臆病男子のゾンビ世界探検記

松田ゆさく

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第2部

第4話 ゾンビの巣

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ゾンビの群れがこれ以上、街に来るのは避けたい。
特に中ボスと名付けたゾンビがマズイ。
一撃で死なないとか、よってたかって撃たないと死なないとか、それは問題じゃない。いや、問題だけど。
それよりも、人型の巨大筋肉バケモノがいることが問題だ。
人間が死んでゾンビになるんじゃない。もとからのバケモノがこの世界にいることが大問題だ。
誰なんだ。そんなバケモノ作ったヤツ。
なんで今更出てきたんだ。

「探しにいくか?」
「探すしかないよね。で、叩き潰さないと。」
「言うようになったじゃん。」

でないと、街のみんなが危険にさらされる。

車に僕と銀杏、コトミ、ツキを載せて辺りを捜索する。
建物がないか、ゾンビの発生ポイントがないか、くまなく探す。

「もし見つけて、あまりに数量が多かったり、強いようなら撤退するぞ。」

しばらくして、銀杏くんが一か所、元工場のような場所を発見した。

全員が武装して入口を探すが、ゾンビが大量にひしめいている。
残弾数が心配になるくらいだ。

ダァン!と銀杏くんが初撃をゾンビに食らわせると、数十匹のゾンビが銀杏くんに意識を持っていかれる。

「たかし、ツキを連れて中に入れ。外は俺とコトミに任せろ。」

了解といって、中に突入する。

外よりは中のほうがゾンビは少ないみたいだった。

工場の奥へ進むと、ヤツが出てきた。

中ボスくん。

ツキが素早く銃を構えて発砲する。
数発が命中し、よろけているところを僕がトドメをさした。

単体ならあまり怖くないか…?二人で倒せたのは朗報だった。

異臭を放つ広間に出る。

「市長、見てください。割れた卵みたいなのがあります。」

どろっと粘液のついた2mほどの卵と呼べそうなモノ。
一つでなく、広間に複数あった。割れた卵以外は脈動しているように感じる。

「たかし、中はどうだ。何か見つかったか?」
「どでかい卵があるよ。これが、中ボスの卵かな?」

どのみちやることは一つ。すべて破壊する。
至近距離でショットガンをぶち込むと卵は割れていった。

中からびちゃりとでてくる中ボスの死体。
ビンゴだ!けど、、、、臭い!グロい!読者の皆さんには見せられないよ!

全ての卵を破壊して撤収する二人。

「こんな卵、見たことありません。」
「僕も初めて見たよ。」
「なあ、たかし、もしかしたら、俺らのレベルに関係してるかもしれないぞ?」

スキルはあるけど、レベルは可視化してない。
でも、僕たちは10年この世界で生きてきた。
もしかしたらある一定の条件をクリアすると、敵が強くなるのかもしれない。

「ますますゲームっぽくなってきたな。10年越しでランクアップだとは思わなかっったけどよ。」

同じプレイヤーであるトールさんの意見が聞きたくなった。
まだ、以前会ったところにいるだろうか。
トールのこと、中ボスのことを聞きに交換屋ミサキへと向かうと、

「トールさんはあなた方が会ったところにいますよ~。その中ボスとやらは私は知りません~」

とのことだったので、お礼を渡してトールさんに会いに行った。

廃墟町の中ほど、明らかに大きなビルが建っている。コンクリートに覆われ、窓がない。その建物だけ、壊れている部分がないのだ。一目でトールさんの建物だとわかった。

「トールさああああん!」

大声でトールさんを呼んでみる。

「うるせええええ!留守だったらどうする気だッたんだァ!?」

あ、トールさんだ。まだ生きてたんですな。よかった。

「よォ、10年くらいぶりか?」
「そうです。お久しぶりです」
「俺はァ別に会いたくなかったよォ。」
「聞きたいことがあってきました。」

中ボスの存在を話す。街に出没したこと、工場で卵をみたこと。
僕らのランクみたいなものが関係あるのかどうか。

「俺もみたぜェ。そいつ。つい最近だなァ。」
「なら、レベルで出現するって線は消えましたね。」
「あァ。もしレベルがあるなら、きっとお前らよりレベルが高いだろォからな。」

つまりあいつら中ボスは、僕らとは関係なく、この世界に湧き出したと考えられる。

「10年経って、このゲーム、アップデートでもされたんじゃねェか?」

この言葉がある意味一番しっくりきた。
そうか。このゲームの運営(?)はアップデートをかましてくるのか。
我々のできること、スキルも増えてるといいな。

でも、困ったな。今後、あの中ボスがちょいちょい出てくるようになるなら、防御態勢も見直さないとだ。
壁の強度あげたり、巨大だから堀も深くしなきゃいけないな。

「ロクなアプデじゃねえな。」
トールさんと別れ帰路につく。

今後も、内容の知らされないアプデが多発したら、対処に困りそうだ。


つづく




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