好きです、今も。

めある

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理解できない、逃げられない。

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あんなことがあっても、安達の態度は変わらない。
気のせいだろうか。
なぜか前より酷くなっているようにさえ思えた。
毎日毎日懲りることなく、逃げ回る俺を捕まえようと必死になっている。

例えば、俺が教室を出た時には……俺が教室を出たら当たり前のように隣に立っていたり、廊下ですれ違いざま腕を捕まれそうになったり。

今日、図書館を出た時には。

「先輩、お疲れ様です。」

と、図書館の入り口で急に声をかけてきた。
あまりにも突然だったから、思わずびくりと体が跳ねた。

「な!な、んでいるんだよ。お前に図書館行くなんて言ってないんだけど。」
「図書館に入ってく所が見えたので、待ち伏せしてました。」

待ち伏せ……。その言葉に頭を抱えてしまった俺は悪くないと思う。
なのに、本人は悪びれた様子もなく、むしろほんの少し得意げですらある。
なんでそんな顔ができるんだ。意味がわからない。
というか、普通に驚きで心臓が止まるかと思ったので流石に止めてほしい。

こんなストーカー紛いのことを繰り返す安達が理解できない。
そう、なにがあいつをこうさせているのか本当に分からない。
分からないのが恐ろしい。

俺をこうして追ってきてくれるのは、正直嬉しい。
なんだか、飼い主を探す犬みたいで可愛いし。

けれど、俺はそれを許容することは出来ない。
一度捕まってしまえば、俺はもう、あいつから離れることも、この恋を枯らすことも出来ないだろうと、そんな予感がしていたから。

そしてその先に待つのは、また拒絶かもしれない。
それはあの日の絶望を繰り返すことになる。
それだけはごめんだ。今度こそ本当に、俺が壊れてしまうかもしれない。


だから、俺は俺自身を守るために、逃げ続けるしかなかった。
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