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番外編
転生三人娘の飲み会
しおりを挟む「あ~~っ、何ここホント天国ー!!
カミラ様、私もここに住みたいですー!」
初めて会ったハント男爵令嬢はカミラ姉様&ギル特製のおもてなしご飯を食べてそう言った。
「そうでしょう?私たち姉弟による料理の再現、フィーちゃんが何年も前からおじ様と試行錯誤して作成した前世の家具たち。私たちの家はこの世の天国だわ。あ、チューハイいかが?これも自信作なのよ」
炬燵とか土禁な玄関のことでしょうかね。
私もチューハイ飲も。
「ていうかカミラ姉様、一応この家は私たち家族の家なんですけど」
ゴリ押されて最初っから姉様住んでるけどね。
「フィーちゃんひどいわ、私も家族でしょう?!」
カミラ姉様は大げさに手を上下させて芝居がかった態度で言った。
大きい括りでは家族といえなくもないけどー。
「姉様…妹の嫁入り先についてって住み着いちゃう兄ってどう思います?」
「あっ…ごめんなさいめっちゃウザい。いやだ、ウザいなんて言葉前世ぶりに使ったわ」
私結構使ってた。主に最初の頃のジョルジュ殿下を表現する時に。
「カミラ様は公爵家のお姫様ですからねー。私引き取られるまで下町に居たし普通に使ってましたよ。ですわな言葉なんて気合入れてる時しか喋れないです、肩凝っちゃう。あー、前世ぶりのチューハイおいしー」
わかる。めっちゃわかる。
私気合入れててもあんま喋れない。学園じゃ超無口。
「えっ、そんな理由で無口だったの?フィービーさんは壮絶な過去のせいで心を開いた人にしか口も開かないって噂らしいんだけど。あ、おかわりは自分で作るから大丈夫ですよ。ありがとうございますカミラ様」
何それ。ちょっと父親に捨てられただけでおじさんに会ってからは超幸せな人生ですよ。私もおかわり欲しい。
「誰がそんな噂流してるんすか?」
「知らないよ私友達居ないし。ベルトルトからチラッと聞いただけよ。それよりこんな美少女なのに私より口悪い!ヤリチンこのギャップにやられたって趣味おかしくない!?」
うっさいわ。いいんだよ私平民だから。
「つーか、ヤリチンなのは設定だけで…違うんだからその呼称やめません?」
「じゃなんて呼べば良いの?そもそも私初回のエンカウントに失敗してから完全無視されてるんですけど。本人いないとこでもちゃんと呼ばなきゃダメ?」
「自分の旦那がヤリチン言われてるのちょっと複雑です」
「いやーん、旦那!そうだよー、それでいいんじゃないかな。旦那さんって呼んでいい?ねぇねぇ、お宅の旦那さんヤリチン化の兆しはないの?覚えたてが危険って言うじゃない」
え、これ言わなきゃいけないの?自分の旦那がヤリチン化しそうかどうかって?
「うちのギルはそんなことないわよ、フィーちゃん大好きだもの。他の女性に目を向けるわけないし、ヤリチン化は一生あり得ないわ。私そろそろこのブランデーストレートでいただこうかしら」
うん、ないと思う。
「私ロックの方が好みかな~。でも本当ですかー?だって十代の男子ですよー?頭の中エロでいっぱいでしょー」
うん、それは有る。
ブランデーは飲めないから果実酒いこうかな。
「「えっっ」」
「あ」
うっかり頷いちゃってたや。
鼻息あらく二人揃ってこっちに近付いてきた。酒くさっ。
ミアさんがドンってブランデーの瓶をテーブルに置く。抱えっぱなしは重いもんね。
「やっぱエロいのー?お色気担当だもんね、すごい技もってそう」
「ちょっと、ギルはフィーちゃんに会うまで清らかだったのよ。そんな技なんて持っているわけないじゃない」
「ヤリチンじゃないにしても、貴族って閨の実地教育あるんでしょ?技の一つや二つ」
「ないわ、ギルは精通前から私と別邸で暮らしていたもの。そんな女が来ればすぐに分かるわ」
だよね、最初のころのぎこちなさは経験者のそれじゃなかった。結婚前にはテクニシャンになってたけど。
「で、実際どーなの?」
いや、だからテクニシャン童貞だったって。
「ヤリチン化はないけど、流石ヤリチンの素質があった男と言うか…進化が凄いです」
「「きゃーーー!!」」
「毎日ついてけないんですけどどーすればいんですかね」
結構深刻。このままいくと私は寝台の住人になってしまう。
「やっぱり覚えたては猿なのね!絶倫?絶倫な感じ?!それなら◯◯◯を◯◯◯して◯◯◯すればいんじゃない?!」
わあ、超エロ~い。
「それより◯◯◯してあげた方が主導権握って◯◯◯出来るわよ」
「でも◯◯◯は大変じゃないですか?◯◯◯で誤魔化せば」
「それやると逆に興奮させちゃうかも。◯◯◯じゃなくて◯◯◯のほうで◯◯◯の調節を…」
こうして転生三人娘のお食事飲み会は、酔いとともに下ネタ会場へと変貌した。
***
※フィービーは卑猥な言葉が飛び交う酔っ払い会場から、わりとすぐに気付いたギルバートに慌てて回収されました。
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