50 / 72
第10章 リステリアス宮、脱出大作戦
(5)
馬車守のじいさんは気難しい顔をして立っていた。
とても女性に、オッパイを触らせろ、などとは云いそうもない頑固そうな風貌であったが――実はそう云うことも平気で云うお茶目なエロじじいである。
「ふむ、あんたたちがそのオッパイの仲間か?」
ラフィンのことを、とんでもない称号で呼んだ。
「ほう、そっちのツインテールもなかなかのもんじゃな。侍女に較べれば少し小ぶりではあるが形がよろしいな。おまえさんも触らせてくれるのかい?」
羽衣は胸を押さえて、アカンべをして見せた。
「なんじゃい。つまらん奴じゃの」
そして不満そうに彼女を睨みつけた後、セロリに目をやる。
「そっちの小さいのが姫様か? さすがにあと五年はしないと物足りないな」
「じいさん、相手はお姫様だぞ」
「わしにとっちゃ姫様も女に代わりはない。だが貧弱なオッパイじゃあ女でもない」
(どれだけオッパイ好きなじじいだよ! おまけに縛り首もんの台詞だぞ、それ)
「さて、とは云え、わしもリステリアス宮に忠誠を誓った立派な騎士じゃからな。どれだけ貧弱なオッパイであったとしても、姫様の願いとあらば全身全霊で応えよう」
胸を張る。
だが台詞のパーツ、パーツでギャップが甚だしい。
どうやら元は騎士だったようだが、何故こんな馬車守をやっているのかはその言動から想像がつくと云うものだ。どうせロクでもないことをして配置転換されて来たのだろう。
元騎士の馬車守じいさんは改めてセロリを見ると、うやうやしく騎士の礼をする。
どうやら元騎士と云うのは満更ハッタリではないようだ。
「セルリア姫、ご機嫌うるわしゅう。元騎士長の喜助と申します」
時代がかった名前である。
(ってか、元騎士長? すげえ偉かったんだな……)
喜助と名乗ったじいさんは、跪くとセロリの手をとりその甲にキスをする。
セロリはそれに頷くと、騎士への、こちらも正式な返礼。
そして。
「苦しゅうない、喜助。だが今そなたが申した数々の非礼、許すまじ。ここで手討ちにいたす」
セロリは淡々と語るとふところから44マグナムを取り出し、ぴたり、と喜助じいさんの額に銃口を向けた。
「誰が貧弱なオッパイですか?」
「ひ、ひええ、セルリア様、お、お許しを」
慌てて喜助じいさんは土下座して、許しを請う。バカなじじいである。
「セロリ、気持ちはわかるがそのくらいにしておけ。変態エロじじいではあるが、今は必要な人間だ」
サンタに止められてセロリは不満そうに、またあからさまな軽蔑の眼差しを喜助じいさんに向けた後、渋々銃をふところに戻した。
「まあ、致し方ありません。サンタに免じて許しましょう」
「あ、ありがたき幸せでございます、セルリア様。姫に神のご加護がありますように」
顔を上げて祈りのポーズをする喜助じいさん。
それを見下ろすセロリ。
「あなたには、悪魔の呪いを、喜助」
冷たい眼差しで、にっこりと微笑した。
喜助は恐れ入る。
(恐れ入るくらいなら最初から軽口なんか叩かなきゃいいのに。セロリじゃなくても怒るだろう)
サンタが内心で呟いた。
「それはさておき、じゃ」と、喜助。
気を取り直して、と、云うところである。
「セルリア様はあの透かしたバカ貴族、いや、ラスバルト卿に一泡吹かせたい、と、こう云うことなのじゃな?」
「いえ、そこまでは云ってませんけども。私はただお父様とお母様にお会いしたいだけです。……ってか透かしたバカ貴族って……」
さりげなく口の悪いじじいであった。
セロリが珍しくあきれ顔である。
自分があきれ顔をされることはあっても、あきれ顔するのはなかなか貴重な経験だとでも思っているような表情である。
