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第39話
(27)
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粗野な動作で足を広げさせられ、南郷が腰を割り込ませてきながら、ベルトを緩めている気配を感じる。動揺した和彦が足掻くようにベッドを蹴りつけたが、抵抗にすらならず、南郷はスラックスの前を寛げて悠々と腰を密着させてきた。
燃えそうに熱くなった欲望を、怯える和彦の欲望にゆっくりと擦りつけながら、南郷は激しく濡れた音を立てて唇を吸い上げてくる。荒々しく胸元をまさぐられ、てのひらで転がすようにして刺激された突起がおずおずと凝り始めると、抓るように指で挟まれた。
知らず知らずのうちに和彦は呻き声を洩らしていた。南郷という嵐に呑み込まれながら、どうしようもなかった。
唇を離した南郷が上体を起こし、すでに力が抜けてしまった和彦を見下ろしてくる。
「あんたの体を見ると、長嶺組長にどう愛されたのか、よくわかる」
南郷の指先が這わされたのは、内腿や足の付け根の際どい部分だった。二日前、賢吾に念入りに愛撫されたばかりで、そのときの狂おしい情欲のうねりを和彦はまだはっきりと覚えている。
「あっ、嫌っ……だ」
図々しくも冷静な南郷の指は、和彦の秘められた場所すら容赦なく暴いていく。まだ怯えたままの欲望の形をなぞり、片足を抱え上げられてから秘裂をまさぐられる。
「ひっ……」
探り当てられた内奥の入り口を指の腹で擦られて、和彦は声を詰まらせる。南郷は舌舐めずりせんばかりの喜悦の表情を浮かべた。
「ああ、あんたの感触だな。一見貞淑そうだが、中はとんでもない淫乱ぶりで、どんな男でも喜々として咥え込む」
「痛っ」
濡らすことなく内奥に指が挿入され、引き攣れるような痛みが下肢に走る。和彦は苦痛に顔を歪めるが、かえって南郷の興奮を煽っただけらしく、一本とはいえ太い指を容赦なく蠢かし、付け根まで収めてしまう。そこでまた唇を塞がれて、口腔を舌で犯されながら、内奥も指で犯される。
繊細な襞と粘膜を擦られ、ときおり弱い部分を強く押し上げられて、腰が痺れる。南郷もまた、自分の体の扱いを心得ている一人なのだと、和彦は思い知らされていた。
内奥を掻き回すように巧みな愛撫を与えられているうちに、淫らな肉が否応なく解れていき、見境なく南郷の指を締め付け始める。貪られていた唇が離れると同時に、切ない声が洩れていた。
「――わかるか、先生? あんたのいやらしい尻が、美味そうに俺の指をしゃぶり始めた。やっぱり、一本じゃ足りないよな」
内奥から一度指が引き抜かれたが、南郷の言葉通りにすぐに、今度は二本の指を揃えて挿入された。異物感も苦しさもあったが、悔しいことに痛みはほとんど感じなかった。
「ううっ、うっ、うっ……」
内奥で大胆に指を動かされながら、胸元に南郷の愛撫を受ける。じっくりと胸の中央を舐め上げられてから、いつの間にか敏感に熟した二つの突起の一方を口腔に含まれていた。きつく吸われて、尖った先を舌でヌルヌルとくすぐられると、上擦った声を洩らした和彦は背を反らす。もう片方の突起を歯列で擦られてから甘噛みされたときは、抱えられた片足を揺らしていた。
「んあ、ぁ……、い、や――。もう、やめ……」
内奥から出し入れされていた指が、思わず出た和彦の言葉を受けたように、ふいに抜き取られる。南郷は、愛撫に蕩けかけた和彦の体を眺め、機嫌よさそうに喉を鳴らして笑った。
「俺が嫌いなくせに、よく感じる。前々から思っていたが、あんたはマゾヒストの資質があるな。痛めつけられるのを極端に嫌うのは、もしかして反対に、痛めつけてほしい願望があるんじゃないかと勘繰りたくなる」
和彦の脳裏にふっと浮かんだのは、賢吾と千尋を同時に受け入れた行為だった。愛着とも呼べる感情を抱ける痛みがあるのだと二人は教えてくれたが、それ以前に、守光にはこう言われていた。本当に痛みに弱いんだろうか、と。
痛みは苦手だ。痛みを与えようとする素振りを見せられただけで、心が折れそうになる。和彦は無意識のうちに、すがるように南郷を見上げていた。その南郷が真剣な顔となり、いきなり和彦の欲望を握り締めてきた。少し前まで怯えていたものは、内奥への執拗な愛撫によって熱くなり、緩く身を起こしていた。
「ふっ……、んんっ」
括れを強く擦り上げられて、鼻にかかった声を洩らす。濡れた先端を爪の先で弄られると、浅ましく腰が揺れていた。
再び南郷が腰を密着させ、ますます嵩を増した欲望の存在を誇示する。和彦は片手を取られ、その欲望を握らされた。南郷の求めはわかった。顔を背け、息を喘がせながら、握らされたものをぎこちなく扱く。南郷もまた、和彦のものを手荒く扱き始める。
