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第3章
27話
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翌朝。
リハーサル会場の広間にマルシルの驚きの声が響き渡る。
「えぇっ、ゲントさま・・・!? そちらの方は・・・」
「はじめまして王女さま♪ 魔族のルルムと申します~!」
「ま、魔族っ!?」
黒い羽と2本の角に小ぶりのしっぽ。
極めつきは、谷間が大きく覗ける裸同然のボンテージ衣装だ。
すでにゲントはルルムのこの恰好にもう慣れてしまっているが、はじめて目にする者にとって彼女の姿はやはり衝撃的だったようだ。
が、ルルムは特に相手の反応も気にならない様子で。
「うわぁぁ・・・感動ですぅ~! マスターぁ~~! ルルム、ようやく王女さまにご挨拶することが叶いましたぁぁ・・・!!」
「ちゃんとマルシルさまにも視えてるみたいでよかった」
「え? え? えぇっ・・・?」
マルシルはひとり困惑の表情を浮かべている。
さすがにこのまま事情を話さないわけにもいかなかったので、ゲントはルルムと出会った経緯を手短に伝えた。
その話を聞き終えたマルシルは深いため息をつく。
「はぁぁ・・・驚きました・・・。まさか魔族の方と実際にお会いすることになるとは」
実は魔族に関する記述も大聖文書の中にはいくつか残されていたらしい。
正直、受け入れられないかもしれないという心配もあったが、マルシルは最初は驚いた表情を見せたものの、すぐにルルムの存在を受け入れてくれる。
「王女さま、これからお願いします~っ!」
「はい。よろしくお願いいたします。ルルムさんとお呼びしてもよろしいでしょうか?」
「ルルムちゃんがいいです~っ♪」
「うふふ。それではルルムちゃんとお呼びいたしますね?」
「はい~♡」
すっかりお互いに打ち解けられたようだ。
ほかの人と楽しそうに会話するルルムを見て、ゲントはようやく胸のつかえが下りた気がするのだった。
***
そのあと。
ゲントはマルシルに行先の変更を伝えた。
もちろん、その理由も添えて。
「影属性の影魔法・・・。にわかに信じられない話です」
「ですが、『常影の書』は実在するようです。そうだよね、ルルム?」
「はいっ! この世界には実は6つの属性が存在するんですよぉー!」
「そして、ザンブレク城に張られた二重結界には、この『常影の書』の魔法が使用されてる可能性が高いんです」
「それは間違いないのでしょうか?」
「自分も直接見たわけではないので断言できませんが・・・。おそらく、ほとんど間違いないかと。『結界の書』にも二重結界を生じさせる魔法は記されてませんし。知人の天才魔術師から聞いた話などをまとめて総合的に判断すると、この結論にたどり着くんです」
ゲントがそう告げると、マルシルは両手を口元に寄せる。
ルルムの存在を受け入れた時とは異なり、このことはなかなか上手く受け入れられない様子だ。
それもそのはず。
この世界に6番目の属性が存在するとは、大聖文書にも載っていないのだから。
「それで、その二重結界を打ち破るためには『烈火の書』、『蒼水の書』、『翠風の書』、『轟雷の書』の4冊を揃え、同時に詠唱する必要があるみたいなんです」
もちろんいくつか問題があった。
マルシルからも指摘が入る。
ひとつは、これらの旧約魔導書を同時に唱えるには相当高いMQが要求されるという点。
もうひとつは、旧約魔導書はそれぞれの国から持ち出せないという点だ。
特に後者の問題はシビアだ。
旧約魔導書の所有権を渡すということは、マルシルたち四つ子王女はとたんに魔力が減少する体となってしまうことを意味している。
ただこれらの問題は、エクストラスキルを手に入れ、【大賢者】となった今のゲントには余裕でクリアすることができた。
「MQなら今の自分は5000ありますし。問題なく詠唱することができます」
