49 / 159
異世界転移編
第49話降る大国
しおりを挟む
2ヶ月後、ムツキはまたドラゴニア聖国にやって来た。
ドラゴニアの貴族達全員がドラゴニア王都に集まる日になったのである。
今回は、ムツキはボロネに乗って直接ペトレのいる山まで向かう。
前回の様に、ドラゴニア聖国を気にする必要が無くなったのだ。
ムツキがボロネと共に山に降り立つと、ペトレとドラゴニア王アグニールが待っていた。
「ムツキ様、こちらに」
アグニールがムツキを招いた先には、以前来た時には無かった椅子が設置されていた。
そこは前はペトレがいた場所であり、玉座の様に見えた。
「ムツキ様よ、お主はもう私よりも位が上なのだ。だからそこはお主が座らねばならない」
どうやらこれを用意させたのはペトレのようだ。
ムツキは、渋々といった様子でその椅子に座る。
一緒に来たエレノアは誇らしそうにニコニコの笑顔で椅子の横に立った。
そして2人の後ろにはペトレとボロネの2人が並ぶ。
その光景は正しくドラゴンを配下に置く王の玉座であった。
アグニールが宰相の様に動き、ドラゴニアの貴族達が山へと入山してくる。
アグニールからは、今日の話を持って敵対を決めてもいいと言われており、どこの誰ともわからん平民など。と勇んでいた貴族も居たが、入山して、ムツキ達のいる山頂まで来た全ての貴族は膝をつき、頭を下げた。
黒髪黒目の珍しい出たちではあるが、アグニールと比べれば覇気がなさそうに見える平凡な青年。
ただし、後ろに控えているドラゴンの姿は畏怖を与える物で、隣に居る美少女を侍らずに足る人物なのだと体が理解した。
今までぼんやりとしか理解していなかった自分達に与えられていたドラゴンの加護の偉大さを理解し、それが自分に向けられる事を恐れた。
貴族達が自分達の立場を理解すれば、後は形式的な物で、アグニールがドラゴニア聖国の王として代表でムツキの傘下に入る事を宣言する。
そして、ムツキにとっては頭の痛い問題である新しい嫁についての話になった。
ムツキとしては、日本の常識が色濃く残っており、2人目の妻などエレノアに対して不誠実ではないかなどと考えてしまう。
ドラゴニアは勇者が作った国であるが、一夫多妻制を受け入れている。
これは、その時代の勇者が明治初期の人物であったと言うだけで、ムツキとは感覚が違う為である。
現に、この中で新しい嫁の話に苦笑いしているのはムツキだけで、エレノアはここに来るまでに新しい嫁がどんな人なのかワクワクした様子であった。
アグニールの紹介と共に、1人の女性が前に出て、ムツキの前でカーテシーのポーズをとって挨拶した。
「マルグリッド伯爵の娘、シャーリーでございます」
桃色の髪の毛に吊り目が特徴的な長身の綺麗と言う言葉が似合う女性がムツキに微笑んだ。
ドラゴニアの貴族達全員がドラゴニア王都に集まる日になったのである。
今回は、ムツキはボロネに乗って直接ペトレのいる山まで向かう。
前回の様に、ドラゴニア聖国を気にする必要が無くなったのだ。
ムツキがボロネと共に山に降り立つと、ペトレとドラゴニア王アグニールが待っていた。
「ムツキ様、こちらに」
アグニールがムツキを招いた先には、以前来た時には無かった椅子が設置されていた。
そこは前はペトレがいた場所であり、玉座の様に見えた。
「ムツキ様よ、お主はもう私よりも位が上なのだ。だからそこはお主が座らねばならない」
どうやらこれを用意させたのはペトレのようだ。
ムツキは、渋々といった様子でその椅子に座る。
一緒に来たエレノアは誇らしそうにニコニコの笑顔で椅子の横に立った。
そして2人の後ろにはペトレとボロネの2人が並ぶ。
その光景は正しくドラゴンを配下に置く王の玉座であった。
アグニールが宰相の様に動き、ドラゴニアの貴族達が山へと入山してくる。
アグニールからは、今日の話を持って敵対を決めてもいいと言われており、どこの誰ともわからん平民など。と勇んでいた貴族も居たが、入山して、ムツキ達のいる山頂まで来た全ての貴族は膝をつき、頭を下げた。
黒髪黒目の珍しい出たちではあるが、アグニールと比べれば覇気がなさそうに見える平凡な青年。
ただし、後ろに控えているドラゴンの姿は畏怖を与える物で、隣に居る美少女を侍らずに足る人物なのだと体が理解した。
今までぼんやりとしか理解していなかった自分達に与えられていたドラゴンの加護の偉大さを理解し、それが自分に向けられる事を恐れた。
貴族達が自分達の立場を理解すれば、後は形式的な物で、アグニールがドラゴニア聖国の王として代表でムツキの傘下に入る事を宣言する。
そして、ムツキにとっては頭の痛い問題である新しい嫁についての話になった。
ムツキとしては、日本の常識が色濃く残っており、2人目の妻などエレノアに対して不誠実ではないかなどと考えてしまう。
ドラゴニアは勇者が作った国であるが、一夫多妻制を受け入れている。
これは、その時代の勇者が明治初期の人物であったと言うだけで、ムツキとは感覚が違う為である。
現に、この中で新しい嫁の話に苦笑いしているのはムツキだけで、エレノアはここに来るまでに新しい嫁がどんな人なのかワクワクした様子であった。
アグニールの紹介と共に、1人の女性が前に出て、ムツキの前でカーテシーのポーズをとって挨拶した。
「マルグリッド伯爵の娘、シャーリーでございます」
桃色の髪の毛に吊り目が特徴的な長身の綺麗と言う言葉が似合う女性がムツキに微笑んだ。
73
あなたにおすすめの小説
異世界で貧乏神を守護神に選ぶのは間違っているのだろうか?
石のやっさん
ファンタジー
異世界への転移、僕にはもう祝福を受けた女神様が居ます!
主人公の黒木翼はクラスでは浮いた存在だった。
黒木はある理由から人との関りを最小限に押さえ生活していた。
そんなある日の事、クラス全員が異世界召喚に巻き込まれる。
全員が女神からジョブやチートを貰うなか、黒木はあえて断り、何も貰わずに異世界に行く事にした。
その理由は、彼にはもう『貧乏神』の守護神が居たからだ。
この物語は、貧乏神に恋する少年と少年を愛する貧乏神が異世界で暮す物語。
貧乏神の解釈が独自解釈ですので、その辺りはお許し下さい。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる