愛犬とスローライフを楽しもうとしたら女神様に聖女を育てる様に言われました。

竹本りょう

文字の大きさ
26 / 28
聖女候補の育成編

26.パーティー名とFランク

しおりを挟む
 朝飯を食べに食堂に行くと、可愛い犬耳ウエイトレスさんが今日も元気に働いていた。

 皆がそろっていて、おはようと挨拶してきたので一応おはようと答えた。後にみんな朝から元気だねと言ったら、

「あたしは、スラム育ちで朝は早いんだよアーム坊ちゃん」

 後ろで可愛い犬耳ウエイトレスさんが、プッと噴き出しながら料理を運んできてくれた。

 俺は赤くなりながら、固いパンと大好きなクラムチャウダースープを、急いで食べる。

 裏庭で5つの型からの素振りをやっていると、左でドムも素振りを始めていて、リョウも前後左右に高速移動する訓練をしていた。

 右ではエルザさんが、フランとマリアに体術の型の指導と、体の使い方を教えている。

 1時間の鍛錬を終え、俺とドムは冒険者ギルドに、フランとマリアは教会児童養護施設に向かった。

 俺も1時間の、走り込みに5つの型からの素振りをしたあと、ガルムさんとの実践訓練を行って、医務室送りにされる。

 風呂から出ると、俺とドムは昼飯を食いに食堂に行った。すると、リョウがフランとマリアになで繰り回されていた。

 席に着くと、料理を各自注文していたが俺はオムレツ定食にして、リョウにはオムレツだけ注文する。

 堅いパンと、コーンスープに卵たっぷりのオムレツが、焼き過ぎず柔らかく赤いソースにあっていて、とても美味しかった。

「フランとマリアも、ギルドの風呂に入っているのか」

「前はギルドで入ってたけど、今は児童養護施設のお風呂に入っているわ」

「あたしはシスターリリーと、ギルドで入ったけど児童養護施設の方が広くて好き」

「うっ シスターリリーと一緒にお風呂とは、、、」

(ご主人様、想像力豊かで羨ましいです)

 やかましいわ!

「アームがまたよからぬことを、私の魔法で切り刻んでくれるわ」

 ちょっと待った、ギルド内での私闘は冗談でもしないでよねと、兎耳の受付嬢が止めに入った。

「ギルド会員の争いには、ギルドは責任を持たないのでは」

「本当の、争いならね」

「あなたのパーティーは、ただでさえ注目されているのだから自重してね」

「それはそうと呼びにくいから、パーティー名を決めてくれないかしら」

「いきなり言われてもな、みんないい名前あるかな」

「私は、アームスケベーズでいいわ」

「わしは、筋肉パワーで」

「あたしは、ボロ儲け仲間」

(僕は、名犬野郎達です)

 みんなセンスなさすぎだし悪口混ざってるぞ、また昔やってたゲームでの名前でいいかな、みんなよりはましだしな。

「俺が決めるよ、青いつばさでお願いします」

「青いつばさ」

「あんまり強そうじゃないけど、登録しとくわおねーさんに任せてね」

 掲示板から、薬草採取依頼8つと大角ウサギ討伐依頼8つを受け取ったら、ドムが武器屋に行きたいと言ってきた。

 武器屋のロムスさんの所に着き、ドムが今使ってるオノと同じようなものが、欲しいのだと交渉を始める。

「ドムの今使ってるオノは、名品だから同じというのは無理だがこれはどうだい」

「重さも大きさも、遜色ないな。値段はいくらかな」

「大負けに負けて、金貨50枚だ」

 ドムもお金をフランに預けていたらしく、フランのアイテム袋(中)から金貨50枚を受け取り、ロムスに支払った。

 俺に向かってきて、これでオノが切れなくなっても、手入れの時間がいらなく、オノを交換すれば、すぐ戦えるアームの力になれると言った。

 南の草原に向かう途中で、門番にギルドカードを見せると、いってらっしゃいと言われた。

「今日もリョウは魔物の警戒を重点に行いながら、ドムとマリアに薬草の場所を教えてくれと頼んだ」

 結果は全体で2時間半で、依頼分と余剰分で約800本の薬草が取れ、その中で約100本がくず薬草であり、それらを、アイテムボックス(小)に収納した。

 ドムとマリアが、採取に慣れてくると取れる本数が増えてきたのが、大きいところだな。

 リョウの先導で、大角ウサギの群れに出会い、討伐依頼に取り掛かった。

 俺が、大角ウサギに近づいていき突進してきたところを、2の型で切りつけ、3の型でとどめを刺す。

 ドムも、突進を上手く避けて何回か切りつけ、とどめを刺していた。

 フランは、ウインドカッターの一撃で首を落としている。

 30羽を倒したところで、フランは魔力温存のためマリアと素材解体やると言ったし、ドムはオノを交換してくると言っていったん下がった。

 ドムはフランの、アイテム袋(中)に入っている交換用のオノを、装備してすぐに戦闘に戻ってきた。

 55羽を倒したところで、俺とドムも素材の解体に加わる。

 肝心のレベルはというと、フランがレベル10になったところで一旦パーティーから抜け、他の3人がレベル10になったときに再加入してもらい、レベルの調整をした。

 しかしその後も、戦闘が続き全員がレベル11になったところで、素材解体をして冒険者ギルドに帰る。

 帰りがけに門番に、ギルドカードを見せて冒険者ギルドに向かう。

 3番窓口に並び、依頼を報告して余剰分の薬草も売ると、依頼報酬を含め約銀貨700枚、つまり金貨70枚近くの売上になった。

 均等分配で1人金貨17枚で、金貨2枚をパーティー貯金にする。

 大角ウサギの討伐依頼と、余剰分あわせて55羽の報告は受け付けてくれ。

 そして綺麗な兎耳受付嬢がおめでとう、青いつばさ全員Fランクに昇格よと言って、新しい冒険者ギルドカードを配布してくれる。

 解体窓口のバランさんのところに行き、大角ウサギ55羽の解体素材を売りに来ましたと言うと、1羽金貨2枚だよ配分はどうすると聞かれたので、また均等分配でと答えた。

 金貨110枚なので1人金貨27枚で、また金貨2枚をパーティー貯金にする。

 宿屋に戻ってエルザさんに、今日あったことを報告したらFランク昇格祝いに、一杯おごらせてもらうよと言われた。

「4人とも、晩飯食べてきな。リョウはこっちだよ」

 俺達が席に着くと、可愛い猫耳ウェイトレスさんが料理と例の酒を運んできてくれる。

 ただしこの世界では、15歳からしか酒が飲めないので12歳のマリアだけは、果汁ジュースでの乾杯になった。

 料理は、堅いパンとコンソメスープに肉野菜炒めが出てきて、野菜シャキシャキで美味しかったな。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。

棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。

転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼
ファンタジー
目覚めると、リビングアーマーだった。 身体は鎧、中身はなし。しかもレベルは1で超弱い。 そんな状態でダンジョンに迷い込んでしまったから、なんとか生き残らないと! これは、いつか英雄になるかもしれない、さまよう鎧の冒険譚。 ※小説家になろう、カクヨム、待ラノ、ノベルアップ+、NOVEL DAYS、ラノベストリート、アルファポリス、ノベリズムで掲載しています。

俺、何しに異世界に来たんだっけ?

右足の指
ファンタジー
「目的?チートスキル?…なんだっけ。」 主人公は、転生の儀に見事に失敗し、爆散した。 気づいた時には見知らぬ部屋、見知らぬ空間。その中で佇む、美しい自称女神の女の子…。 「あなたに、お願いがあります。どうか…」 そして体は宙に浮き、見知らぬ方陣へと消え去っていく…かに思えたその瞬間、空間内をとてつもない警報音が鳴り響く。周りにいた羽の生えた天使さんが騒ぎたて、なんだかポカーンとしている自称女神、その中で突然と身体がグチャグチャになりながらゆっくり方陣に吸い込まれていく主人公…そして女神は確信し、呟いた。 「やべ…失敗した。」 女神から託された壮大な目的、授けられたチートスキルの数々…その全てを忘れた主人公の壮大な冒険(?)が今始まる…!

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?

八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ 『壽命 懸(じゅみょう かける)』 しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。 だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。 異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜

双葉 鳴
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。 勇者としての役割、与えられた力。 クラスメイトに協力的なお姫様。 しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。 突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。 そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。 なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ! ──王城ごと。 王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された! そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。 何故元の世界に帰ってきてしまったのか? そして何故か使えない魔法。 どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。 それを他所に内心あわてている生徒が一人。 それこそが磯貝章だった。 「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」 目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。 幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。 もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。 そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。 当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。 日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。 「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」 ──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。 序章まで一挙公開。 翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。 序章 異世界転移【9/2〜】 一章 異世界クラセリア【9/3〜】 二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】 三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】 四章 新生活は異世界で【9/10〜】 五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】 六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】 七章 探索! 並行世界【9/19〜】 95部で第一部完とさせて貰ってます。 ※9/24日まで毎日投稿されます。 ※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。 おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。 勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。 ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。

筑豊国伝奇~転生した和風世界で国造り~

九尾の猫
ファンタジー
亡くなった祖父の後を継いで、半農半猟の生活を送る主人公。 ある日の事故がきっかけで、違う世界に転生する。 そこは中世日本の面影が色濃い和風世界。 しかも精霊の力に満たされた異世界。 さて…主人公の人生はどうなることやら。

処理中です...