ワンコとわんわん

葉津緒

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第二部 ワンコの秘密

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しかし学園内での役職や立場上から、お互いの敬称を「隊長さん」「庶務さま」と呼び合うことに決めたらしい。
面倒臭いね。



「ワンコ書記のお家は本当に徹底してるよねー。わんわん、びっくりしたぁ?」

「えっ……あ、はい」


ソファーに後ろ向きで乗り上げこちらに背を向けていたはずの会計さまが、いつのまにやら普通に座っている。
副会長さまと会長、書記さまはまだ向こうで騒いでるけど。


「ちなみに会長と副会長のとこも、親衛隊の隊長さんはお家つながりの人がやってるんだよー」

「そうなんですか?」

「うんうん、そぉなの。あ、でも俺んとこは違うけどね。普通に俺のことが大好きで大好きでたまらないって人が急に来て『超カッコイイ素敵な会計さまのためなら何でもします、ぜひ親衛隊を作らせてください』とか真っ赤な顔でお願いされたからぁ、考えるの面倒だし何か別にいいか~ってその子に隊のことぜぇんぶ任せてみましたー、って感じ?」


いや、小首を傾げられても可愛くはないです。
まぁ貴方すんごい美形だけどね。
平凡代表な俺が嫉妬するのも馬鹿らしく思うくらいにね!
しかし、親衛隊のほうは良いのかそれで。


「お前はいい加減すぎなんだよ。つか話盛ってるだろ、超カッコイイ素敵な会計って……お前の親衛隊ができたのは生徒会入りする前じゃねーか!」

「うっさいですー。会長は黙っててくださいー。俺は、わんわんが分かりやすいように説明しただけだし」

「嘘を織り交ぜてどうするんですか、説明の意味がないでしょう。そもそも今わんわん君に必要なのは書記に関する内容ですよね。会計である貴方の話なんかどうでもいいです」

「ひどっ、副会長それ酷いよ!? なんかって何、わんわんに俺のことも色々知ってほしいだけなのにー!」


「わんわん君すみません、会計さまの無駄話が原因で脱線しちゃいましたね。では、改めて本題に戻りましょうか」

「隊長さんまで酷いよ!」


ニッコリ笑う隊長さんの追撃。
しくしく泣き真似をする会計さま。
こちらへ戻ってきた副会長さまは「まったく面倒な人ばかりで困りますね」と愚痴りながらソファーに腰を下ろす。
会長さまは相変わらず自分の仕事机で踏ん反り返ってるし。
ちょっとムスッとした顔なのは暇だからかな。

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