「ご、5000・・・ですか・・・?」
「それに旧約が持ち出せない点もたぶん解決可能です」
今回、昨日のリハーサル会場の広間にマルシルを呼んだのはゲントだった。
理由は主祭壇の前に設置されたガラスケースの中身にある。
「ちょっと見ててください」
ゲントは主祭壇の近くまで歩みを進めると、ガラスケースを開け、その中に置かれた『烈火の書』に手をかざす。
昨夜、魔剣を複製した時と同じ要領で【血威による剣製の投影】の力を解放し、己の中でイメージを膨らませていくと――。
「えっ!?」
驚くマルシルの視線の先には、宙に浮かぶ複製された『烈火の書』があった。
それを手に取るとゲントは小さく頷く。
(よし。やっぱりできたな)
本来は刀剣を複製する際に使用するスキルのはずだったが・・・物は試しだ。
やってみたところ、なんとできてしまった。
「・・・『烈火の書』が2冊あるなんて・・・」
「マスターなら当然ですね~☆」
まだ状況が上手く飲み込めていないマルシルとは対照的にルルムはなぜか自慢顔だ。
「とにかくこういうわけなので。旧約魔導書が持ち出せない問題もなんとかなります」
「わかりました・・・。もはやゲントさまに不可能は存在しないと心得ました」
「それでこれから向かう先なんですけど。『水の国ウォールード』、『風の国カンベル』、『雷の国ダルメキア』。はじめにどちらの国からまわった方がよろしいでしょうか?」
これこそが今回ゲントがマルシルに一番訊ねたいことだった。
ザンブレクに関してはフェルンから伝え聞いていたこともあり、ある程度知識があったが、ほかの三国に関してはほとんど内情を知らない。
クロノとして五ノ国を建国した当時から、だいぶ状況も変わっているに違いなかった。
「ロザリアと広い範囲で隣接しているのはウォールードですね。一応、ダルメキアとも隣接しておりますが、あちらの場合険しい山々を越えなければなりません」
「ウォールードの王都へ行くには山を越える必要はないんですかぁ~??」
「はい。平野で繋がっておりますので、行商人などは馬車を使って行き来していますね」
「おお~! そーなんですね♪」
結果、利便性なども考えて。
ウォールードから先にまわった方が効率がいいとの結論に達する。
ゲントとしてはスピード系のアビリティを所有しているため、平野だろうが山だろうがどこからでも問題はなかったが、旧約魔導書を複製するのは話が別だ。
王女たちと謁見する時間をもらい、事情を説明しなければならない。
そのためにも。
マルシルの協力はとてもありがたいものだった。
経緯を簡単に話すということで、マルシルが『交信の書』を使ってウォールードの王女――ラヴィーネ姫へ連絡を入れてくれることに。
なんでも彼女は四つ子姉妹の長女らしく、一番のしっかり者なのだという。
が。
「・・・すみません、ゲントさま。ちょっとお姉さまと交信ができなくて・・・」
その場で何度か『交信の書』の魔法を唱えるマルシルだったが、上手く相手のチャンネルに繋がらなかったようだ。
「なにか問題が発生したんでしょうか?」
「いえ。お父さまの場合と違って、ラヴィーネお姉さまとはつい先日も連絡を取り合っております。たぶん忙しくて今は交信ができないのだと思います」
ウォールードは三国の中で一番王選の開催が遅れているようで、準備に追われているのではないかとマルシルは口にする。
「ラヴィーネお姉さまは完璧主義な部分がありますので。開催に向けていろいろと細部まで調整をはかっているのだと思います」
「そんな中で自分が行っても大丈夫なんでしょうか?」
「もちろんです。ラヴィーネお姉さまもお父さまの現状を知ったら、残念ですが王選を開催しているような余裕はなくなると思います。のちほどきちんと連絡を入れておきますので。ゲントさまとルルムちゃんは、どうぞこのまま出発なさってください」
「ありがとうございます、マルシルさまっ~♪」
「すみませんがよろしくお願いします」
ゲントが頭を下げると、マルシルがそばへと近寄ってきた。
そのまま小声で耳打ちをしてくる。
「ゲントさま。ラヴィーネお姉さまとお会いしても・・・くれぐれも誘惑されないようにご注意ください」
「はい?」
「だってこんなにも凛々しくて、聡明で、逞しくて・・・。まさに理想的な殿方であるゲントさまが目の前に現れてしまっては・・・。お姉さまなら、ぜったい自分のものにしたいとそう思うはずです」
実は四つ子姉妹は、誰が一番優秀な花婿を見つけられるのかと、影ではお互いにバチバチと対抗心を燃やしているのだという。
仲のいい姉妹だろうが、女の意地とプライドは捨てられないようだ。
姉妹に誘惑されてはダメですと、マルシルに何度も釘を刺されてしまう。
「わたくしがゲントさまの一番なんですから! お姉さまや妹にはぜったいにお渡ししません」
ゲントが頷くと、マルシルは納得したように笑顔で体から離れる。
キスの時といい、どうしても譲れないことには強情のようだ。
(将来、パートナーに依存しないかちょっと心配だけど・・・)
***
そんなわけで。
リハーサル会場の広間を出て1階の入口まで向かうと、ゲントはルルムと一緒にロザリア城から旅立つことに。
「ゲントさま。それではよろしくお願いいたします」
「はい。行ってきます」
「マルシルさ~まぁ! 行ってきまぁ~~すっ♪」
マルシルや騎士たちに手を振って見送られ、ロザリア城をあとにしながらゲントはひそかに決意する。
今度こそ魔王を倒してこの異世界を平和にしてみせる、と。
この時を迎えるために40歳童貞のままこれまで人生を過ごしてきたのだから。
(ごめん。銀助、虎松。そっちに帰るのはもうちょっと先になりそうだ)
かつて憧れたRPGの主人公のように。
弦人は自らの手で今、世界を救おうとしていた。
リハーサル会場の広間にマルシルの驚きの声が響き渡る。
「えぇっ、ゲントさま・・・!? そちらの方は・・・」
「はじめまして王女さま♪ 魔族のルルムと申します~!」
「ま、魔族っ!?」
黒い羽と2本の角に小ぶりのしっぽ。
極めつきは、谷間が大きく覗ける裸同然のボンテージ衣装だ。
すでにゲントはルルムのこの恰好にもう慣れてしまっているが、はじめて目にする者にとって彼女の姿はやはり衝撃的だったようだ。
が、ルルムは特に相手の反応も気にならない様子で。
「うわぁぁ・・・感動ですぅ~! マスターぁ~~! ルルム、ようやく王女さまにご挨拶することが叶いましたぁぁ・・・!!」
「ちゃんとマルシルさまにも視えてるみたいでよかった」
「え? え? えぇっ・・・?」
マルシルはひとり困惑の表情を浮かべている。
さすがにこのまま事情を話さないわけにもいかなかったので、ゲントはルルムと出会った経緯を手短に伝えた。
その話を聞き終えたマルシルは深いため息をつく。
「はぁぁ・・・驚きました・・・。まさか魔族の方と実際にお会いすることになるとは」
実は魔族に関する記述も大聖文書の中にはいくつか残されていたらしい。
正直、受け入れられないかもしれないという心配もあったが、マルシルは最初は驚いた表情を見せたものの、すぐにルルムの存在を受け入れてくれる。
「王女さま、これからお願いします~っ!」
「はい。よろしくお願いいたします。ルルムさんとお呼びしてもよろしいでしょうか?」
「ルルムちゃんがいいです~っ♪」
「うふふ。それではルルムちゃんとお呼びいたしますね?」
「はい~♡」
すっかりお互いに打ち解けられたようだ。
ほかの人と楽しそうに会話するルルムを見て、ゲントはようやく胸のつかえが下りた気がするのだった。
***
そのあと。
ゲントはマルシルに行先の変更を伝えた。
もちろん、その理由も添えて。
「影属性の影魔法・・・。にわかに信じられない話です」
「ですが、『常影の書』は実在するようです。そうだよね、ルルム?」
「はいっ! この世界には実は6つの属性が存在するんですよぉー!」
