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OLYMPUS QUEST Ⅱ ~原初の神々~
ガイア
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ここ?俺とへーメラ、ニュクスしかいないけど……
「おい、人間。勉強不足か?」
ニュクスが口を出してきた。
「我らはの母はガイア。大地そのものだ」
大地そのものが神──そんなこと、考えたこともなかった。
《あなたの言動は全て見ていました》
どこからともなく声が響いてきた。ガイアだろう。
《あなたに一つだけ頼み事があります》
頼み事?なんだろう。
《聖杯を取り戻してほしいのです》
「聖杯というのは、一種の神器だ。強大な力を圧縮することができる」
ニュクスが解説してくれた。こういう時はお節介もありがたいな。
「それで、なぜ俺を?」
《あなたはとても興味深い存在です。多くの神の血を引き継いでいます》
「多くの神?ゼウスだけじゃないのか?」
《あなたの家系は、全員が別々の神と交わっています。そのため、普通では現れることのない能力ができるのです》
そういえば、母さんの能力は他の人に出ていなかった。俺の時間停止もそうだ。
「いいえ、それは違います」
ずっと黙っていたへーメラが口を開いた。
「貴方の力は、他人の能力を吸収することです。いうならばドレインでしょう。時間停止はクロノスから受け継いだものです」
そうだったのか……
《あなたも、悪しき存在のことは知っているでしょう。クロノスの力は強大ですが、カオスには遠く及びません》
「要は、聖杯で力を底上げしてカオスを倒せってことさ」
うん。わかった。
「了承してくれたようですね」
へーメラが言った。
「聖杯があるのは、ニッポンという東洋の島国です。それでは、健闘を──」
どうやってニッポンに行くんだ!──そう訊く必要は無かった。大地が陥没し、身体が沈む。目を開けると、大きなビルが立ち並んでいるところに出た。バカみたいに人が沢山いる。気分が悪くなる。
《ルーシュ、聞こえますか?》
へーメラの声だ。
《貴方が今いるのは、トウキョウという場所です。そのどこかに聖杯がある筈なので、探してください》
そう言って、へーメラの声は消えた。
でも、ここから探すって……
辺りを見渡す。大きなビル、たくさんの人、そして騒音。ハッキリ言って無理ゲーだ。
そう諦めかけたとき、右のポケットに違和感を感じた。中を見てみると、金属の板が出てきた。街を歩く人が見つめているものによく似ている。そして、画面には地図らしきものと赤い点が表示されている。
《それは、現代における新たな神器、SUMAHOだ。そこに示される紅き信号は、そなたを求める物へと導く使者となるだろう!はーっはっはっは!》
「…………」
ニュクスなのだろうが、どうやら厨二病が再発したみたいだ。
だが、必要なことはわかった。まずはこの点の位置まで行けばいいんだろう。
ニュクスのアドバイスがあってから数十分後──俺は、赤い塔の前に立っていた。
「ここで……いいのか?」
明らかな場違い。こんな所に神サマがいるのか?
《おい、人間。聞こえるか》
またニュクスだ。個人的にはへーメラの方がいいんだけどな……
《男として、姉上と話したい気持ちは解る。だが、そんな気持ちは隠しておけ》
また俺の心を読んだのだろう。隠してますけど!というツッコミを心の中で入れる。
《とりあえず本題に入ろう。ここ、トウキョウタワーでは、古事記展という催し物をしている。恐らく、そこに同士がいるはずだ》
古事記展──どんなものかわからないけど、行ってみよう。
「おい、人間。勉強不足か?」
ニュクスが口を出してきた。
「我らはの母はガイア。大地そのものだ」
大地そのものが神──そんなこと、考えたこともなかった。
《あなたの言動は全て見ていました》
どこからともなく声が響いてきた。ガイアだろう。
《あなたに一つだけ頼み事があります》
頼み事?なんだろう。
《聖杯を取り戻してほしいのです》
「聖杯というのは、一種の神器だ。強大な力を圧縮することができる」
ニュクスが解説してくれた。こういう時はお節介もありがたいな。
「それで、なぜ俺を?」
《あなたはとても興味深い存在です。多くの神の血を引き継いでいます》
「多くの神?ゼウスだけじゃないのか?」
《あなたの家系は、全員が別々の神と交わっています。そのため、普通では現れることのない能力ができるのです》
そういえば、母さんの能力は他の人に出ていなかった。俺の時間停止もそうだ。
「いいえ、それは違います」
ずっと黙っていたへーメラが口を開いた。
「貴方の力は、他人の能力を吸収することです。いうならばドレインでしょう。時間停止はクロノスから受け継いだものです」
そうだったのか……
《あなたも、悪しき存在のことは知っているでしょう。クロノスの力は強大ですが、カオスには遠く及びません》
「要は、聖杯で力を底上げしてカオスを倒せってことさ」
うん。わかった。
「了承してくれたようですね」
へーメラが言った。
「聖杯があるのは、ニッポンという東洋の島国です。それでは、健闘を──」
どうやってニッポンに行くんだ!──そう訊く必要は無かった。大地が陥没し、身体が沈む。目を開けると、大きなビルが立ち並んでいるところに出た。バカみたいに人が沢山いる。気分が悪くなる。
《ルーシュ、聞こえますか?》
へーメラの声だ。
《貴方が今いるのは、トウキョウという場所です。そのどこかに聖杯がある筈なので、探してください》
そう言って、へーメラの声は消えた。
でも、ここから探すって……
辺りを見渡す。大きなビル、たくさんの人、そして騒音。ハッキリ言って無理ゲーだ。
そう諦めかけたとき、右のポケットに違和感を感じた。中を見てみると、金属の板が出てきた。街を歩く人が見つめているものによく似ている。そして、画面には地図らしきものと赤い点が表示されている。
《それは、現代における新たな神器、SUMAHOだ。そこに示される紅き信号は、そなたを求める物へと導く使者となるだろう!はーっはっはっは!》
「…………」
ニュクスなのだろうが、どうやら厨二病が再発したみたいだ。
だが、必要なことはわかった。まずはこの点の位置まで行けばいいんだろう。
ニュクスのアドバイスがあってから数十分後──俺は、赤い塔の前に立っていた。
「ここで……いいのか?」
明らかな場違い。こんな所に神サマがいるのか?
《おい、人間。聞こえるか》
またニュクスだ。個人的にはへーメラの方がいいんだけどな……
《男として、姉上と話したい気持ちは解る。だが、そんな気持ちは隠しておけ》
また俺の心を読んだのだろう。隠してますけど!というツッコミを心の中で入れる。
《とりあえず本題に入ろう。ここ、トウキョウタワーでは、古事記展という催し物をしている。恐らく、そこに同士がいるはずだ》
古事記展──どんなものかわからないけど、行ってみよう。
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