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第41話
(31)
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欲望をすっぽりと口腔に呑み込まれると、湿った粘膜に包まれる。和彦は細い声を上げながら腰をくねらせ、賢吾の髪に指を差し込む。意外に手触りのいい髪を掻き乱すと、微かに賢吾の喉が震える。すっかり熟した欲望にそっと歯が当てられて、ゾクリとするような恐怖と快美さに襲われる。
賢吾の愛撫はいつものように柔らかな膨らみにも及び、腰が砕けるほど執拗に揉みしだかれ、弱みも弄られたあと、口腔でさんざん嬲られた。
「――興奮しきってるな」
唾液と汗で潤んだ内奥の入り口を指先でくすぐられ、和彦は甘ったるい声を洩らしてひくつかせる。
昨夜、南郷にも触れられた部分だ。賢吾の目に晒すべきではないと頭ではわかっているのに、腰が痺れて動けない。それどころか、もっと刺激が欲しいとすら思ってしまう。
「賢、吾っ……」
「ああ、わかっている」
やや強引に内奥に指が挿入されてくるが、痛みはなかった。賢吾は怜悧な表情を浮かべながら内奥で指を蠢かし、襞と粘膜を擦り上げてくる。
愛撫というより、何かの痕跡を探っているようだと感じたとき、和彦は低く声を洩らし、反り返った欲望の先端から精を滴らせていた。わずかにこぼれた精から、ある程度察することはできたのだろう。賢吾は唇を歪めるようにして笑った。
「……南郷にたっぷり搾り取ってもらったようだな。尻は緩んでないようだが――、あいつの趣味か? お前をさんざんイかせておいて、この具合のいい場所に突っ込みもしないってのは」
芝居がかった下卑た言葉を聞き、体の熱がわずかに下がった和彦だが、内奥で大胆に指が動かされ、再び熱が上がる。
「今までもそうだが、お前が犯されなかったことに、ほっとする以上に、心底胸糞が悪くなるんだ。妙な謎解きを仕掛けられてるようでな。単なる挑発なら、何様だとどやしつけて、詫びを入れさせりゃ済むことだ。だが南郷は、そんなわかりやすい反応を俺に求めてはいないだろう」
賢吾の口調が熱を帯び、大蛇の潜む目が炎を孕む。話しながら欲情が高ぶったのか、指が引き抜かれて喘ぐ場所に押し当てられたものは、まさに熱の塊だった。
「ああ――……」
内奥の入り口をこじ開けられて、和彦は喉を鳴らす。
「いい眺めだ。健気に尻をひくつかせて、イッたばかりだっていうのに、また涎を垂らして……。わかってるか? 俺は怒ってるんだからな」
口ではそう言いながら、賢吾が慎重に腰を進めてくる。逞しく張り出した部分まで含まされ、異物感に苦しみながら、激しく内奥を収縮させる。
上擦った声を洩らすと、緩やかな律動が始まり、和彦は上体をくねらせる。媚態を示したような格好となり、賢吾の怒りを煽ったのではないかとちらりと考えたが、与えられる感覚にすでに理性は溶けかけていた。
「あっ、あっ、違っ……。怒ら、ないで、くれ――」
「もう意識が飛んでるのか。俺のを咥え込んでこんなに悦んでるオンナに、怒れるわけがねーだろ。俺は、お前には甘いんだ。底なしにな」
二度、三度と強く内奥を突き上げられて、賢吾と深く繋がった。
不思議なもので、身の内に凶暴な熱を受け入れると、賢吾の怒りを恐れながらも、その怒りに振り回され、ズタズタに切り裂かれてもいいという気持ちが湧き起こるのだ。
その瞬間を想像して、身震いしたくなるような情欲の高まりを覚える。繋がっている賢吾にもそれが伝わったらしく、両目に冷たい光が一閃した。
「今、何を考えた? どの男のことを考えた?」
ぐうっと内奥深くを抉られ、腰が揺れる。
「あんたの、ことを……」
「本当か?」
「それと――大蛇のことも」
「……お前は、俺よりも、俺の背中にいる奴のほうが、本当は好きなんじゃないか?」
初心な年頃でもないのに、『好き』という単語に和彦はうろたえ、思いがけず賢吾を喜ばせてしまう。
浴衣を脱ぎ捨ててのしかかってきた賢吾に唇を貪られ、果敢に内奥を攻め立てられる。堪らず和彦は呻き声を洩らしながら、逞しい腰に両足をしっかりと絡め、広い背にすがりつく。
ようやく大蛇に触れることを許されたのだ。
「ああっ、賢吾っ、賢吾っ……」
大蛇の刺青を撫で回しながら、快感の波に意識がさらわれそうになるたびに、きつく爪を立てる。そのたびに賢吾が荒い息を吐き出し、内奥で欲望が力強く脈打つ。
襞と粘膜を激しく擦り上げられる淫靡な湿った音と、律動のたびに尻と下腹がぶつかる乾いた音が室内に大きく響く。
余裕のない交わりだった。夢中で互いを貪り合っている、獣じみた行為の最中なのだと強く意識した途端、和彦は絶頂を迎える。
熱い体の下でのたうっていると、賢吾が容赦なく律動を繰り返し、そして、精を注ぎ込んできた。
賢吾の愛撫はいつものように柔らかな膨らみにも及び、腰が砕けるほど執拗に揉みしだかれ、弱みも弄られたあと、口腔でさんざん嬲られた。
「――興奮しきってるな」
唾液と汗で潤んだ内奥の入り口を指先でくすぐられ、和彦は甘ったるい声を洩らしてひくつかせる。
昨夜、南郷にも触れられた部分だ。賢吾の目に晒すべきではないと頭ではわかっているのに、腰が痺れて動けない。それどころか、もっと刺激が欲しいとすら思ってしまう。
「賢、吾っ……」
「ああ、わかっている」
やや強引に内奥に指が挿入されてくるが、痛みはなかった。賢吾は怜悧な表情を浮かべながら内奥で指を蠢かし、襞と粘膜を擦り上げてくる。
愛撫というより、何かの痕跡を探っているようだと感じたとき、和彦は低く声を洩らし、反り返った欲望の先端から精を滴らせていた。わずかにこぼれた精から、ある程度察することはできたのだろう。賢吾は唇を歪めるようにして笑った。
「……南郷にたっぷり搾り取ってもらったようだな。尻は緩んでないようだが――、あいつの趣味か? お前をさんざんイかせておいて、この具合のいい場所に突っ込みもしないってのは」
芝居がかった下卑た言葉を聞き、体の熱がわずかに下がった和彦だが、内奥で大胆に指が動かされ、再び熱が上がる。
「今までもそうだが、お前が犯されなかったことに、ほっとする以上に、心底胸糞が悪くなるんだ。妙な謎解きを仕掛けられてるようでな。単なる挑発なら、何様だとどやしつけて、詫びを入れさせりゃ済むことだ。だが南郷は、そんなわかりやすい反応を俺に求めてはいないだろう」
賢吾の口調が熱を帯び、大蛇の潜む目が炎を孕む。話しながら欲情が高ぶったのか、指が引き抜かれて喘ぐ場所に押し当てられたものは、まさに熱の塊だった。
「ああ――……」
内奥の入り口をこじ開けられて、和彦は喉を鳴らす。
「いい眺めだ。健気に尻をひくつかせて、イッたばかりだっていうのに、また涎を垂らして……。わかってるか? 俺は怒ってるんだからな」
口ではそう言いながら、賢吾が慎重に腰を進めてくる。逞しく張り出した部分まで含まされ、異物感に苦しみながら、激しく内奥を収縮させる。
上擦った声を洩らすと、緩やかな律動が始まり、和彦は上体をくねらせる。媚態を示したような格好となり、賢吾の怒りを煽ったのではないかとちらりと考えたが、与えられる感覚にすでに理性は溶けかけていた。
「あっ、あっ、違っ……。怒ら、ないで、くれ――」
「もう意識が飛んでるのか。俺のを咥え込んでこんなに悦んでるオンナに、怒れるわけがねーだろ。俺は、お前には甘いんだ。底なしにな」
二度、三度と強く内奥を突き上げられて、賢吾と深く繋がった。
不思議なもので、身の内に凶暴な熱を受け入れると、賢吾の怒りを恐れながらも、その怒りに振り回され、ズタズタに切り裂かれてもいいという気持ちが湧き起こるのだ。
その瞬間を想像して、身震いしたくなるような情欲の高まりを覚える。繋がっている賢吾にもそれが伝わったらしく、両目に冷たい光が一閃した。
「今、何を考えた? どの男のことを考えた?」
ぐうっと内奥深くを抉られ、腰が揺れる。
「あんたの、ことを……」
「本当か?」
「それと――大蛇のことも」
「……お前は、俺よりも、俺の背中にいる奴のほうが、本当は好きなんじゃないか?」
初心な年頃でもないのに、『好き』という単語に和彦はうろたえ、思いがけず賢吾を喜ばせてしまう。
浴衣を脱ぎ捨ててのしかかってきた賢吾に唇を貪られ、果敢に内奥を攻め立てられる。堪らず和彦は呻き声を洩らしながら、逞しい腰に両足をしっかりと絡め、広い背にすがりつく。
ようやく大蛇に触れることを許されたのだ。
「ああっ、賢吾っ、賢吾っ……」
大蛇の刺青を撫で回しながら、快感の波に意識がさらわれそうになるたびに、きつく爪を立てる。そのたびに賢吾が荒い息を吐き出し、内奥で欲望が力強く脈打つ。
襞と粘膜を激しく擦り上げられる淫靡な湿った音と、律動のたびに尻と下腹がぶつかる乾いた音が室内に大きく響く。
余裕のない交わりだった。夢中で互いを貪り合っている、獣じみた行為の最中なのだと強く意識した途端、和彦は絶頂を迎える。
熱い体の下でのたうっていると、賢吾が容赦なく律動を繰り返し、そして、精を注ぎ込んできた。
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