「そして、ザンブレク城に張られた二重結界には、この『常影の書』の魔法が使用されてる可能性が高いんです」
「それは間違いないのでしょうか?」
「自分も直接見たわけではないので断言できませんが・・・。おそらく、ほとんど間違いないかと。『結界の書』にも二重結界を生じさせる魔法は記されてませんし。知人の天才魔術師から聞いた話などをまとめて総合的に判断すると、この結論にたどり着くんです」
ゲントがそう告げると、マルシルは両手を口元に寄せる。
ルルムの存在を受け入れた時とは異なり、このことはなかなか上手く受け入れられない様子だ。
それもそのはず。
この世界に6番目の属性が存在するとは、大聖文書にも載っていないのだから。
「それで、その二重結界を打ち破るためには『烈火の書』、『蒼水の書』、『翠風の書』、『轟雷の書』の4冊を揃え、同時に詠唱する必要があるみたいなんです」
もちろんいくつか問題があった。
マルシルからも指摘が入る。
ひとつは、これらの旧約魔導書を同時に唱えるには相当高いMQが要求されるという点。
もうひとつは、旧約魔導書はそれぞれの国から持ち出せないという点だ。
特に後者の問題はシビアだ。
旧約魔導書の所有権を渡すということは、マルシルたち四つ子王女はとたんに魔力が減少する体となってしまうことを意味している。
ただこれらの問題は、エクストラスキルを手に入れ、【大賢者】となった今のゲントには余裕でクリアすることができた。
「MQなら今の自分は5000ありますし。問題なく詠唱することができます」
「ご、5000・・・ですか・・・?」
「それに旧約が持ち出せない点もたぶん解決可能です」
今回、昨日のリハーサル会場の広間にマルシルを呼んだのはゲントだった。
理由は主祭壇の前に設置されたガラスケースの中身にある。
「ちょっと見ててください」
ゲントは主祭壇の近くまで歩みを進めると、ガラスケースを開け、その中に置かれた『烈火の書』に手をかざす。
昨夜、魔剣を複製した時と同じ要領で【血威による剣製の投影】の力を解放し、己の中でイメージを膨らませていくと――。
「えっ!?」
驚くマルシルの視線の先には、宙に浮かぶ複製された『烈火の書』があった。
それを手に取るとゲントは小さく頷く。
(よし。やっぱりできたな)
本来は刀剣を複製する際に使用するスキルのはずだったが・・・物は試しだ。
やってみたところ、なんとできてしまった。
「・・・『烈火の書』が2冊あるなんて・・・」
「マスターなら当然ですね~☆」
まだ状況が上手く飲み込めていないマルシルとは対照的にルルムはなぜか自慢顔だ。
「とにかくこういうわけなので。旧約魔導書が持ち出せない問題もなんとかなります」
「わかりました・・・。もはやゲントさまに不可能は存在しないと心得ました」
「それでこれから向かう先なんですけど。『水の国ウォールード』、『風の国カンベル』、『雷の国ダルメキア』。はじめにどちらの国からまわった方がよろしいでしょうか?」
これこそが今回ゲントがマルシルに一番訊ねたいことだった。
ザンブレクに関してはフェルンから伝え聞いていたこともあり、ある程度知識があったが、ほかの三国に関してはほとんど内情を知らない。
クロノとして五ノ国を建国した当時から、だいぶ状況も変わっているに違いなかった。
「ロザリアと広い範囲で隣接しているのはウォールードですね。一応、ダルメキアとも隣接しておりますが、あちらの場合険しい山々を越えなければなりません」
「ウォールードの王都へ行くには山を越える必要はないんですかぁ~??」
「はい。平野で繋がっておりますので、行商人などは馬車を使って行き来していますね」
「おお~! そーなんですね♪」
結果、利便性なども考えて。
ウォールードから先にまわった方が効率がいいとの結論に達する。
ゲントとしてはスピード系のアビリティを所有しているため、平野だろうが山だろうがどこからでも問題はなかったが、旧約魔導書を複製するのは話が別だ。
