75 / 86
引っ越しわんわん
12
しおりを挟む
「だっ、だからぁ、可愛くて興奮しちゃってわんわんを襲ってたんでしょー」
「チッ、盛りのついた猫――いや、馬鹿犬が。去勢すんぞ!」
「なるほどそのほうが良いかもしれませんね」
「皆様お待ちください。精巣を除去するヒトの去勢についてですが、残念ながら十歳頃までに行われなかった場合、特に実施が成人後ですと性欲の低下は全くみられないか、ほんのわずかだそうです。やるならもっと確実な手段を選ばないと」
「先輩……」
い、いやいやいや。なるほど、じゃないでしょ副会長さま。
隊長さんがやけに詳しいのは過去に一度でもやろうと思って調べてみたことがある、とか?
庶務さまは涙目になってないで皆を止めてください。
ひいいっ、あ、あかん。これはあかんヤツや。
思わず西の芸人さんみたいな台詞を吐くほど、書記さまの身に危険を感じる。書記さま逃げてー!
はっ、無理か。後ろ手に縛られ、さらにぐるぐる巻き状態で床の上を必死にぐねぐね動いてはいるけれど。
うう、あんまり言いたくないのに。
「あの! 本当に違うと思います。書記さまのあれは多分ですけど、犬の…………マウンティング、みたいな感じっていうか」
「マウンティング?」
「それって、興奮した犬がよく飼い主の足に腰を押しつけてやるやつか?」
「少し待ってください。ああ、ここにありました。でもやはりそれは発情したときに行われるもので、去勢手術によりある程度抑えることができる、と書かれていますね」
「ある程度……確実性に欠けるな」
どこからともなく取り出した飼い犬マニュアルを読む副会長さま。
ぼそりと呟く、敬語じゃない隊長さん。だから怖いよ!?
くそう、やっぱり言うしかないのか。
「あのですね、マウンティングの意味はそれだけじゃなくて。確か、群れの中の序列決めだったり、例えば兄弟犬同士のじゃれあいとか単純に甘えのしぐさだったりするらしくて」
「はあ? 俺にはベッドの上でワンコ書記がわんわんを組み敷いて、いやらしく腰をふりふりしてたようにしか見えませんでしたー。わんわんも、やめてとか言いながら気持ち良さそうにアンアン鳴いてたしぃ」
「なっ?! なな、鳴いてないから!」
.
「チッ、盛りのついた猫――いや、馬鹿犬が。去勢すんぞ!」
「なるほどそのほうが良いかもしれませんね」
「皆様お待ちください。精巣を除去するヒトの去勢についてですが、残念ながら十歳頃までに行われなかった場合、特に実施が成人後ですと性欲の低下は全くみられないか、ほんのわずかだそうです。やるならもっと確実な手段を選ばないと」
「先輩……」
い、いやいやいや。なるほど、じゃないでしょ副会長さま。
隊長さんがやけに詳しいのは過去に一度でもやろうと思って調べてみたことがある、とか?
庶務さまは涙目になってないで皆を止めてください。
ひいいっ、あ、あかん。これはあかんヤツや。
思わず西の芸人さんみたいな台詞を吐くほど、書記さまの身に危険を感じる。書記さま逃げてー!
はっ、無理か。後ろ手に縛られ、さらにぐるぐる巻き状態で床の上を必死にぐねぐね動いてはいるけれど。
うう、あんまり言いたくないのに。
「あの! 本当に違うと思います。書記さまのあれは多分ですけど、犬の…………マウンティング、みたいな感じっていうか」
「マウンティング?」
「それって、興奮した犬がよく飼い主の足に腰を押しつけてやるやつか?」
「少し待ってください。ああ、ここにありました。でもやはりそれは発情したときに行われるもので、去勢手術によりある程度抑えることができる、と書かれていますね」
「ある程度……確実性に欠けるな」
どこからともなく取り出した飼い犬マニュアルを読む副会長さま。
ぼそりと呟く、敬語じゃない隊長さん。だから怖いよ!?
くそう、やっぱり言うしかないのか。
「あのですね、マウンティングの意味はそれだけじゃなくて。確か、群れの中の序列決めだったり、例えば兄弟犬同士のじゃれあいとか単純に甘えのしぐさだったりするらしくて」
「はあ? 俺にはベッドの上でワンコ書記がわんわんを組み敷いて、いやらしく腰をふりふりしてたようにしか見えませんでしたー。わんわんも、やめてとか言いながら気持ち良さそうにアンアン鳴いてたしぃ」
「なっ?! なな、鳴いてないから!」
.
20
あなたにおすすめの小説
ビッチです!誤解しないでください!
モカ
BL
男好きのビッチと噂される主人公 西宮晃
「ほら、あいつだろ?あの例のやつ」
「あれな、頼めば誰とでも寝るってやつだろ?あんな平凡なやつによく勃つよな笑」
「大丈夫か?あんな噂気にするな」
「晃ほど清純な男はいないというのに」
「お前に嫉妬してあんな下らない噂を流すなんてな」
噂じゃなくて事実ですけど!!!??
俺がくそビッチという噂(真実)に怒るイケメン達、なぜか噂を流して俺を貶めてると勘違いされてる転校生……
魔性の男で申し訳ない笑
めちゃくちゃスロー更新になりますが、完結させたいと思っているので、気長にお待ちいただけると嬉しいです!
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する幼少中高大院までの一貫校だ。しかし学校の規模に見合わず生徒数は一学年300人程の少人数の学院で、他とは少し違う校風の学院でもある。
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語
Q.親友のブラコン兄弟から敵意を向けられています。どうすれば助かりますか?
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
平々凡々な高校生、茂部正人«もぶまさと»にはひとつの悩みがある。
それは、親友である八乙女楓真«やおとめふうま»の兄と弟から、尋常でない敵意を向けられることであった。ブラコンである彼らは、大切な彼と仲良くしている茂部を警戒しているのだ──そう考える茂部は悩みつつも、楓真と仲を深めていく。
友達関係を続けるため、たまに折れそうにもなるけど圧には負けない!!頑張れ、茂部!!
なお、兄弟は三人とも好意を茂部に向けているものとする。
7/28
一度完結しました。小ネタなど書けたら追加していきたいと思います。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
かつらぽーん
うりぼう
BL
かつらがぽーんと吹き飛ぶ。
王道学園物と見せかけた普通の学園もの。
一人の生徒を生徒会の連中その他が気に入り、親衛隊連中が色々と嫌がらせをしている。
そんな騒動の最中の話。
※王道とみせかけた普通学園
※親衛隊あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる