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エルゲリータ王国・王家7
「それで、モルゾフ王国、オペリーク王国へどう責任を取るつもりだ?」
「謝罪はいたします。必要なら慰謝料も払います」
エーストは仕方ないがキールスに言われては謝罪をして、慰謝料を支払うしかない。アリーシャはザイルージ王国へ嫁がせる選択肢を選ばざる得ない。
予定は狂ってしまったが、まだ採算はある。
「オペリーク王国へは偽造の罪まである」
「それは私ではありません!」
その言葉にミジュリーは思わず、ビクリと肩を揺らした。
エーストのために自分がしたと言った方がいいのかとも思ったが、そうすると認めることになってしまうために黙るしかなかった。
「調査されたいか?」
「調査されるにしても私は関係ありません」
「オペリーク王国の王太子妃のサインの偽造をモルゾフ王国に送った。これは国際問題だ。いくら我が国から嫁いだとしても王太子妃で、いずれは王妃、国王の母になるのだ。エーストにとっては昔のままのブルーベルだという驕りがあったのだろう?」
「そのようなことはありません」
「ミジュリーも知っていたのだろう?」
エーストが認めないために、キールスはミジュリーに問い掛けることにした。
「えっ、いえ……」
「そなたにはオペリーク王国に訪問の際のこと、ブルーベルの体調を悪化させた診断書も出ている」
「私はそんなこと……悪化させるなど思っていませんでした」
「ここにミジュリーがブルーベルに何を言ったか書いてあるのにか?頼みに行ったのではなく、脅しにでも行ったのか?」
「違います……」
似たもの夫婦ではなく、エーストに影響を受け、同じにしなくてはならないと思っている。
ミジュリーも興奮して昔のままのブルーベルに思わず強く言ってしまったことは、後悔していたが言ったことは戻らないことも分かっており、どう言えばいいのかいいのかと、エーストのことを見つめるしかなかったがこちらを見ることはなかった。
リュエンザは呆れるキールスに視線で訴え、彼が頷くと口を開いた。
「エースト、あなたはモルゾフ王国、オペリーク王国を怒らせたのは事実です」
「私だけのせいではありません」
「王太子が人のせいにしてどうするのです!あなたは自覚がないのですか!」
「いえ、私は王太子としてアリーシャがモルゾフ王国と縁を繋ぐことが良きことと思っただけで、他意はありません!信じてください……」
「事実は変わらないと言っているでしょう!責任を取ってもらいます。そのつもりでいなさい。それが王太子だからこその責任です!」
エーストは皮肉にもモルゾフ王国を怒らせたララスと同様に、王太子だからこそ責任を取らなくてはならないことが決まった。
「私たちはあなたを厳しく育てたつもりです。スルトにも補佐をするようにと同じようにしたつもりですが、エーストよりかは厳しくはなかったのでしょう。だから、自分の子どもには過剰に行ったのですか?」
リュエンザが言っているのは名前は出していないが、ミレックとジーラスのことであった。奇しくも自分と同じように兄弟が生まれたことで、二人を差別しているように感じていた。
そして、あからさまになったことでミレックを息子夫婦から取り上げることにした。結果、問題を起こしたのはジーラスである。
「過剰ではありません。同じようにしただけです」
子育てに関しても自分の責任ではなく、親の真似だけだと言い、キールスとリュエンザは常々エーストは自信があるのかないのか分からないと思っていた。
そして行き着いたのは自分の思うように動かしたい思いと、他責思考であった。
誰かのせいにして、手柄にしたいという思い……自分で責任を取らないことが問題だったが、王太子は責任を取る立場で、エーストの考えは間違っている。向いていないことが浮き彫りになった。
「謝罪はいたします。必要なら慰謝料も払います」
エーストは仕方ないがキールスに言われては謝罪をして、慰謝料を支払うしかない。アリーシャはザイルージ王国へ嫁がせる選択肢を選ばざる得ない。
予定は狂ってしまったが、まだ採算はある。
「オペリーク王国へは偽造の罪まである」
「それは私ではありません!」
その言葉にミジュリーは思わず、ビクリと肩を揺らした。
エーストのために自分がしたと言った方がいいのかとも思ったが、そうすると認めることになってしまうために黙るしかなかった。
「調査されたいか?」
「調査されるにしても私は関係ありません」
「オペリーク王国の王太子妃のサインの偽造をモルゾフ王国に送った。これは国際問題だ。いくら我が国から嫁いだとしても王太子妃で、いずれは王妃、国王の母になるのだ。エーストにとっては昔のままのブルーベルだという驕りがあったのだろう?」
「そのようなことはありません」
「ミジュリーも知っていたのだろう?」
エーストが認めないために、キールスはミジュリーに問い掛けることにした。
「えっ、いえ……」
「そなたにはオペリーク王国に訪問の際のこと、ブルーベルの体調を悪化させた診断書も出ている」
「私はそんなこと……悪化させるなど思っていませんでした」
「ここにミジュリーがブルーベルに何を言ったか書いてあるのにか?頼みに行ったのではなく、脅しにでも行ったのか?」
「違います……」
似たもの夫婦ではなく、エーストに影響を受け、同じにしなくてはならないと思っている。
ミジュリーも興奮して昔のままのブルーベルに思わず強く言ってしまったことは、後悔していたが言ったことは戻らないことも分かっており、どう言えばいいのかいいのかと、エーストのことを見つめるしかなかったがこちらを見ることはなかった。
リュエンザは呆れるキールスに視線で訴え、彼が頷くと口を開いた。
「エースト、あなたはモルゾフ王国、オペリーク王国を怒らせたのは事実です」
「私だけのせいではありません」
「王太子が人のせいにしてどうするのです!あなたは自覚がないのですか!」
「いえ、私は王太子としてアリーシャがモルゾフ王国と縁を繋ぐことが良きことと思っただけで、他意はありません!信じてください……」
「事実は変わらないと言っているでしょう!責任を取ってもらいます。そのつもりでいなさい。それが王太子だからこその責任です!」
エーストは皮肉にもモルゾフ王国を怒らせたララスと同様に、王太子だからこそ責任を取らなくてはならないことが決まった。
「私たちはあなたを厳しく育てたつもりです。スルトにも補佐をするようにと同じようにしたつもりですが、エーストよりかは厳しくはなかったのでしょう。だから、自分の子どもには過剰に行ったのですか?」
リュエンザが言っているのは名前は出していないが、ミレックとジーラスのことであった。奇しくも自分と同じように兄弟が生まれたことで、二人を差別しているように感じていた。
そして、あからさまになったことでミレックを息子夫婦から取り上げることにした。結果、問題を起こしたのはジーラスである。
「過剰ではありません。同じようにしただけです」
子育てに関しても自分の責任ではなく、親の真似だけだと言い、キールスとリュエンザは常々エーストは自信があるのかないのか分からないと思っていた。
そして行き着いたのは自分の思うように動かしたい思いと、他責思考であった。
誰かのせいにして、手柄にしたいという思い……自分で責任を取らないことが問題だったが、王太子は責任を取る立場で、エーストの考えは間違っている。向いていないことが浮き彫りになった。
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