王女たちと謁見する時間をもらい、事情を説明しなければならない。
そのためにも。
マルシルの協力はとてもありがたいものだった。
経緯を簡単に話すということで、マルシルが『交信の書』を使ってウォールードの王女――ラヴィーネ姫へ連絡を入れてくれることに。
なんでも彼女は四つ子姉妹の長女らしく、一番のしっかり者なのだという。
が。
「・・・すみません、ゲントさま。ちょっとお姉さまと交信ができなくて・・・」
その場で何度か『交信の書』の魔法を唱えるマルシルだったが、上手く相手のチャンネルに繋がらなかったようだ。
「なにか問題が発生したんでしょうか?」
「いえ。お父さまの場合と違って、ラヴィーネお姉さまとはつい先日も連絡を取り合っております。たぶん忙しくて今は交信ができないのだと思います」
ウォールードは三国の中で一番王選の開催が遅れているようで、準備に追われているのではないかとマルシルは口にする。
「ラヴィーネお姉さまは完璧主義な部分がありますので。開催に向けていろいろと細部まで調整をはかっているのだと思います」
「そんな中で自分が行っても大丈夫なんでしょうか?」
「もちろんです。ラヴィーネお姉さまもお父さまの現状を知ったら、残念ですが王選を開催しているような余裕はなくなると思います。のちほどきちんと連絡を入れておきますので。ゲントさまとルルムちゃんは、どうぞこのまま出発なさってください」
「ありがとうございます、マルシルさまっ~♪」
「すみませんがよろしくお願いします」
ゲントが頭を下げると、マルシルがそばへと近寄ってきた。
そのまま小声で耳打ちをしてくる。
「ゲントさま。ラヴィーネお姉さまとお会いしても・・・くれぐれも誘惑されないようにご注意ください」
「はい?」
「だってこんなにも凛々しくて、聡明で、逞しくて・・・。まさに理想的な殿方であるゲントさまが目の前に現れてしまっては・・・。お姉さまなら、ぜったい自分のものにしたいとそう思うはずです」
実は四つ子姉妹は、誰が一番優秀な花婿を見つけられるのかと、影ではお互いにバチバチと対抗心を燃やしているのだという。
仲のいい姉妹だろうが、女の意地とプライドは捨てられないようだ。
姉妹に誘惑されてはダメですと、マルシルに何度も釘を刺されてしまう。
「わたくしがゲントさまの一番なんですから! お姉さまや妹にはぜったいにお渡ししません」
ゲントが頷くと、マルシルは納得したように笑顔で体から離れる。
キスの時といい、どうしても譲れないことには強情のようだ。
(将来、パートナーに依存しないかちょっと心配だけど・・・)
***
そんなわけで。
リハーサル会場の広間を出て1階の入口まで向かうと、ゲントはルルムと一緒にロザリア城から旅立つことに。
「ゲントさま。それではよろしくお願いいたします」
「はい。行ってきます」
「マルシルさ~まぁ! 行ってきまぁ~~すっ♪」
マルシルや騎士たちに手を振って見送られ、ロザリア城をあとにしながらゲントはひそかに決意する。
今度こそ魔王を倒してこの異世界を平和にしてみせる、と。
この時を迎えるために40歳童貞のままこれまで人生を過ごしてきたのだから。
(ごめん。銀助、虎松。そっちに帰るのはもうちょっと先になりそうだ)
かつて憧れたRPGの主人公のように。
弦人は自らの手で今、世界を救おうとしていた。
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ここまで面白く読ませてもらっていたのですが、こんな中途半端な所で完結なのでしょうか?
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感想ありがとうございます!
楽しんでお読みいただけたようで嬉しい限りです!
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