身近な不しぎ体験談

クラフト

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先生の家

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私が小学1年のときの担任の先生のお話です。
いつも明るくて優しい女性の先生で家庭訪問のときも私と姉が側から離れないくらい大好きな先生で生徒や親から信頼がある人でした。
私が小学2年生くらいのときに学校から家に帰るとお母さんが誰かと電話していてひどく驚いた顔をしていて電話が終わった母に「ただいま」って伝えたら「あっ、おかえり…お姉ちゃんは?」と聞かれ「まだ学校だよ」って言うと母は「お姉ちゃんが帰ってきたら先生の家に行こうか?覚えてる?1年のときにお世話になったの?」「覚えてるよ!大好きな先生だもん!新しい家を見に行くの?」
先生は新しく家を建て引っ越しをすることになり学校を辞めていました。
「ううん、実は先生の旦那さんが亡くなってたんだけど今度は1年生の息子さんも亡くなったみたいでお線香をあげに3人で行こうか?」と母から告げられ衝撃を受けました…お姉ちゃんが帰ってきて説明し黒っぽい格好をして先生の家に行きました。

小雨が降っていて寒かったのを覚えています。
建てた家は大きくて玄関に立派な提灯の灯りが足元を照らしていました。中に入ると喉がひゅっとなるような不思議な感じがしながらも広い畳部屋に遺骨が2つ並んでいて冷たい空気の中にストーブの灯油の臭いとお線香の香りがしており、先生と旦那さんのお母さんの2人が左側に座っていました。
2人は憔悴していて涙を流しながらもわざわざ来てくれてありがとうとお礼を言っていましたがそれがどうしようもなく申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。私達が最後だったのかお茶をもらい座って話を聞いていましたが私は家の中が不気味で怖く息もしづらく早く話が終わらないかなって心の中で思っていると…ようやく帰るよと母の声がし先生に挨拶をして家の外に出ると寒くなって体が冷え切ってはいましたが息苦しさがなくなりやっとまともに呼吸ができると安心しました。

先生の家に行ってから1ヶ月くらい経ったときに母と父が先生の話をしていました。
なんでも先生の家はリフォームの際に井戸を取り壊したそうです。
昔から井戸は取り壊してはいけないとありますがそれが関係してるのかわかりませんが男性が亡くなると子孫も途絶える…

本当に不思議な体験でした
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