89 / 90
6章
第8話
しおりを挟む
「……ふぅ。さてと……」
ゼノはその場でぐるりと周囲を見渡す。
辺りはすでに暮れかかっていて、木々の間からはオレンジ色の光が差し込んでいた。
そんな光景を目に映しながら、ゼノはなんとなく懐かしい気分となる。
「久しぶりにこの場所に帰って来たなぁ。〝少しの間だけ待っていてください〟って別れを告げてから、けっこう経っちゃったけど」
今から2ヶ月前。
自分の旅は、この場所から始まったのだ、とゼノは思う。
まだ目的は叶えられていなかったが、それでも達成感のようなものがゼノの中にはあった。
◆
「……っと、あったぞ」
それから記憶を頼りにシャトー密林を進んでいくと、森の中の開けた場所に、死神の大迷宮の入口を発見する。
入口というよりは、穴と表現した方がいいかもしれない。
死神の大迷宮の入口は、2ヶ月前とほとんど変わりがなかった。
聖剣クレイモアをホルスターから抜き取ると、ゼノは《ライト》の魔法を詠唱してから飛び降りる。
ダンジョンの内部は、複雑な迷路のような構造となっているため、初めて訪れた者が最下層へと到達することはまず不可能だ。
だが、ゼノはここで5年間も暮らしてきたため、迷うことなく進むことができた。
いわば、自分の庭のようなものなのだ。
(……懐かしい……。ここで5年間、俺はお師匠様から魔法理論を学んで、修行を続けてきたんだ。早く会いたいな)
《ライト》の魔法で魔獣を回避しながら、はやる気持ちを抑えてゼノは下へと降っていく。
「よっと」
ようやく一番最後の階段を降りると、ゼノはついに最下層のフロアへと足を踏み入れた。
すると、その中央で――。
「ええっ!?」
ゼノは、倒れているエメラルドの姿を発見する。
「お、お師匠様……っ!」
「……うぐぅ……ひぐっ…………」
「大丈夫ですか!?」
すぐさまエメラルドを抱きかかえて、ゼノが声をかけると、彼女は顔を上げた。
「……ぅ、へぇ……?」
どうやら、何か大事があったわけではないようだ。
(うわぁ……。ていうか、めちゃくちゃ酒くさいぞ……)
見れば、辺りには酒の入った木樽がたくさん転がっている。
いつものように、酔いつぶれて寝てしまっていたらしい。
「ち……ちょっと、お師匠様っ! こんな所で寝ちゃダメですって」
「……うぐっ……ひっく……ぇへへ……」
「お師匠様っ! 起きてくださーい!」
「……っ、ぅくっ……ふへへぇ…………ぐるぐる、ぐるん~~♪」
「ダメだぁ……。かなりの量飲んだな、これ……」
それから、近くに落ちていたとんがり帽子を拾って、エメラルドに何度か声をかけるも、彼女は呂律の回らない声でぐにゃぐにゃとしゃべるだけだった。
埒が明かないので、ゼノは魔導袋の中から☆1の魔石《酔覚し》を取り出してそれを詠唱する。
すると、エメラルドの体を光が包み込んだ。
「……うぅっ……」
「酔いが醒めましたか、お師匠様? 俺、帰って来ましたよ」
「…………は? え……ゼノくん……?」
「はい、お師匠様のゼノです。只今、帰ってまいりました。ちゃんと分かりますか?」
ゼノがそう訊ねると、エメラルドの瞳は一瞬にして濡れる。
「んぅっ……!?」
そして、それはすぐに大粒の涙へと変わった。
「ふぇ、ふぇぇ…………ふえええええぇぇぇぇんっ~~!!」
「ぐわあっ!?」
エメラルドは、まるで子供のように、大声で泣きながらゼノに飛びついた。
「ちょっと……お師匠様!?」
「ひっく、ぅっく……うわーん! 寂しかったよぉぉゼノくぅぅん~~っ!!」
「……あ、ありがとうございます? ていうか……く、苦しいんですけどぉ……!?」
思いっきり抱きつかれてしまっているので、ゼノは身動きが取れない。
豊満な胸がぶよんぶよんと当たって、さらにゼノを苦しめていた。
「とりあえずっ! 一旦落ちついてください!」
「だって、だってぇぇ……!」
「今は、俺はどこにも行きませんから」
「……え……ほんとぉ……?」
「本当です。今日は泊まってもいいです」
「ぐすん……ならっ……」
「はぁ……。ようやく落ちついてくれましたね……」
「だって、ゼノくんがいなくなって、こっちはずっと寂しかったんだよぉ~~!」
「いや、まだここを出てから2ヶ月くらいしか経ってないんですけど。〝どれだけでも私は待つつもりだよ〟って言ってくださったじゃないですか」
「言ったけどぉ……。こうなったら、寂しさをお酒で紛らわすしかないじゃないか~~!」
「いや、お酒に逃げないでくださいよ。でも……ホント変わりませんね、お師匠様は」
エメラルドのこういう人間らしい部分もひっくるめて、ゼノは彼女が好きだった。
(400年以上も生きている魔女なのに、こういう所はどこか子供っぽいんだよな。まぁ、それがお師匠様の良さなんだけど)
そこでようやく、エメラルドはゼノから離れた。
とんがり帽子を被って、緑色のストレートヘアを翻すと、ゼノに向き直る。
「それで、今日はどうしたんだい? これまで散々、私のことをほったらかしにしてたクセに」
「いや、お師匠様が言ったんじゃないですかっ! 〝魔大陸へ渡れるようになるまでは、絶対に帰ってきちゃダメだ〟って!」
「そーだったかな?」
「自分の言ったことを素で忘れないでくださいよ……」
「ん? ということは、もしかして……ゼノくん、魔大陸へ行けるようになったのかい!?」
「はい。王国の筆頭冒険者に任命されました。これで、いつでも魔大陸へ渡ることができます」
「そっか……やっぱりね。私の目は、間違ってなかったようだ。強くなったんだね、ゼノくん」
「自分ではよく分かりません。俺はみんなに支えられて、ここまでやってこれただけですから」
「みんな?」
「俺、今冒険者パーティーを組んでいるんですよ」
そこでゼノは、エメラルドに仲間のことを話した。
◆
「……じゃあ、今はマスクスの町で、3人の娘と一緒に暮らしているんだね。全員女子っていうのが引っかかるが」
「みんな、本当にいいやつなんです。モニカは周りのことが一番よく見えてるし、アーシャは気が強いけど実はすごく仲間思いだし、ベルは懸命になってパーティーを支えてくれているんです」
「そんなキラキラした目で語らないでくれ……。私は、嫉妬してしまいそうだよ」
「大丈夫です。彼女たちは俺の大切な仲間で、お師匠様は俺の一番好きな人ですから」
「そ、そういう恥ずかしいことをサラッと言うなぁ! ホント色男だな、君は……」
「? 俺は普通にしてるだけなんですけど」
「そういうナチュラルなところが、女を惹きつけるんだよ。まぁ、いっか……。ゼノくんに信頼できる仲間ができて私も嬉しいよ」
「はい。ありがとうございます」
それからさらに、ゼノはこれまでの経緯を彼女に簡単に説明した。
ゼノはその場でぐるりと周囲を見渡す。
辺りはすでに暮れかかっていて、木々の間からはオレンジ色の光が差し込んでいた。
そんな光景を目に映しながら、ゼノはなんとなく懐かしい気分となる。
「久しぶりにこの場所に帰って来たなぁ。〝少しの間だけ待っていてください〟って別れを告げてから、けっこう経っちゃったけど」
今から2ヶ月前。
自分の旅は、この場所から始まったのだ、とゼノは思う。
まだ目的は叶えられていなかったが、それでも達成感のようなものがゼノの中にはあった。
◆
「……っと、あったぞ」
それから記憶を頼りにシャトー密林を進んでいくと、森の中の開けた場所に、死神の大迷宮の入口を発見する。
入口というよりは、穴と表現した方がいいかもしれない。
死神の大迷宮の入口は、2ヶ月前とほとんど変わりがなかった。