しばらく言葉はなく、二人の荒い息遣いと、外から聞こえる雨音がすべての音となる。
燃えそうに熱くなった欲望を、怯える和彦の欲望にゆっくりと擦りつけながら、南郷は激しく濡れた音を立てて唇を吸い上げてくる。荒々しく胸元をまさぐられ、てのひらで転がすようにして刺激された突起がおずおずと凝り始めると、抓るように指で挟まれた。
知らず知らずのうちに和彦は呻き声を洩らしていた。南郷という嵐に呑み込まれながら、どうしようもなかった。
唇を離した南郷が上体を起こし、すでに力が抜けてしまった和彦を見下ろしてくる。
「あんたの体を見ると、長嶺組長にどう愛されたのか、よくわかる」
南郷の指先が這わされたのは、内腿や足の付け根の際どい部分だった。二日前、賢吾に念入りに愛撫されたばかりで、そのときの狂おしい情欲のうねりを和彦はまだはっきりと覚えている。
「あっ、嫌っ……だ」
図々しくも冷静な南郷の指は、和彦の秘められた場所すら容赦なく暴いていく。まだ怯えたままの欲望の形をなぞり、片足を抱え上げられてから秘裂をまさぐられる。
「ひっ……」
探り当てられた内奥の入り口を指の腹で擦られて、和彦は声を詰まらせる。南郷は舌舐めずりせんばかりの喜悦の表情を浮かべた。
「ああ、あんたの感触だな。一見貞淑そうだが、中はとんでもない淫乱ぶりで、どんな男でも喜々として咥え込む」
「痛っ」
濡らすことなく内奥に指が挿入され、引き攣れるような痛みが下肢に走る。和彦は苦痛に顔を歪めるが、かえって南郷の興奮を煽っただけらしく、一本とはいえ太い指を容赦なく蠢かし、付け根まで収めてしまう。そこでまた唇を塞がれて、口腔を舌で犯されながら、内奥も指で犯される。
繊細な襞と粘膜を擦られ、ときおり弱い部分を強く押し上げられて、腰が痺れる。南郷もまた、自分の体の扱いを心得ている一人なのだと、和彦は思い知らされていた。
内奥を掻き回すように巧みな愛撫を与えられているうちに、淫らな肉が否応なく解れていき、見境なく南郷の指を締め付け始める。貪られていた唇が離れると同時に、切ない声が洩れていた。
「――わかるか、先生? あんたのいやらしい尻が、美味そうに俺の指をしゃぶり始めた。やっぱり、一本じゃ足りないよな」
内奥から一度指が引き抜かれたが、南郷の言葉通りにすぐに、今度は二本の指を揃えて挿入された。異物感も苦しさもあったが、悔しいことに痛みはほとんど感じなかった。
「ううっ、うっ、うっ……」
内奥で大胆に指を動かされながら、胸元に南郷の愛撫を受ける。じっくりと胸の中央を舐め上げられてから、いつの間にか敏感に熟した二つの突起の一方を口腔に含まれていた。きつく吸われて、尖った先を舌でヌルヌルとくすぐられると、上擦った声を洩らした和彦は背を反らす。もう片方の突起を歯列で擦られてから甘噛みされたときは、抱えられた片足を揺らしていた。
「んあ、ぁ……、い、や――。もう、やめ……」
内奥から出し入れされていた指が、思わず出た和彦の言葉を受けたように、ふいに抜き取られる。南郷は、愛撫に蕩けかけた和彦の体を眺め、機嫌よさそうに喉を鳴らして笑った。
「俺が嫌いなくせに、よく感じる。前々から思っていたが、あんたはマゾヒストの資質があるな。痛めつけられるのを極端に嫌うのは、もしかして反対に、痛めつけてほしい願望があるんじゃないかと勘繰りたくなる」
和彦の脳裏にふっと浮かんだのは、賢吾と千尋を同時に受け入れた行為だった。愛着とも呼べる感情を抱ける痛みがあるのだと二人は教えてくれたが、それ以前に、守光にはこう言われていた。本当に痛みに弱いんだろうか、と。
痛みは苦手だ。痛みを与えようとする素振りを見せられただけで、心が折れそうになる。和彦は無意識のうちに、すがるように南郷を見上げていた。その南郷が真剣な顔となり、いきなり和彦の欲望を握り締めてきた。少し前まで怯えていたものは、内奥への執拗な愛撫によって熱くなり、緩く身を起こしていた。
「ふっ……、んんっ」
括れを強く擦り上げられて、鼻にかかった声を洩らす。濡れた先端を爪の先で弄られると、浅ましく腰が揺れていた。
再び南郷が腰を密着させ、ますます嵩を増した欲望の存在を誇示する。和彦は片手を取られ、その欲望を握らされた。南郷の求めはわかった。顔を背け、息を喘がせながら、握らされたものをぎこちなく扱く。南郷もまた、和彦のものを手荒く扱き始める。
しばらく言葉はなく、二人の荒い息遣いと、外から聞こえる雨音がすべての音となる。
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