13 / 20
第1部
13日目
しおりを挟む
「ねえ、銀杏くん」
朝、教会の二階部分で見張ってくれている銀杏くんに話しかける。
「どうした?今日もいい天気だな。」
笑顔でこちらを向く銀杏くん。
「この世界はなんなんだろう。」
「急にどうした。」
僕の問いかけに怪訝な顔を見せる。
「僕たちはいつ夢から覚めるのかな?」
少し考えこむ銀杏くん。
「夢…なんだろうか?」
「やっぱりそう思うよね。夢にしてはリアルだし、もう二週間近くここで生活してるけど、一向に覚める気配がない。夢の中で夢を見る回数も増えてる。」
現実の僕は、何日寝てるんだ?
一日なのか、連動して2週間も寝ていたら身体がおかしくなっていそうだ。
「別の世界、特にゲームの世界に飛ばされたって考えるほうが自然な気がしてるぜ。」
銀杏くんも真面目な顔をして言う。
「うん。何回でも死ねること、スキルがあること、視界にゲームアイコンのような表示があることが、ゲーム世界であることを示していると思う。」
でも、なんでこの世界に来たのか、なぜ僕らは死なないのかわからない。
よくラノベにあるような異世界転生?人類が滅びた未来に飛んできた?
どっちにしても、僕らの体力バーが見えることがおかしい。便利すぎる。
「もしゲームってんなら、クリア条件があるんじゃないか?」
「あるのかな?クリア条件。」
「無い場合もあるか。ゲームによっちゃ。」
スキル欄にもステータスバーにも、勝利条件は表示されていない。
この世界でどうしたらいいのか、わからない。
「僕ら、元の世界に帰れると思う?」
「…わからね。」
これが一番、肝心だった。
僕にも銀杏くんにも元の世界での生活がある。
特に銀杏くんはこれが夢でないなら、もう二週間、学校に行っていない。
「もしこれがゲームなんだとしたらさ、僕ら以外にもプレイヤーがいると思うんだ。」
「それはあり得るな。」
「探そうよ。他のプレイヤー。何か知ってるかもしれない。」
「そう簡単に見つかるか?コトミたちのようなNPCばっかりだって可能性もある。」
NPCたち。死んだらゾンビになる存在。コトミやシュウたち3人もいつかゾンビになってしまうのか。なんとか回避できる方法はないのか。
「プレイヤー探しに重要なスキルをとったよ。【車上荒らし】と【運転】。これできっと、前回動かせなかった車が使えるようになるみたいなんだ。」
「よし、試してみようぜ。」
3人の子どもたちのお守りをコトミに任せ、近くの町に出かける二人。
出来ることなら6人乗れるサイズの車がいい。バンか、バスだ。
「あったぞ。ミニバンだ。なんとか6人座れそうだ。」
小一時間探しての銀杏くんの通信。
急いで駆けつけて、スキル車上荒らしでドアをあけ、中を調べる。
ちょっと汚いので、帰ったらまずは掃除だな。スキルのおかげでキーなしでもエンジンがかかる。どうなっとんじゃ。スキル便利すぎる。
銀杏くんとドライブして教会に戻る。ガソリンも申し分ないほど入っていた。
「おお~!すっげェ~!乗ってみてえ!」
一番初めにツキが車に食いついた。
マトモに動いてる車など見たことがないだろう。
「私も乗ってみたい。」
コトミも目を輝かせていた。
6人乗ってみると後ろの席がいっぱいいっぱいだが、乗れれば問題あるまい。
ゴトゴトと近くの小川まで行って、軽く中と外を洗車する。
ついでにみんなで水浴びした。
ちゃんと女子と男子は分けました!
レナが僕と遊びたがっていたが、コトミに連行してもらった。
今後も水浴びせにゃ、気持ち悪いなと思いつつ。
こんな楽しい日が毎日続けばいいのに。
明日からはこの世界の謎を解くための人間探しをしなくては。
早めに寝る。
もちろん、コトミと銀杏くんと3人の見張りローテーションを崩さずに。
続く
朝、教会の二階部分で見張ってくれている銀杏くんに話しかける。
「どうした?今日もいい天気だな。」
笑顔でこちらを向く銀杏くん。
「この世界はなんなんだろう。」
「急にどうした。」
僕の問いかけに怪訝な顔を見せる。
「僕たちはいつ夢から覚めるのかな?」
少し考えこむ銀杏くん。
「夢…なんだろうか?」
「やっぱりそう思うよね。夢にしてはリアルだし、もう二週間近くここで生活してるけど、一向に覚める気配がない。夢の中で夢を見る回数も増えてる。」
現実の僕は、何日寝てるんだ?
一日なのか、連動して2週間も寝ていたら身体がおかしくなっていそうだ。
「別の世界、特にゲームの世界に飛ばされたって考えるほうが自然な気がしてるぜ。」
銀杏くんも真面目な顔をして言う。
「うん。何回でも死ねること、スキルがあること、視界にゲームアイコンのような表示があることが、ゲーム世界であることを示していると思う。」
でも、なんでこの世界に来たのか、なぜ僕らは死なないのかわからない。
よくラノベにあるような異世界転生?人類が滅びた未来に飛んできた?
どっちにしても、僕らの体力バーが見えることがおかしい。便利すぎる。
「もしゲームってんなら、クリア条件があるんじゃないか?」
「あるのかな?クリア条件。」
「無い場合もあるか。ゲームによっちゃ。」
スキル欄にもステータスバーにも、勝利条件は表示されていない。
この世界でどうしたらいいのか、わからない。
「僕ら、元の世界に帰れると思う?」
「…わからね。」
これが一番、肝心だった。
僕にも銀杏くんにも元の世界での生活がある。
特に銀杏くんはこれが夢でないなら、もう二週間、学校に行っていない。
「もしこれがゲームなんだとしたらさ、僕ら以外にもプレイヤーがいると思うんだ。」
「それはあり得るな。」
「探そうよ。他のプレイヤー。何か知ってるかもしれない。」
「そう簡単に見つかるか?コトミたちのようなNPCばっかりだって可能性もある。」
NPCたち。死んだらゾンビになる存在。コトミやシュウたち3人もいつかゾンビになってしまうのか。なんとか回避できる方法はないのか。
「プレイヤー探しに重要なスキルをとったよ。【車上荒らし】と【運転】。これできっと、前回動かせなかった車が使えるようになるみたいなんだ。」
「よし、試してみようぜ。」
3人の子どもたちのお守りをコトミに任せ、近くの町に出かける二人。
出来ることなら6人乗れるサイズの車がいい。バンか、バスだ。
「あったぞ。ミニバンだ。なんとか6人座れそうだ。」
小一時間探しての銀杏くんの通信。
急いで駆けつけて、スキル車上荒らしでドアをあけ、中を調べる。
ちょっと汚いので、帰ったらまずは掃除だな。スキルのおかげでキーなしでもエンジンがかかる。どうなっとんじゃ。スキル便利すぎる。
銀杏くんとドライブして教会に戻る。ガソリンも申し分ないほど入っていた。
「おお~!すっげェ~!乗ってみてえ!」
一番初めにツキが車に食いついた。
マトモに動いてる車など見たことがないだろう。
「私も乗ってみたい。」
コトミも目を輝かせていた。
6人乗ってみると後ろの席がいっぱいいっぱいだが、乗れれば問題あるまい。
ゴトゴトと近くの小川まで行って、軽く中と外を洗車する。
ついでにみんなで水浴びした。
ちゃんと女子と男子は分けました!
レナが僕と遊びたがっていたが、コトミに連行してもらった。
今後も水浴びせにゃ、気持ち悪いなと思いつつ。
こんな楽しい日が毎日続けばいいのに。
明日からはこの世界の謎を解くための人間探しをしなくては。
早めに寝る。
もちろん、コトミと銀杏くんと3人の見張りローテーションを崩さずに。
続く
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
ハーフのクロエ
ファンタジー
アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。
悪徳領主の息子に転生しました
アルト
ファンタジー
悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。
領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。
そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。
「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」
こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。
一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。
これなんて無理ゲー??
追放聖女だってお茶したい!─セカンドライフはティーサロン経営を志望中─
石田空
ファンタジー
「ミーナ今までありがとう。聖女の座を降りてもらおう」
貴族の利権関係が原因でいきなり聖女をクビになった庶民出身のミーナ。その上あてがわれた婚約者のルカは甘味嫌いで食の趣味が合わない。
「嫌! 人の横暴に付き合うのはもうこりごり! 私は逃げます!」
かくしてミーナは神殿から脱走し、ティーサロン経営のために奔走しはじめた。
ときどき舞い込んでくるトラブル。
慌ててミーナを探しているルカ。
果たしてミーナは理想のセカンドライフを歩めるのか。
甘いお菓子とお茶。そしてちょっとの恋模様。
*サイトより転載になります。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
勘当された少年と不思議な少女
レイシール
ファンタジー
15歳を迎えた日、ランティスは父親から勘当を言い渡された。
理由は外れスキルを持ってるから…
眼の色が違うだけで気味が悪いと周りから避けられてる少女。
そんな2人が出会って…
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる