオーディナル様を思い出しました。
 うーん……厳しいだけでは無く、親馬鹿な一面もあるので、子供によって変わるのでしょうか。
 ベオルフ様は自分に厳しすぎるところがありますから、オーディナル様が甘やかすくらいが丁度良いのかもしれません。

 不意に冷気が強まったのを感じ、私は慌てて周囲を見渡しました。

「ん? ああ、ごめんな。腕の表面を凍らせるから、そこそこの魔力を練り込んだ術式を展開させないといけなくてな。寒かったか? 懐に入っていたほうが良いかも?」
「いいえ、大丈夫ですっ」
「ぷっ……ぽんぽんになってる……ヤバイ、可愛いっ」
「奥様、ホンマにまん丸やわ……毛がぶわあって膨らんではるやん」

 女性に対してまん丸なんて言葉は失礼ですよ?
 あ、でも……エナガの姿だったら、別に問題は無いでしょうか。

「チェリシュ、まん丸のルーを抱っこしたいのっ」
「お? また、外へ出てきたな」

 パタパタ走ってきて脚にぎゅーっとしがみついているチェリシュの姿に、彼は苦笑を浮かべます。
 少しは【魔素】が弱まっているとはいえ、危険なことに変わりはありません。
 心配になって、結界の中へ戻った方が良いと説得しようとした私の体がふわりと浮き、リュート様の手でチェリシュの元へ移動させられてしまいました。

「ルナ、すまねーがチェリシュと一緒にいてやってくれ」
「良い判断ダネ。ルナちゃんが一緒だったら、それほど影響を受けないデショ」
「チェリちゃんは、二人と一緒にいたかったんやねぇ……でも、危ないことはアカンよ?」

 キュステさんの言葉に「あいっ!」と良い返事をしているのですが、ちゃんとわかっているのでしょうか。
 ノエルの返事くらい、当てにならない気がします。
 その時は覚えていても、すぐに忘れてしまうのが子供の特徴ですから、何度も言わないといけませんね。

 ベオルフ様も、ノエルのことで苦労していなければ良いのだけれど───

 チェリシュに小さな手にぎゅっと抱きしめられながら、無茶はダメですよと何度も言い聞かせ、話を聞いているのかいないのか、ぽんぽんに膨らんでいる私に「あいっ、わかったのー」といいながら頬ずりをしてきます。
 そ、そんなに、いつもより丸くなっている状態なのでしょうか。
 自分の姿が見られないなんて不便です!
 というか、シマエナガに似た可愛らしい姿を、皆は堪能して癒やされるのに、私だって───癒やされたい!

 あ、そうだ。
 ベオルフ様への貸しは、エナガに変じて貰うということで手を打ちましょう。
 そうしましょう。
 私も癒やされたいですもの。

 変化の指輪を使って姿を変える際にも、私と同質の力を持つベオルフ様なら、きっと登録変更をしなくても使えるはず。
 ふふふっ!
 ベオルフ様のエナガ姿……絶対に可愛らしいはずですよね。
 なでくりまわして頬ずりして、愛で倒すのです!

 私の密かな野望に気づいたのか、時空神様が苦笑をして此方をみておりますが、訂正をしてこないところを見ると、私の推測に間違いは無いのでしょう。
 ベオルフ様のエナガ姿───今から楽しみです!

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