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里帰り10
「申し上げたではありませんか。ミジュリー殿下のせいで不安定になったと、聞いてらっしゃらなかったということはありませんよね?」
コレドールが話したことであるために、ブルーベルに代わって再度告げた。
「ああ……そうであったな」
「心を壊しているところにミジュリー殿下によって悪化しました」
ブルーベルが眠り、彼女が出てきたことは心の病が悪化したとし、その原因はミジュリーとララス。これはブルーベル自身が認めている事実で、コロメ医師も差し支えないという助言ももらっている。
「そんなこと!」
ミジュリーも自分のせいにはされたくないと思わず声を上げた。
「そんなことですか?ミジュリー殿下もブルーベルが心を壊しているのはご存知だったのですから、会いに来て願いを申し出るくらいですから、配慮くらいするべきだと考えますが、いかがでしょうか?」
「それは……」
「親しいと言っていたのに、配慮をする気はなかったのですか?」
「そんなことはありません……」
ミジュリーはエーストがいることで、どう答えれば彼のためになるのか、醜態を晒すわけにもいかず、上手く言葉が出なかった。
「あの時はミジュリー殿下にはお引き取り頂くほうがいいと判断しましたので、問題にはしませんでしたが、苦情を入れさせていただいたほうが良かったようですね」
「っっ」
ミジュリーはさすがに黙り込んだが、エーストは頭の中でどう話せばいいか、どう話せばブルーベル、オペリーク王国を都合よく動かせるか再度考えていた。
「もうよろしいでしょうか、アリーシャ王女殿下の口添えはできません」
コレドールはもうマリージュとの話が成り立っておらず、もういいのではないかと立ち上がろうとした。
「お待ちください!ブルーベル殿下は話せるのであれば、話せばよかったではないか、ずっとそうだったのか」
話せない振りをしていたのかという怒りが湧いていたが、だがそんなことを今さら言ったところで、何か変わるとは思えなかった。
「不安定になっていると申し上げているのに、まだご理解いただけませんか?」
「私はブルーベル殿下に聞きたい」
「ええ、気持ちが安定しません。ですので、コレドール殿下の申し上げた通りでございます」
「私にはしっかり話しているように見える。昔のブルーベルとも、違うと感じる」
エーストは自身で気付いているのかいないのか分からないが、ブルーベル殿下と言うように気を付けているが、昔のように呼び捨てにしているが、指摘するのも面倒なので後で苦情を入れようと、コレドールは考えていた。
「心を壊して私は変わりました……」
ブルーベルはエーストにもミジュリーにもスルトにもこのように話したことはない。だが、今は立場があの頃とは違う。それはエルゲリータ王国側も分かっているはずで、上手く汲み取ってもらうように誘導すればいい。
マリージュはどう思っているか分からないが、彼女は何も言わずに黙っている。
「エースト殿下もお変わりないということはありませんでしょう?」
「ああ」
「エースト殿下もお立場がございますでしょう?私も立場がございます。王太子妃の言葉は重いとおっしゃっていたではありませんか」
エーストは勝ち誇ったように伝えた言葉が帰ってきており、この空気を変えなければならないと思い至り、横にいるマリージュだと思った。
「マリージュ、自分の娘のことなのだから、お前からもお願いしなさい」
「は、はい。お姉様……」
マリージュも知っている姉はこんなにハッキリ話すような方ではなく、何でもそうねと言ってくれる存在であった。
嫁ぐ前やオペリーク王国で会った時の姿から、会っていない間に何があったのか、まるで別人のようなブルーベルにどう反応すればいいのか複雑な気持ちだった。
コレドールが話したことであるために、ブルーベルに代わって再度告げた。
「ああ……そうであったな」
「心を壊しているところにミジュリー殿下によって悪化しました」
ブルーベルが眠り、彼女が出てきたことは心の病が悪化したとし、その原因はミジュリーとララス。これはブルーベル自身が認めている事実で、コロメ医師も差し支えないという助言ももらっている。
「そんなこと!」
ミジュリーも自分のせいにはされたくないと思わず声を上げた。
「そんなことですか?ミジュリー殿下もブルーベルが心を壊しているのはご存知だったのですから、会いに来て願いを申し出るくらいですから、配慮くらいするべきだと考えますが、いかがでしょうか?」
「それは……」
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「っっ」
ミジュリーはさすがに黙り込んだが、エーストは頭の中でどう話せばいいか、どう話せばブルーベル、オペリーク王国を都合よく動かせるか再度考えていた。
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コレドールはもうマリージュとの話が成り立っておらず、もういいのではないかと立ち上がろうとした。
「お待ちください!ブルーベル殿下は話せるのであれば、話せばよかったではないか、ずっとそうだったのか」
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「不安定になっていると申し上げているのに、まだご理解いただけませんか?」
「私はブルーベル殿下に聞きたい」
「ええ、気持ちが安定しません。ですので、コレドール殿下の申し上げた通りでございます」
「私にはしっかり話しているように見える。昔のブルーベルとも、違うと感じる」
エーストは自身で気付いているのかいないのか分からないが、ブルーベル殿下と言うように気を付けているが、昔のように呼び捨てにしているが、指摘するのも面倒なので後で苦情を入れようと、コレドールは考えていた。
「心を壊して私は変わりました……」
ブルーベルはエーストにもミジュリーにもスルトにもこのように話したことはない。だが、今は立場があの頃とは違う。それはエルゲリータ王国側も分かっているはずで、上手く汲み取ってもらうように誘導すればいい。
マリージュはどう思っているか分からないが、彼女は何も言わずに黙っている。
「エースト殿下もお変わりないということはありませんでしょう?」
「ああ」
「エースト殿下もお立場がございますでしょう?私も立場がございます。王太子妃の言葉は重いとおっしゃっていたではありませんか」
エーストは勝ち誇ったように伝えた言葉が帰ってきており、この空気を変えなければならないと思い至り、横にいるマリージュだと思った。
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