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事件、完全なる孤立。
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そんなある日の練習終わりのことだった。
女子部員の中の一人が安達へと駆け寄った。
「あのっ安達くんっ!」
確かあの子は、安達の同級生だ。あいつを食事とか、勉強会とかにめっちゃ誘ってたような…。例によって、いつもあいつはすげなく断ってたけど。
まだ、あきらめてないのか、勇気あるなぁ。
近づいてきたその子に対して、安達は視線を投げかけたあと、
「なんですか。」
と、感情の乗ってないような声を返す。
その視線、声にちょっとビクビクしながらも、果敢に安達へと声をかけ続ける。
「安達君って、やっぱり剣道強いよね!私も安達君みたいにうまくなりたくって…。なにか、うまくなるコツとか…アドバイスとかないかな?」
なるほど、そう来たか。確かにあいつは剣道バカだからなにか答えてくれるかもしれないし、なんなら一緒に練習することが出来るかもしれない。近づくいい口実になるってわけだ。
俺は友達と話しながらも、そちらの方に耳を傾けてみる。安達はどう返すのだろうか。
すると、安達は冷たく、淡々と、こう言い放った。
「はぁ、なら、具体的なアドバイスの前に、もっと練習したらどうですか。あなたが自主練とかしているところ見た時ないですし。」
勇敢なあの子は、ちょっとショックを受けたような顔をした後、
「そ、そうだよねっ、ごめんっ。」
と言い残して、友人たちの輪に帰ってしまった。
おっと、あれ、泣いてるな。まずい。
友人たちはその子を慰めながらも、睨むような視線を安達へと向け、その子と連れ立って部室を後にする。
室温がぐっと下がったように感じる、気まずい空気の中
「あれは、ないよなぁ。」
「可哀そうだよな、あの子。」
そんな声がちらほら聞こえてくる。隣にいる俺の友人も、「あれはないわ~。」とつぶやいている。
安達はそんな声を受けながらも、平然と自主練の準備をしていた。
この状況で自主練してくのか、ほんと、真面目と言うか、剣道バカと言うか。
その日から、安達の周りには本当に人がいなくなった。どうやら、同級生の間だけでなく、部員全員にあの日の話が知れ渡ったらしい。
あいつは「あいつはヤバい。」とか「怖い」「冷たい」「なにを考えているのかよく分からない」とかそう言われている。
面白くない、そう思った。
まぁ確かに、あいつは協調性がないし、表情が動いてるの見たことないし、声も淡々としてるし、俺もあの事件に関しては、言いたいことは分かるが言い方があっただろ、と思うし。
だけど、あいつの剣道に対する真面目な態度、ひたむきな姿、真剣な顔を知っている身からすると、ここで孤立してしまうのは、なんだか寂しい。
なんとか、ならないもんなのだろうか…。
女子部員の中の一人が安達へと駆け寄った。
「あのっ安達くんっ!」
確かあの子は、安達の同級生だ。あいつを食事とか、勉強会とかにめっちゃ誘ってたような…。例によって、いつもあいつはすげなく断ってたけど。
まだ、あきらめてないのか、勇気あるなぁ。
近づいてきたその子に対して、安達は視線を投げかけたあと、
「なんですか。」
と、感情の乗ってないような声を返す。
その視線、声にちょっとビクビクしながらも、果敢に安達へと声をかけ続ける。
「安達君って、やっぱり剣道強いよね!私も安達君みたいにうまくなりたくって…。なにか、うまくなるコツとか…アドバイスとかないかな?」
なるほど、そう来たか。確かにあいつは剣道バカだからなにか答えてくれるかもしれないし、なんなら一緒に練習することが出来るかもしれない。近づくいい口実になるってわけだ。
俺は友達と話しながらも、そちらの方に耳を傾けてみる。安達はどう返すのだろうか。
すると、安達は冷たく、淡々と、こう言い放った。
「はぁ、なら、具体的なアドバイスの前に、もっと練習したらどうですか。あなたが自主練とかしているところ見た時ないですし。」
勇敢なあの子は、ちょっとショックを受けたような顔をした後、
「そ、そうだよねっ、ごめんっ。」
と言い残して、友人たちの輪に帰ってしまった。
おっと、あれ、泣いてるな。まずい。
友人たちはその子を慰めながらも、睨むような視線を安達へと向け、その子と連れ立って部室を後にする。
室温がぐっと下がったように感じる、気まずい空気の中
「あれは、ないよなぁ。」
「可哀そうだよな、あの子。」
そんな声がちらほら聞こえてくる。隣にいる俺の友人も、「あれはないわ~。」とつぶやいている。
安達はそんな声を受けながらも、平然と自主練の準備をしていた。
この状況で自主練してくのか、ほんと、真面目と言うか、剣道バカと言うか。
その日から、安達の周りには本当に人がいなくなった。どうやら、同級生の間だけでなく、部員全員にあの日の話が知れ渡ったらしい。
あいつは「あいつはヤバい。」とか「怖い」「冷たい」「なにを考えているのかよく分からない」とかそう言われている。
面白くない、そう思った。
まぁ確かに、あいつは協調性がないし、表情が動いてるの見たことないし、声も淡々としてるし、俺もあの事件に関しては、言いたいことは分かるが言い方があっただろ、と思うし。
だけど、あいつの剣道に対する真面目な態度、ひたむきな姿、真剣な顔を知っている身からすると、ここで孤立してしまうのは、なんだか寂しい。
なんとか、ならないもんなのだろうか…。
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