僕は、僕は・・・

あきや

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独りじゃー

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暗い、深いところに、僕はいた。
誰もいない、何も動かないところに。
だけど、いつも僕は耳を塞いでいた。
ガタガタ何かに怯えながら、耳を塞いでいた。

ある日、真っ黒な部屋の中に、1つの光が差し込んできた。
僕は、目を瞑り、耳を再び塞いだ。
でも、その暖かい光は、僕の手を掴んで引っ張った。
まるで、
そこから出てこい。
と言いたげだった。
僕は、そっと目を開けて、その光を見た。
光はやっぱり暖かく、僕の意思を待っていた。
自分でおいで?
と言いたげに、待っていた。

僕は、その手を握った。
この手を握ったら、この手を掴んだら、僕は、僕は・・・


もう独りじゃなくなると気づいたから。

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