「両殿下は現在トナーク宮にいらっしゃいます」と、ラフィンがセロリの言葉を引き継ぐ。
「ラスバルト卿が言葉巧みに両殿下を謀りトナーク宮に軟禁しているのです。そしてかれは両殿下が不在のこのリステリアス宮で悪事を働いています。我々はそれを糾弾するためにも両殿下へお目通りいただかなければなりません」
「なるほど。まあ、よくわからんが、ともかくトナークまで馬車を出して欲しい、と、こう云うことじゃな?」
「はい、おっしゃる通りです」
「しかしあそこの歩哨どもは簡単には通してくれんじゃろうな」
喜助じいさんが裏門脇の小屋を顎で示して見せた。
「ええ。でも私に考えがあるのです」
「考え? 何か、手があるのか?」
サンタが疑い深げに訊ねると、それに対してラフィンは自身に満ちた笑顔を返した。
「はい、サンタ様。つまり私の作戦はこうです。まず私があの歩哨たちの前でぱっと服を脱いで……」
「わかった。却下だ。他に手はないか?」
「サンタ様、ひどいです。最後まで私の作戦を聞かずに」
「聞く必要はない。……やはり、強行突破しかないかな?」
全員が黙り込む。妙案が出ない。
その様子を見ながら今度は喜助じいさんが、ちっちっ、と、舌を鳴らして人差し指を左右に振って見せた。
「いちいち、やることが気に食わないじじいだな」
「ふん、ほざいておれ、若造。このわしがかつて、リステリアス宮の名参謀、と呼ばれていたのを知らんな?」
「騎士長じゃなかったのかよ?」
「それもやったが参謀もやっておったのじゃ。ちなみにコック長もやっておったぞ。得意料理はオムライスじゃ。ケチャップで電話番号を書いて、侍女どもをナンパしたもんじゃよ」
「そんな話、聞きたくねーよ!」
(それにしても、たらい廻し人事か。このじじいも苦労したんだな)
「それで?」
サンタが訊ねる。喜助じいさんがドヤ顔を作った。
「ふふふ。聞きたいのか? 仕方ないのう。つまりじゃ。わしの作戦はこうじゃ。わしの得意なものがわかるか?」
「知るかよ、そんなの! 今初めて会ったばかりだろう」
「ふん。聞いて驚くことじゃ。それは太極拳じゃ」
太極拳?
「それが?」
「つまり、全員が太極拳マニアに扮して踊りながら出て行くのじゃ。いかに有能な兵士と云えども、まさか夜中にそんなことが起きるとは思っておらんじゃろう。あの手の兵士は意外と想定外と云うのに弱いもんじゃ。わしも元兵士、よくわかっておる。名付けて『ええじゃないか作戦』と云うところじゃな」
かかか、と笑う。
「……じじい、殴られたいのか? ラフィンの胸を揉んどいて、そんなお粗末な作戦しかないのか?」
「おお、そうか。すまんかった。おまえさんも揉みたかったのか? ――おい、侍女よ、この御仁もおまえのオッパイを揉みたいようじゃぞ?」
「え? サンタ様、それならそうと早く云ってくだされば……」
サンタはまたまたため息をつく。
もうため息をつく気分になるのは勘弁してほしい、と思った。
「……この中にマトモな奴はいないのか?」
そこへセロリがおずおずと手を挙げた。
「はい、サンタ。あのぉ……」
とても女性に、オッパイを触らせろ、などとは云いそうもない頑固そうな風貌であったが――実はそう云うことも平気で云うお茶目なエロじじいである。
「ふむ、あんたたちがそのオッパイの仲間か?」
ラフィンのことを、とんでもない称号で呼んだ。
「ほう、そっちのツインテールもなかなかのもんじゃな。侍女に較べれば少し小ぶりではあるが形がよろしいな。おまえさんも触らせてくれるのかい?」
羽衣は胸を押さえて、アカンべをして見せた。
「なんじゃい。つまらん奴じゃの」
そして不満そうに彼女を睨みつけた後、セロリに目をやる。
「そっちの小さいのが姫様か? さすがにあと五年はしないと物足りないな」
「じいさん、相手はお姫様だぞ」
「わしにとっちゃ姫様も女に代わりはない。だが貧弱なオッパイじゃあ女でもない」
(どれだけオッパイ好きなじじいだよ! おまけに縛り首もんの台詞だぞ、それ)
「さて、とは云え、わしもリステリアス宮に忠誠を誓った立派な騎士じゃからな。どれだけ貧弱なオッパイであったとしても、姫様の願いとあらば全身全霊で応えよう」
胸を張る。
だが台詞のパーツ、パーツでギャップが甚だしい。
どうやら元は騎士だったようだが、何故こんな馬車守をやっているのかはその言動から想像がつくと云うものだ。どうせロクでもないことをして配置転換されて来たのだろう。
元騎士の馬車守じいさんは改めてセロリを見ると、うやうやしく騎士の礼をする。
どうやら元騎士と云うのは満更ハッタリではないようだ。
「セルリア姫、ご機嫌うるわしゅう。元騎士長の喜助と申します」
時代がかった名前である。
(ってか、元騎士長? すげえ偉かったんだな……)
喜助と名乗ったじいさんは、跪くとセロリの手をとりその甲にキスをする。
セロリはそれに頷くと、騎士への、こちらも正式な返礼。
そして。
「苦しゅうない、喜助。だが今そなたが申した数々の非礼、許すまじ。ここで手討ちにいたす」
セロリは淡々と語るとふところから44マグナムを取り出し、ぴたり、と喜助じいさんの額に銃口を向けた。
「誰が貧弱なオッパイですか?」
「ひ、ひええ、セルリア様、お、お許しを」
慌てて喜助じいさんは土下座して、許しを請う。バカなじじいである。
「セロリ、気持ちはわかるがそのくらいにしておけ。変態エロじじいではあるが、今は必要な人間だ」
サンタに止められてセロリは不満そうに、またあからさまな軽蔑の眼差しを喜助じいさんに向けた後、渋々銃をふところに戻した。
「まあ、致し方ありません。サンタに免じて許しましょう」
「あ、ありがたき幸せでございます、セルリア様。姫に神のご加護がありますように」
顔を上げて祈りのポーズをする喜助じいさん。
それを見下ろすセロリ。
「あなたには、悪魔の呪いを、喜助」
冷たい眼差しで、にっこりと微笑した。
喜助は恐れ入る。
(恐れ入るくらいなら最初から軽口なんか叩かなきゃいいのに。セロリじゃなくても怒るだろう)
サンタが内心で呟いた。
「それはさておき、じゃ」と、喜助。
気を取り直して、と、云うところである。
「セルリア様はあの透かしたバカ貴族、いや、ラスバルト卿に一泡吹かせたい、と、こう云うことなのじゃな?」
「いえ、そこまでは云ってませんけども。私はただお父様とお母様にお会いしたいだけです。……ってか透かしたバカ貴族って……」
さりげなく口の悪いじじいであった。
セロリが珍しくあきれ顔である。
自分があきれ顔をされることはあっても、あきれ顔するのはなかなか貴重な経験だとでも思っているような表情である。
「両殿下は現在トナーク宮にいらっしゃいます」と、ラフィンがセロリの言葉を引き継ぐ。
「ラスバルト卿が言葉巧みに両殿下を謀りトナーク宮に軟禁しているのです。そしてかれは両殿下が不在のこのリステリアス宮で悪事を働いています。我々はそれを糾弾するためにも両殿下へお目通りいただかなければなりません」
「なるほど。まあ、よくわからんが、ともかくトナークまで馬車を出して欲しい、と、こう云うことじゃな?」
「はい、おっしゃる通りです」
「しかしあそこの歩哨どもは簡単には通してくれんじゃろうな」
喜助じいさんが裏門脇の小屋を顎で示して見せた。
「ええ。でも私に考えがあるのです」
「考え? 何か、手があるのか?」
サンタが疑い深げに訊ねると、それに対してラフィンは自身に満ちた笑顔を返した。
「はい、サンタ様。つまり私の作戦はこうです。まず私があの歩哨たちの前でぱっと服を脱いで……」
「わかった。却下だ。他に手はないか?」
「サンタ様、ひどいです。最後まで私の作戦を聞かずに」
「聞く必要はない。……やはり、強行突破しかないかな?」
全員が黙り込む。妙案が出ない。
その様子を見ながら今度は喜助じいさんが、ちっちっ、と、舌を鳴らして人差し指を左右に振って見せた。
「いちいち、やることが気に食わないじじいだな」
「ふん、ほざいておれ、若造。このわしがかつて、リステリアス宮の名参謀、と呼ばれていたのを知らんな?」
「騎士長じゃなかったのかよ?」
「それもやったが参謀もやっておったのじゃ。ちなみにコック長もやっておったぞ。得意料理はオムライスじゃ。ケチャップで電話番号を書いて、侍女どもをナンパしたもんじゃよ」
「そんな話、聞きたくねーよ!」
(それにしても、たらい廻し人事か。このじじいも苦労したんだな)
「それで?」
サンタが訊ねる。喜助じいさんがドヤ顔を作った。
「ふふふ。聞きたいのか? 仕方ないのう。つまりじゃ。わしの作戦はこうじゃ。わしの得意なものがわかるか?」
「知るかよ、そんなの! 今初めて会ったばかりだろう」
「ふん。聞いて驚くことじゃ。それは太極拳じゃ」
太極拳?
「それが?」
「つまり、全員が太極拳マニアに扮して踊りながら出て行くのじゃ。いかに有能な兵士と云えども、まさか夜中にそんなことが起きるとは思っておらんじゃろう。あの手の兵士は意外と想定外と云うのに弱いもんじゃ。わしも元兵士、よくわかっておる。名付けて『ええじゃないか作戦』と云うところじゃな」
かかか、と笑う。
「……じじい、殴られたいのか? ラフィンの胸を揉んどいて、そんなお粗末な作戦しかないのか?」
「おお、そうか。すまんかった。おまえさんも揉みたかったのか? ――おい、侍女よ、この御仁もおまえのオッパイを揉みたいようじゃぞ?」
「え? サンタ様、それならそうと早く云ってくだされば……」
サンタはまたまたため息をつく。
もうため息をつく気分になるのは勘弁してほしい、と思った。
「……この中にマトモな奴はいないのか?」
そこへセロリがおずおずと手を挙げた。
「はい、サンタ。あのぉ……」
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
王様の恥かきっ娘
青の雀
恋愛
恥かきっ子とは、親が年老いてから子供ができること。
本当は、元気でおめでたいことだけど、照れ隠しで、その年齢まで夫婦の営みがあったことを物語り世間様に向けての恥をいう。
孫と同い年の王女殿下が生まれたことで巻き起こる騒動を書きます
物語は、卒業記念パーティで婚約者から婚約破棄されたところから始まります
これもショートショートで書く予定です。
大絶滅 2億年後 -原付でエルフの村にやって来た勇者たち-
半道海豚
SF
200万年後の姉妹編です。2億年後への移住は、誰もが思いもよらない結果になってしまいました。推定2億人の移住者は、1年2カ月の間に2億年後へと旅立ちました。移住者2億人は11万6666年という長い期間にばらまかれてしまいます。結果、移住者個々が独自に生き残りを目指さなくてはならなくなります。本稿は、移住最終期に2億年後へと旅だった5人の少年少女の奮闘を描きます。彼らはなんと、2億年後の移動手段に原付を選びます。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。