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救出作戦

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「あ、貴方は一体何を考えているんですか風紀委員長!? 今すぐ空牙からその汚い手を離してください!」

「ふうん、言ってくれるじゃねーか副会長さまよぉ。けど、愛し合ってる恋人同士の甘い一時を邪魔すんじゃねーぞ」

「アッ……痛い……離し、ヤだあぁ」

「空牙!」


副会長が風紀委員長の意識を引き付け、生まれた一瞬の隙。


「――チッ」


「話しても無駄なら、やるしかねーだろ」

「くうちゃん、大丈夫!?」


そこを会長が狙って殴りかかる。
わずかにゆるんだ腕の中からワンコを奪い、救出したのはチャラ男会計。

実に見事な連係プレーであった。


「おい、それ返せ」


「馬鹿なこと言わないでください風紀委員長。貴方のような最低最悪の危険人物に、可愛い空牙を渡せる筈がないでしょう」

「そうだよ、無理やり襲ってくうちゃん泣かす奴なんか俺も絶対許さないからねー」

「てめえにだけは二度と、うちのワンコを触らせねーよ」


睨み合う風紀委員長と生徒会役員三名。
腰が抜け、床に女の子座りをするワンコ、もとい空牙。
ひっくひっく、としゃくりあげながら会計の胸にしがみついている。


「……はっ、笑わせてくれる。正直に羨ましいって言えよ、お前らも俺みたいに空牙の身体を触りたいと思ってんだろーが。つか、まさか空牙の愛しい恋人であるこの俺が気付いてないとでも?」

「なっ、何を、そもそも誰が空牙の恋人ですか。妄想も大概にしてください!」

「おやおや顔が赤いぜ副会長さま。それとチャラい会計さまよぉ、俺が無理やり空牙を襲った証拠はどこにある。逆に聞くが、合意じゃないって証拠は?」

「そ、そんなの泣いて嫌がってんだから、見れば分かるよ!」

「恋人でもない赤の他人のお前らに見られて、恥ずかしがってるだけかもしれないだろ? それに空牙の身体は嫌がるどころか喜んでたしなぁ? まあ、相手は恋人の俺な訳だから泣くほど嬉しいのも当然か。そうだろ、空牙」


風紀委員長の声にビクリと震える。
わずかに赤くなるその顔を見て、会計が暴挙に出た。


「くうちゃんゴメン」

「えっ……やあぁ!?」

「な」「チャラ男てめ」


「本当だ、くうちゃんの少しだけど勃ってる。あんなに痛がってたのに、何で」


スラックスを下着ごと一気に膝あたりまで脱がし、風紀委員長の言葉の真偽を確かめたのだ。
その際、強制的に腰を浮かされバランスを崩し、床に仰向けで倒れる空牙。


「ちなみに勃ってんのは下だけじゃねーぜ?」


風紀委員長の台詞で反射的に動いたチャラ男会計。


「ひゃうッ」


「……くうちゃんの小っちゃい乳首もだ」

「……マジか」

「……マジですね」

「ほらな?」

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