聖剣クレイモアをホルスターから抜き取ると、ゼノは《ライト》の魔法を詠唱してから飛び降りる。
ダンジョンの内部は、複雑な迷路のような構造となっているため、初めて訪れた者が最下層へと到達することはまず不可能だ。
だが、ゼノはここで5年間も暮らしてきたため、迷うことなく進むことができた。
いわば、自分の庭のようなものなのだ。
(……懐かしい……。ここで5年間、俺はお師匠様から魔法理論を学んで、修行を続けてきたんだ。早く会いたいな)
《ライト》の魔法で魔獣を回避しながら、はやる気持ちを抑えてゼノは下へと降っていく。
「よっと」
ようやく一番最後の階段を降りると、ゼノはついに最下層のフロアへと足を踏み入れた。
すると、その中央で――。
「ええっ!?」
ゼノは、倒れているエメラルドの姿を発見する。
「お、お師匠様……っ!」
「……うぐぅ……ひぐっ…………」
「大丈夫ですか!?」
すぐさまエメラルドを抱きかかえて、ゼノが声をかけると、彼女は顔を上げた。
「……ぅ、へぇ……?」
どうやら、何か大事があったわけではないようだ。
(うわぁ……。ていうか、めちゃくちゃ酒くさいぞ……)
見れば、辺りには酒の入った木樽がたくさん転がっている。
いつものように、酔いつぶれて寝てしまっていたらしい。
「ち……ちょっと、お師匠様っ! こんな所で寝ちゃダメですって」
「……うぐっ……ひっく……ぇへへ……」
「お師匠様っ! 起きてくださーい!」
「……っ、ぅくっ……ふへへぇ…………ぐるぐる、ぐるん~~♪」
「ダメだぁ……。かなりの量飲んだな、これ……」
それから、近くに落ちていたとんがり帽子を拾って、エメラルドに何度か声をかけるも、彼女は呂律の回らない声でぐにゃぐにゃとしゃべるだけだった。
埒が明かないので、ゼノは魔導袋の中から☆1の魔石《酔覚し》を取り出してそれを詠唱する。
すると、エメラルドの体を光が包み込んだ。
「……うぅっ……」
「酔いが醒めましたか、お師匠様? 俺、帰って来ましたよ」
「…………は? え……ゼノくん……?」
「はい、お師匠様のゼノです。只今、帰ってまいりました。ちゃんと分かりますか?」
ゼノがそう訊ねると、エメラルドの瞳は一瞬にして濡れる。
「んぅっ……!?」
そして、それはすぐに大粒の涙へと変わった。
「ふぇ、ふぇぇ…………ふえええええぇぇぇぇんっ~~!!」
「ぐわあっ!?」
エメラルドは、まるで子供のように、大声で泣きながらゼノに飛びついた。
「ちょっと……お師匠様!?」
「ひっく、ぅっく……うわーん! 寂しかったよぉぉゼノくぅぅん~~っ!!」
「……あ、ありがとうございます? ていうか……く、苦しいんですけどぉ……!?」
思いっきり抱きつかれてしまっているので、ゼノは身動きが取れない。
豊満な胸がぶよんぶよんと当たって、さらにゼノを苦しめていた。
「とりあえずっ! 一旦落ちついてください!」
「だって、だってぇぇ……!」
「今は、俺はどこにも行きませんから」
「……え……ほんとぉ……?」
「本当です。今日は泊まってもいいです」
「ぐすん……ならっ……」
「はぁ……。ようやく落ちついてくれましたね……」
「だって、ゼノくんがいなくなって、こっちはずっと寂しかったんだよぉ~~!」
「いや、まだここを出てから2ヶ月くらいしか経ってないんですけど。〝どれだけでも私は待つつもりだよ〟って言ってくださったじゃないですか」
「言ったけどぉ……。こうなったら、寂しさをお酒で紛らわすしかないじゃないか~~!」
「いや、お酒に逃げないでくださいよ。でも……ホント変わりませんね、お師匠様は」
エメラルドのこういう人間らしい部分もひっくるめて、ゼノは彼女が好きだった。
(400年以上も生きている魔女なのに、こういう所はどこか子供っぽいんだよな。まぁ、それがお師匠様の良さなんだけど)
