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第1クエスト:勇者の幼馴染を連れ去られたと見せかけて救え
第4話 ステータス②
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________________
名前 シンヤ
種族:人間 5歳
職業:援助者
称号:転生者
Level:1
HP:10/10
MP:20/20
体力:4
物理攻撃:3
魔法攻撃:4
物理防御:2
魔法防御:2
敏捷:5
命中:3
回避:5
運:93(固定)
【転生特典】
《ステータス自由閲覧》《言語理解:MAX》《記憶移行》
【職業専用スキル】
(《鑑定:0》《付与:0》《強化術:0》《覚醒術:0》《呪術:0》《荷物持ち:0》《ポーション制作:0》)
【一般スキル】
《採取:1》《疲労軽減:2》《苦痛耐性:1》NEW!
【通知】
《重要なお知らせ》NEW!
________________
―――あっ、さっきの激痛のせいで苦痛耐性生えてる――。
俺が自分のステータスを見て1番に思ったことはそれだった。
さっきのアレは耐性スキルが生えるほどの痛さだったてことだ。
確か苦痛耐性は、『骨折級の痛みを3回味わう』と言う条件だったはずだから……そんなに俺やばいことしたんだな……。
まぁ今はお母さんに塗ってもらった何かの薬のおかげで痛くなくなっているけど。
あの薬は何だったのだろうか。
始めは回復ポーションかと思ったけど、あれはサラサラとした液体という設定なので、クリームではないはずだ。
まぁそれはおいおい考えるとしよう。
それよりも問題なのがこの転生特典って物だ。
何なんだよ……あれか? よくラノベである『転生した時に困らないようにスキル上げるよ~』ってやつか?
まぁ貰っておくことに越したことはないんだけどさ。
でもこのステータス……誰にも見せれないよね。
だって見せたら自分が転生者だってバラすようなもんだし。
俺は密かにステータスを隠蔽することを決意する。
そもそもステータスは10歳になってから教会の神官の人に鑑定をしてもらって初めて知ることとなるはずだ。
ゲームではそう言う感じの説明だった。
なので本来俺が開けるわけないのだが、転生特典の《ステータス自由閲覧》の効果で見れるようになっていると思われる。
素晴らしき転生特典!
神? それともゲームマスター?
まぁどちらでもいいけど、良いスキルをくれてありがとう!
俺は心の中でお礼を言いながらも自身の職業について考える。
「…………援助者か。何ともまぁ……珍しい職業をお持ちな様で」
———援助者。
これは数少ない特殊系の職業でも更に珍しく、世界に5人と居ないとされている激レア職だ。
まぁそんなこと言いながら、初期に選択できる職業なんだけど。
そんな激レア職業の特徴は、何と言っても全職業の中の全支援系のスキルを使える事にあるだろう。
魔法系には《付与魔術師》や《強化術士》、その他にも《覚醒士》や《呪術士》などがある。
呪術士は使い様によっては支援職となるのだろう……多分。
名前ではイマイチ判断できないが、相手を麻痺させたりは出来るから支援職と言う認識だ。
まぁ取り敢えず呪術士は置いておくとして……その他にも《荷物運び》や《ポーション製作者》などの特殊系の支援職のスキルも使える。
そして自分以外の相手に使うと、全効果1.5倍と言う特殊効果まで付いている。
一見めちゃくちゃ有能だと思うだろう?
だが実際はそんなことなど全くない。
この職には誰しもが選択するのに躊躇する大きなデメリットがある。
それは———自身には何も出来ないと言うことだ。
自分が付与魔術をかけた剣を自分が持てば付与は自動で解除される。
そして自身にはいかなる強化術も効果を示さない。
更にはポーションを作っても自分が飲めばただの水に変わり果てる。
その癖してステータスもそこまで高くないときた。
———こんなゴミ職業を、一体誰が使うと言うのか。
誰しもがそう思った。
俺も始めたばかりの頃はそう思っていた。
だって実際初めの頃は仲間なんていないから何も出来ずにボコボコにされるし。
何とか中盤に行っても、何も出来ないから強い敵相手だと何発か喰らえば死んでしまう。
そのため最終的には、罰ゲームの罰や完全なる遊びの為に使われる以外に使用させることは無くなった。
しかし俺はある時、この職業が全職業の中でも最高峰に強いことに気づいた。
それは俺が暇潰しのために援助者を使っていた時のこと。
何とこの職は進化がない特殊系の筈なのに進化出来たのだ。
そこからは一気に強くなり、ストーリーは余裕でクリア出来た。
まぁ、その事についてはまた時が来れば話すとしよう。
そんなことより俺は先程からずっと気になっていることがあるんだ。
俺は通知の《重要なお知らせ》の部分に注目する。
「この期に及んで重要なお知らせね……一体何が書いてあるのやら……」
俺は重要なお知らせをタップ。
すると画面が切り替わってメールが表示された。
____________________
《重要なお知らせ》
おはよう御座います、シンヤ様。
お目覚めになっていると言う事は、無事転生に成功し既にステータスも閲覧している状態にあるのでしょう。
今回世界で最も早く本ゲーム、【Brave Soul】をクリアした貴方様に、特別なクエストを用意しました!
クエストはただ1つ!
【クエスト:陰の支配者 クリア条件:主人公がストーリーをクリアするまで主人公にバレないように手助けをしてください】
それ以外は特に強制しません!
それではクリア目指して頑張ってください!
____________________
…………………………。
「―――……は?」
俺は人生で初めて開いた口が塞がらないと言う物を味わうこととなった。
名前 シンヤ
種族:人間 5歳
職業:援助者
称号:転生者
Level:1
HP:10/10
MP:20/20
体力:4
物理攻撃:3
魔法攻撃:4
物理防御:2
魔法防御:2
敏捷:5
命中:3
回避:5
運:93(固定)
【転生特典】
《ステータス自由閲覧》《言語理解:MAX》《記憶移行》
【職業専用スキル】
(《鑑定:0》《付与:0》《強化術:0》《覚醒術:0》《呪術:0》《荷物持ち:0》《ポーション制作:0》)
【一般スキル】
《採取:1》《疲労軽減:2》《苦痛耐性:1》NEW!
【通知】
《重要なお知らせ》NEW!
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―――あっ、さっきの激痛のせいで苦痛耐性生えてる――。
俺が自分のステータスを見て1番に思ったことはそれだった。
さっきのアレは耐性スキルが生えるほどの痛さだったてことだ。
確か苦痛耐性は、『骨折級の痛みを3回味わう』と言う条件だったはずだから……そんなに俺やばいことしたんだな……。
まぁ今はお母さんに塗ってもらった何かの薬のおかげで痛くなくなっているけど。
あの薬は何だったのだろうか。
始めは回復ポーションかと思ったけど、あれはサラサラとした液体という設定なので、クリームではないはずだ。
まぁそれはおいおい考えるとしよう。
それよりも問題なのがこの転生特典って物だ。
何なんだよ……あれか? よくラノベである『転生した時に困らないようにスキル上げるよ~』ってやつか?
まぁ貰っておくことに越したことはないんだけどさ。
でもこのステータス……誰にも見せれないよね。
だって見せたら自分が転生者だってバラすようなもんだし。
俺は密かにステータスを隠蔽することを決意する。
そもそもステータスは10歳になってから教会の神官の人に鑑定をしてもらって初めて知ることとなるはずだ。
ゲームではそう言う感じの説明だった。
なので本来俺が開けるわけないのだが、転生特典の《ステータス自由閲覧》の効果で見れるようになっていると思われる。
素晴らしき転生特典!
神? それともゲームマスター?
まぁどちらでもいいけど、良いスキルをくれてありがとう!
俺は心の中でお礼を言いながらも自身の職業について考える。
「…………援助者か。何ともまぁ……珍しい職業をお持ちな様で」
———援助者。
これは数少ない特殊系の職業でも更に珍しく、世界に5人と居ないとされている激レア職だ。
まぁそんなこと言いながら、初期に選択できる職業なんだけど。
そんな激レア職業の特徴は、何と言っても全職業の中の全支援系のスキルを使える事にあるだろう。
魔法系には《付与魔術師》や《強化術士》、その他にも《覚醒士》や《呪術士》などがある。
呪術士は使い様によっては支援職となるのだろう……多分。
名前ではイマイチ判断できないが、相手を麻痺させたりは出来るから支援職と言う認識だ。
まぁ取り敢えず呪術士は置いておくとして……その他にも《荷物運び》や《ポーション製作者》などの特殊系の支援職のスキルも使える。
そして自分以外の相手に使うと、全効果1.5倍と言う特殊効果まで付いている。
一見めちゃくちゃ有能だと思うだろう?
だが実際はそんなことなど全くない。
この職には誰しもが選択するのに躊躇する大きなデメリットがある。
それは———自身には何も出来ないと言うことだ。
自分が付与魔術をかけた剣を自分が持てば付与は自動で解除される。
そして自身にはいかなる強化術も効果を示さない。
更にはポーションを作っても自分が飲めばただの水に変わり果てる。
その癖してステータスもそこまで高くないときた。
———こんなゴミ職業を、一体誰が使うと言うのか。
誰しもがそう思った。
俺も始めたばかりの頃はそう思っていた。
だって実際初めの頃は仲間なんていないから何も出来ずにボコボコにされるし。
何とか中盤に行っても、何も出来ないから強い敵相手だと何発か喰らえば死んでしまう。
そのため最終的には、罰ゲームの罰や完全なる遊びの為に使われる以外に使用させることは無くなった。
しかし俺はある時、この職業が全職業の中でも最高峰に強いことに気づいた。
それは俺が暇潰しのために援助者を使っていた時のこと。
何とこの職は進化がない特殊系の筈なのに進化出来たのだ。
そこからは一気に強くなり、ストーリーは余裕でクリア出来た。
まぁ、その事についてはまた時が来れば話すとしよう。
そんなことより俺は先程からずっと気になっていることがあるんだ。
俺は通知の《重要なお知らせ》の部分に注目する。
「この期に及んで重要なお知らせね……一体何が書いてあるのやら……」
俺は重要なお知らせをタップ。
すると画面が切り替わってメールが表示された。
____________________
《重要なお知らせ》
おはよう御座います、シンヤ様。
お目覚めになっていると言う事は、無事転生に成功し既にステータスも閲覧している状態にあるのでしょう。
今回世界で最も早く本ゲーム、【Brave Soul】をクリアした貴方様に、特別なクエストを用意しました!
クエストはただ1つ!
【クエスト:陰の支配者 クリア条件:主人公がストーリーをクリアするまで主人公にバレないように手助けをしてください】
それ以外は特に強制しません!
それではクリア目指して頑張ってください!
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…………………………。
「―――……は?」
俺は人生で初めて開いた口が塞がらないと言う物を味わうこととなった。
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