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奪う
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清子と史は事務所にはいる。中には前に見たことのある女性たちと、そこから少し離れたところに慎吾がパソコンの前にいる。そして一番奥には社長である阿久津美夏。相変わらずホステスのままのような格好をしていた。慎吾の親だと言うことは最低でも四十代なのに、クリーム色のスーツのスカートは相当短く、清子はそれを見て二十代だが自分にははけないなと思っていた。
そしてその美夏のそばには一人の男がいる。背が高くさわやかな印象の男だ。まるで史をそのまま若くしたようにも見える。史はその男を前にすると、男はぱっと表情を明るくさせた。
「昌樹さんですよね。」
「あ……もしかして花柳翼君?」
写真や映像で見たことがあるが、実際見ると本当に史によく似ていると清子は思っていた。AV男優とかではなくても、普通の役者としてもやっていけそうな容姿をしている。
「そ、うちのホープ。花柳君。」
美夏はそう言って翼を紹介する。
「わぁ。俺、ずっと昌樹さんの映像見てて、凄い格好良いなって。」
「俺、こういうの出てたの一年くらいだけど。」
清子はその様子に全く興味がないようで、慎吾の方をちらっと見ていた。だが慎吾はパソコンの画面から目を離さない。
「慎吾さん。」
三人の輪を離れて清子は慎吾のデスクに近づく。すると慎吾はヘッドフォンをはずして清子の方をみると、少し笑顔になった。
「何か問題でもありましたか。」
「うん。まぁ……な。」
笑顔は少し曇った。清子はそのパソコンの画面をのぞき見るのに、慎吾に少し近づいた。すると慎吾はわずかに清子の体に触れそうになって、体をよける。だがその匂いは伝わり、少し顔が赤くなりそうだった。
「……これ……。」
だが清子はそんなことを気にしていない。興味があるのはパソコンの画面だけだ。
その画面にはSNSの個人ページが写し出されている。花柳翼のページらしい。結構更新しているらしく、その内容は他愛もない。現場の弁当、男優仲間と焼き肉屋へ行った食事風景、イベントの告知、そして花柳翼は結婚しているらしく、子供と遊ぶ画像もあった。もちろん子供や奥さんの顔は映していない。
「男優さんって結婚されている方もいるんですね。」
「今は珍しくないな。まぁ……恵って男優もいるけれど、その人は四十代だが結婚はしていない。」
だがそんなことは今はどうでもいい。気になるのはコメント欄だ。女優のコメントは割と多い。イベントがあって告知のために水着姿やほぼ裸のような衣装を着たモノなどを載せれば、コメントは一気に百件くらいに登るときもある。
他の男優がしているSNSコメント欄も多くて十、史がSNSをしていたときにもだいたいそれくらいで、史は律儀にもそれに答えていた。だがほとんどの男優はそれに対して反応は示さない。よくて「いいね」を押すくらいだ。それによってファンは「読んでくれた」と嬉しく思うらしい。
目の前の花柳翼のコメント欄には五十件近くのコメントがある。それはこの間デビューした翼にとっては、異例のコメント数だろう。
「多いですね。」
「秋までには十件あるか、一件の時もあったし、「いいね」は多かったが、コメントまではする感じじゃなかった。」
コメントを慎吾はクリックし、その内容を見せる。すると清子の表情が変わった。
「……熱狂的な人がいますね。」
同じ人が、十件近くのコメントを残している。そのほとんどは、「あたしの翼君に近づくな」「奥さんと離婚してあたしと一緒になって」「かまって欲しい」など少し過激なモノがある。
「……寂しい人ですね。」
「こういう問題は、AVの問題だけじゃない。他の芸能人なんかが、SNSをしていれば、同じような感じの人がいる。」
「DMは?」
「毎日のように来ている。」
「ブロックしてしまえばいいのに。」
「ブロックすれば、また新しいアカウントを作って同じようなコメントやDMを送られてくる。花柳はお手上げで、俺に投げてきたんだ。」
個人で作ったアカウントだから本人が何とかしろといいたいところだが、このままでは他のファンにも影響が出てくるだろう。
「……そうですね……。どうしたらいいモノか……。」
本来、男優は事務所を持つことはなく、自分で何とかしていた。仕事の管理もイベントの運営も、すべてが自分の責任だ。その分、その収益は自分のモノになる。だから、うまくいった男優が高級外車を乗り回していたり、家を建てたり、引退すればAVのメーカーを立ち上げたり、全く違う商売を始めることもあるのだ。
だが、ここは男優の事務所であり、そう言った管理もすべて事務所が行う。だからSNSをするときには、許可を慎吾は出したのだ。しかし慎吾の想定外は、こんなに人気が出るとは思っていなかったことと、熱狂的なファンが出てくるのは想定外だった。
「……慎吾さん。この事務所のSNSのアカウントはありますか。」
「いいや。そこまでは手が回らなくて、やっていない。」
「作った方が良いですね。イベントの告知と、ソフトの販売はそこですると良いと思います。それから、このアカウントは鍵をつけること。」
「鍵か……。するとフォローをするのもこっちが判断できるか。」
すると清子は慎吾の手を重ねて、マウスを動かした。その温かさが伝わってきて、少しドキッとする。
「あ……すいません。この方のページを見せてもらって良いですか?」
清子もそれに気が付いて手を離した。史がこちらを見ていたような気がしたから。いらないことで変に誤解をされたくもなかった。
その人のページを開くと、どうやら全くAVなどに興味がなさそうなページだった。食べることが好きで、外食をした写真、ネイルの写真、化粧品など女性が好きそうなモノばかりだ。
「……ん?」
清子は画面を食い入るようにみる。それはネイルの写真だった。
「どうした。」
「すいません。ちょっと席を替わってもらって良いですか。」
慎吾は素直に席を替わり、清子にいすに座ってもらう。そして清子はそのネイルのページをクリックし、拡大し始めた。
「……やはり……。」
ネイルは桜色のネイル。綺麗に塗れていて、光沢があった。それに反射したモノを見ると、どうやら何かの画面が映し出されている。
「無料の動画サイトですね。AVのようです。」
前によく見たものだ。無料のサイトは、男性用だけではなく女性用のモノも流されているのだ。
「そんな細かいところも見るのか?」
「もちろん。もしかしたらこの人は、この動画を見て「ファンだ」といっているのかもしれないですね。他のページを見れば、もしかしたら顔も見れるかもしれない。」
「チェックできるか?」
「やってみましょう。」
そう言って清子は、パソコンの画面を見始めた。それを見て慎吾はやはり清子に来てもらって良かったと思いながら、美夏のところへ足を運ぶ。
「どう?」
「花柳さんのアカウントは鍵をつけた方がいい。どっちにしても十八歳未満はみれないものだし、認証したらどうだろうかという事だ。」
すると翼は少しほっとしたように、清子の方をみる。おそらく、慎吾よりもこういったことに詳しい女なのだ。
「恐怖を感じたんですよ。奥さんと子供に被害が及ぶんじゃないかって。」
「そんなことを思うくらいなら辞めていいんじゃないのかな。」
史の言葉に翼は首を横に振る。
「そんなことは出来ないですよ。やっぱ……こういう仕事だから、公にイベント告知なんか出来ないし、SNSは重要な宣伝ツールですから。そのために地方から足を運ぶ人もいるし。」
見た目はちゃらく見えるが、いい男だ。ファンを大切に出来るというのは、こういう仕事だけではなく大切なことだと思う。
史も未だに街に出れば声をかけられることはある。AV男優の昌樹というのは、まだファンにとって生きているのだ。そして彼女らにとっては、「pink倶楽部」のコラムも、史の事を知る重要なツールでもある。だから史は声をかけられて、いやな顔を一つしない。握手してください、サインをくださいといわれればそれに答えることもあるのだ。
「アカウントを作ったらどうかというけど、作っていいのか。」
「うちの事務所のって事?」
「そう。そっちなら俺が管理できるし。」
「良いけどさ、あなたそんなに手広くできる?今でも結構かつかつじゃない?」
確かにそうだ。ソフトの販売は外部に委託しているが、その他のことはすべて慎吾がしているのだから、美夏はそれで倒れたりしないかというのが心配なのだろう。
「その……徳成さんに頼んだり出来ないかしら。」
史を見上げる。しかし史は首を横に振った。
「いいや。それは困ります。彼女は、春から正式にうちに採用になるから、副職って形になるし……。うちは副職禁止なんですよ。」
「え?」
派遣をずっとしていくのかと思った。だから慎吾にとってその話は寝耳に水の話で、清子の方を思わずみる。だが清子はまだ画面に集中しているらしく、せわしなくマウスを動かしている。
「だったら人を増やさないといけないわね。あーあ。こんな事に詳しい人ってどういう人がいいのかしら。想像も付かない。」
すると翼が少し笑いながらいった。
「俺の奥さんの同期に聞いてみましょうか。」
「え?」
「確か……パソコン関係の専門学校の講師をしているって聞いたし。」
「そう?だったらうちに抵抗がなければ、話をしてもらって良いかしら。」
「わかりました。ちょっと連絡入れてみます。」
そう言って翼は携帯電話を取り出した。相変わらずまだDMが来ているようで、その画面の表示には「新着メッセージがあります」の文字が写し出されていた。
そしてその美夏のそばには一人の男がいる。背が高くさわやかな印象の男だ。まるで史をそのまま若くしたようにも見える。史はその男を前にすると、男はぱっと表情を明るくさせた。
「昌樹さんですよね。」
「あ……もしかして花柳翼君?」
写真や映像で見たことがあるが、実際見ると本当に史によく似ていると清子は思っていた。AV男優とかではなくても、普通の役者としてもやっていけそうな容姿をしている。
「そ、うちのホープ。花柳君。」
美夏はそう言って翼を紹介する。
「わぁ。俺、ずっと昌樹さんの映像見てて、凄い格好良いなって。」
「俺、こういうの出てたの一年くらいだけど。」
清子はその様子に全く興味がないようで、慎吾の方をちらっと見ていた。だが慎吾はパソコンの画面から目を離さない。
「慎吾さん。」
三人の輪を離れて清子は慎吾のデスクに近づく。すると慎吾はヘッドフォンをはずして清子の方をみると、少し笑顔になった。
「何か問題でもありましたか。」
「うん。まぁ……な。」
笑顔は少し曇った。清子はそのパソコンの画面をのぞき見るのに、慎吾に少し近づいた。すると慎吾はわずかに清子の体に触れそうになって、体をよける。だがその匂いは伝わり、少し顔が赤くなりそうだった。
「……これ……。」
だが清子はそんなことを気にしていない。興味があるのはパソコンの画面だけだ。
その画面にはSNSの個人ページが写し出されている。花柳翼のページらしい。結構更新しているらしく、その内容は他愛もない。現場の弁当、男優仲間と焼き肉屋へ行った食事風景、イベントの告知、そして花柳翼は結婚しているらしく、子供と遊ぶ画像もあった。もちろん子供や奥さんの顔は映していない。
「男優さんって結婚されている方もいるんですね。」
「今は珍しくないな。まぁ……恵って男優もいるけれど、その人は四十代だが結婚はしていない。」
だがそんなことは今はどうでもいい。気になるのはコメント欄だ。女優のコメントは割と多い。イベントがあって告知のために水着姿やほぼ裸のような衣装を着たモノなどを載せれば、コメントは一気に百件くらいに登るときもある。
他の男優がしているSNSコメント欄も多くて十、史がSNSをしていたときにもだいたいそれくらいで、史は律儀にもそれに答えていた。だがほとんどの男優はそれに対して反応は示さない。よくて「いいね」を押すくらいだ。それによってファンは「読んでくれた」と嬉しく思うらしい。
目の前の花柳翼のコメント欄には五十件近くのコメントがある。それはこの間デビューした翼にとっては、異例のコメント数だろう。
「多いですね。」
「秋までには十件あるか、一件の時もあったし、「いいね」は多かったが、コメントまではする感じじゃなかった。」
コメントを慎吾はクリックし、その内容を見せる。すると清子の表情が変わった。
「……熱狂的な人がいますね。」
同じ人が、十件近くのコメントを残している。そのほとんどは、「あたしの翼君に近づくな」「奥さんと離婚してあたしと一緒になって」「かまって欲しい」など少し過激なモノがある。
「……寂しい人ですね。」
「こういう問題は、AVの問題だけじゃない。他の芸能人なんかが、SNSをしていれば、同じような感じの人がいる。」
「DMは?」
「毎日のように来ている。」
「ブロックしてしまえばいいのに。」
「ブロックすれば、また新しいアカウントを作って同じようなコメントやDMを送られてくる。花柳はお手上げで、俺に投げてきたんだ。」
個人で作ったアカウントだから本人が何とかしろといいたいところだが、このままでは他のファンにも影響が出てくるだろう。
「……そうですね……。どうしたらいいモノか……。」
本来、男優は事務所を持つことはなく、自分で何とかしていた。仕事の管理もイベントの運営も、すべてが自分の責任だ。その分、その収益は自分のモノになる。だから、うまくいった男優が高級外車を乗り回していたり、家を建てたり、引退すればAVのメーカーを立ち上げたり、全く違う商売を始めることもあるのだ。
だが、ここは男優の事務所であり、そう言った管理もすべて事務所が行う。だからSNSをするときには、許可を慎吾は出したのだ。しかし慎吾の想定外は、こんなに人気が出るとは思っていなかったことと、熱狂的なファンが出てくるのは想定外だった。
「……慎吾さん。この事務所のSNSのアカウントはありますか。」
「いいや。そこまでは手が回らなくて、やっていない。」
「作った方が良いですね。イベントの告知と、ソフトの販売はそこですると良いと思います。それから、このアカウントは鍵をつけること。」
「鍵か……。するとフォローをするのもこっちが判断できるか。」
すると清子は慎吾の手を重ねて、マウスを動かした。その温かさが伝わってきて、少しドキッとする。
「あ……すいません。この方のページを見せてもらって良いですか?」
清子もそれに気が付いて手を離した。史がこちらを見ていたような気がしたから。いらないことで変に誤解をされたくもなかった。
その人のページを開くと、どうやら全くAVなどに興味がなさそうなページだった。食べることが好きで、外食をした写真、ネイルの写真、化粧品など女性が好きそうなモノばかりだ。
「……ん?」
清子は画面を食い入るようにみる。それはネイルの写真だった。
「どうした。」
「すいません。ちょっと席を替わってもらって良いですか。」
慎吾は素直に席を替わり、清子にいすに座ってもらう。そして清子はそのネイルのページをクリックし、拡大し始めた。
「……やはり……。」
ネイルは桜色のネイル。綺麗に塗れていて、光沢があった。それに反射したモノを見ると、どうやら何かの画面が映し出されている。
「無料の動画サイトですね。AVのようです。」
前によく見たものだ。無料のサイトは、男性用だけではなく女性用のモノも流されているのだ。
「そんな細かいところも見るのか?」
「もちろん。もしかしたらこの人は、この動画を見て「ファンだ」といっているのかもしれないですね。他のページを見れば、もしかしたら顔も見れるかもしれない。」
「チェックできるか?」
「やってみましょう。」
そう言って清子は、パソコンの画面を見始めた。それを見て慎吾はやはり清子に来てもらって良かったと思いながら、美夏のところへ足を運ぶ。
「どう?」
「花柳さんのアカウントは鍵をつけた方がいい。どっちにしても十八歳未満はみれないものだし、認証したらどうだろうかという事だ。」
すると翼は少しほっとしたように、清子の方をみる。おそらく、慎吾よりもこういったことに詳しい女なのだ。
「恐怖を感じたんですよ。奥さんと子供に被害が及ぶんじゃないかって。」
「そんなことを思うくらいなら辞めていいんじゃないのかな。」
史の言葉に翼は首を横に振る。
「そんなことは出来ないですよ。やっぱ……こういう仕事だから、公にイベント告知なんか出来ないし、SNSは重要な宣伝ツールですから。そのために地方から足を運ぶ人もいるし。」
見た目はちゃらく見えるが、いい男だ。ファンを大切に出来るというのは、こういう仕事だけではなく大切なことだと思う。
史も未だに街に出れば声をかけられることはある。AV男優の昌樹というのは、まだファンにとって生きているのだ。そして彼女らにとっては、「pink倶楽部」のコラムも、史の事を知る重要なツールでもある。だから史は声をかけられて、いやな顔を一つしない。握手してください、サインをくださいといわれればそれに答えることもあるのだ。
「アカウントを作ったらどうかというけど、作っていいのか。」
「うちの事務所のって事?」
「そう。そっちなら俺が管理できるし。」
「良いけどさ、あなたそんなに手広くできる?今でも結構かつかつじゃない?」
確かにそうだ。ソフトの販売は外部に委託しているが、その他のことはすべて慎吾がしているのだから、美夏はそれで倒れたりしないかというのが心配なのだろう。
「その……徳成さんに頼んだり出来ないかしら。」
史を見上げる。しかし史は首を横に振った。
「いいや。それは困ります。彼女は、春から正式にうちに採用になるから、副職って形になるし……。うちは副職禁止なんですよ。」
「え?」
派遣をずっとしていくのかと思った。だから慎吾にとってその話は寝耳に水の話で、清子の方を思わずみる。だが清子はまだ画面に集中しているらしく、せわしなくマウスを動かしている。
「だったら人を増やさないといけないわね。あーあ。こんな事に詳しい人ってどういう人がいいのかしら。想像も付かない。」
すると翼が少し笑いながらいった。
「俺の奥さんの同期に聞いてみましょうか。」
「え?」
「確か……パソコン関係の専門学校の講師をしているって聞いたし。」
「そう?だったらうちに抵抗がなければ、話をしてもらって良いかしら。」
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