そこでようやく、エメラルドはゼノから離れた。
とんがり帽子を被って、緑色のストレートヘアを翻すと、ゼノに向き直る。
「それで、今日はどうしたんだい? これまで散々、私のことをほったらかしにしてたクセに」
「いや、お師匠様が言ったんじゃないですかっ! 〝魔大陸へ渡れるようになるまでは、絶対に帰ってきちゃダメだ〟って!」
「そーだったかな?」
「自分の言ったことを素で忘れないでくださいよ……」
「ん? ということは、もしかして……ゼノくん、魔大陸へ行けるようになったのかい!?」
「はい。王国の筆頭冒険者に任命されました。これで、いつでも魔大陸へ渡ることができます」
「そっか……やっぱりね。私の目は、間違ってなかったようだ。強くなったんだね、ゼノくん」
「自分ではよく分かりません。俺はみんなに支えられて、ここまでやってこれただけですから」
「みんな?」
「俺、今冒険者パーティーを組んでいるんですよ」
そこでゼノは、エメラルドに仲間のことを話した。
◆
「……じゃあ、今はマスクスの町で、3人の娘と一緒に暮らしているんだね。全員女子っていうのが引っかかるが」
「みんな、本当にいいやつなんです。モニカは周りのことが一番よく見えてるし、アーシャは気が強いけど実はすごく仲間思いだし、ベルは懸命になってパーティーを支えてくれているんです」
「そんなキラキラした目で語らないでくれ……。私は、嫉妬してしまいそうだよ」
「大丈夫です。彼女たちは俺の大切な仲間で、お師匠様は俺の一番好きな人ですから」
「そ、そういう恥ずかしいことをサラッと言うなぁ! ホント色男だな、君は……」
「? 俺は普通にしてるだけなんですけど」
「そういうナチュラルなところが、女を惹きつけるんだよ。まぁ、いっか……。ゼノくんに信頼できる仲間ができて私も嬉しいよ」
「はい。ありがとうございます」
それからさらに、ゼノはこれまでの経緯を彼女に簡単に説明した。
10
あなたにおすすめの小説
無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜
あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。
その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!?
チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双!
※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
ユニークスキルの名前が禍々しいという理由で国外追放になった侯爵家の嫡男は世界を破壊して創り直します
かにくくり
ファンタジー
エバートン侯爵家の嫡男として生まれたルシフェルトは王国の守護神から【破壊の後の創造】という禍々しい名前のスキルを授かったという理由で王国から危険視され国外追放を言い渡されてしまう。
追放された先は王国と魔界との境にある魔獣の谷。
恐ろしい魔獣が闊歩するこの地に足を踏み入れて無事に帰った者はおらず、事実上の危険分子の排除であった。
それでもルシフェルトはスキル【破壊の後の創造】を駆使して生き延び、その過程で救った魔族の親子に誘われて小さな集落で暮らす事になる。
やがて彼の持つ力に気付いた魔王やエルフ、そして王国の思惑が複雑に絡み大戦乱へと発展していく。
鬱陶しいのでみんなぶっ壊して創り直してやります。
※小説家になろうにも投稿しています。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる