55 / 86
第二部 ワンコの秘密
9
しおりを挟む
同意無しに首輪をつけて部屋で人間を飼うのは、要するに監禁だよね会長さま。それ犯罪ですから。
あと、俺は書記さまのモノじゃないし。でも会長さまが犯罪者になりそうなときは、ぜひ助けてください、庶務さま。
副会長さま、俺は犬じゃないのでモフれないよ?
アハハハ。
もう、呆れというか諦めというのか、複雑な気持ちで苦笑するより他にどうしようもないや。
と立ち尽くしていたら。
――ぶちぃっ
「ダメー! わんわん俺だけの。絶対、誰にもあげない!」
「え、うおわぁッ」
「は!?」
「待っ、書記さま――」
予想以上の怪力で縄をぶち切り、ソファーから立ち上がった書記さまが叫び声と共に突進してきた。
と思ったら一瞬で俺を肩に担ぎ、そのまま生徒会室を飛び出す。
驚きに見開かれた役員さま方の瞳と、焦った表情でこちらに伸ばされた隊長さんの手。
それらを残し、あっという間に遠ざかる生徒会室の扉。
少し遅れて中から皆が飛び出してくるのが見えたけど、すぐまた視界から消えていった。
あ、すんごいデジャヴ。
どうやら俺は再び書記さまに拉致られたようです。
たーすーけーてー!?
あと、お腹が圧迫されて「ぐえっ」てなるから。せめてこの体勢は勘弁してくださいぃ。
「わんわん暴れない、ちょっとだけ我慢」
「うぐ、しょんな……」
「わんわん? わんわん大丈夫?」
「えっ何、うぎゃあ!?」
突然身体が浮いたと思ったら目の前に書記さまのドアップが。
び、びっくりした。
体勢が急に変わったのと未だ慣れない至近距離で見る美形顔に、心臓もバクバク……。
って、またお姫さま抱っこされてるし俺。
あのね書記さま、これ確かに苦しさは無いけど男としての(なけなしの)自信も無くなるんです。
「っ、はーなーしーてー!」
「わんわん暴れたら、危ない。でも、元気になって、良かった」
「え」
じたばたする俺を抱え、安心したように優しく笑う書記さま。
あれ、おかしいな。
さっきより動悸が激しくなった気がする。不整脈?
「わんわん、顔赤い。暑いの?」
「へ」
「もしかして、熱……病気!?」
「あっ、いや、ちち違います。これはその大丈夫だから。き、気にしないでッ」
.
あと、俺は書記さまのモノじゃないし。でも会長さまが犯罪者になりそうなときは、ぜひ助けてください、庶務さま。
副会長さま、俺は犬じゃないのでモフれないよ?
アハハハ。
もう、呆れというか諦めというのか、複雑な気持ちで苦笑するより他にどうしようもないや。
と立ち尽くしていたら。
――ぶちぃっ
「ダメー! わんわん俺だけの。絶対、誰にもあげない!」
「え、うおわぁッ」
「は!?」
「待っ、書記さま――」
予想以上の怪力で縄をぶち切り、ソファーから立ち上がった書記さまが叫び声と共に突進してきた。
と思ったら一瞬で俺を肩に担ぎ、そのまま生徒会室を飛び出す。
驚きに見開かれた役員さま方の瞳と、焦った表情でこちらに伸ばされた隊長さんの手。
それらを残し、あっという間に遠ざかる生徒会室の扉。
少し遅れて中から皆が飛び出してくるのが見えたけど、すぐまた視界から消えていった。
あ、すんごいデジャヴ。
どうやら俺は再び書記さまに拉致られたようです。
たーすーけーてー!?
あと、お腹が圧迫されて「ぐえっ」てなるから。せめてこの体勢は勘弁してくださいぃ。
「わんわん暴れない、ちょっとだけ我慢」
「うぐ、しょんな……」
「わんわん? わんわん大丈夫?」
「えっ何、うぎゃあ!?」
突然身体が浮いたと思ったら目の前に書記さまのドアップが。
び、びっくりした。
体勢が急に変わったのと未だ慣れない至近距離で見る美形顔に、心臓もバクバク……。
って、またお姫さま抱っこされてるし俺。
あのね書記さま、これ確かに苦しさは無いけど男としての(なけなしの)自信も無くなるんです。
「っ、はーなーしーてー!」
「わんわん暴れたら、危ない。でも、元気になって、良かった」
「え」
じたばたする俺を抱え、安心したように優しく笑う書記さま。
あれ、おかしいな。
さっきより動悸が激しくなった気がする。不整脈?
「わんわん、顔赤い。暑いの?」
「へ」
「もしかして、熱……病気!?」
「あっ、いや、ちち違います。これはその大丈夫だから。き、気にしないでッ」
.
20
あなたにおすすめの小説
ビッチです!誤解しないでください!
モカ
BL
男好きのビッチと噂される主人公 西宮晃
「ほら、あいつだろ?あの例のやつ」
「あれな、頼めば誰とでも寝るってやつだろ?あんな平凡なやつによく勃つよな笑」
「大丈夫か?あんな噂気にするな」
「晃ほど清純な男はいないというのに」
「お前に嫉妬してあんな下らない噂を流すなんてな」
噂じゃなくて事実ですけど!!!??
俺がくそビッチという噂(真実)に怒るイケメン達、なぜか噂を流して俺を貶めてると勘違いされてる転校生……
魔性の男で申し訳ない笑
めちゃくちゃスロー更新になりますが、完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけると嬉しいです!
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する幼少中高大院までの一貫校だ。しかし学校の規模に見合わず生徒数は一学年300人程の少人数の学院で、他とは少し違う校風の学院でもある。
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語
Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。
それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。
友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!!
なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。
7/28
一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
かつらぽーん
うりぼう
BL
かつらがぽーんと吹き飛ぶ。
王道学園物と見せかけた普通の学園もの。
一人の生徒を生徒会の連中その他が気に入り、親衛隊連中が色々と嫌がらせをしている。
そんな騒動の最中の話。
※王道とみせかけた普通学園
※親衛隊あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる