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【テイラー】イリッタオ侯爵夫妻4
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ペジリーもラオイも、メロディのことは言わなかったことから、ローズミーは言わなかったのだろう。独り占めするためだったのかもしれない。
そして、ローズミーたちが殺したと思っていたことから、すり替えてはいたが、血を抜く行為自体には関与していなかったということだろう。
「そう。でも、に、ん、しん、も、ちが、ったし。つ、がい、はびょ、う、し、だと、だか、ら、あんし、んしてい、た」
「どうして、今、殺されたと思って焦ったのか」
「あせ、った。ち、すてな、けれ、ば、と、おも、って」
「ローズミーが話すかもしれないと思ったか?」
「そ、う。だか、ら、まい、に、ち、どき、ど、きし、ていた」
メロディは始めに問われた時から、ただ動揺をしていたのだ。
落ち着きがないことからも、じっとしてられず、ベースレイ伯爵家に行ったり、焦っていたのだろう。
「輸血はいつ行った?」
「ろー、ず、みーが、にん、し、んし、て、し、ばら、くし、て。で、も、にん、しん、しな、かった」
「ローズミーは、死産だったじゃないか」
さすがに妃たちは、ローズミーの妊娠も死産であったことも知っている。
「しっ、ぱい、し、た。ゆけ、つ、しす、ぎた、のでは、ないか、とおも、った」
「失敗することは分かっていただろう」
「ちが、う!おば、あ、さまは、げん、ど、を、きめ、れ、ば、かの、う、せい、は、ある、と」
ハアハアと、息を上げながら、メロディは必死で答えた。
おそらく、祖母の研究を信じているのだろうと思われた。
「だったら、ローズミーが無事出産してからで良かっただろう」
「さ、いしょ、は、そう、おも、っていた、けど、ぶ、じに、うまれた、ら、せい、ひ、になれ、ない、とき、づい、た。ろー、ず、みーが、しっぱ、い、して、わ、たしが、ぶじ、に、しゅっさ、ん、し、たか、った」
メロディは若さを武器に、ローズミーと言い合いをしていた。望んで妃になったことから、妊娠したい、正妃になりたいという野心がある方だと思っていた。
番が見付かったら実行しようと思っていたのだろう。ローズミーも実験台にしながらも、もしも無事に出産したら、自分が正妃になれないと考えていたのか。
「番が見付かって、行えると喜んだのか?」
「そ、う」
「待て、メロディは輸血を何回、行ったんだ?」
「ご、かい」
「5回も、行ったのか?」
ローズミーが何回行ったのかは分からないが、メロディで5回ならそれ以上行っている可能性が高い。
「で、も、だめ、だ、った」
「失敗したから、降嫁を申し出たのか?」
「そ、う。ろー、ず、みー、おか、し、くぅ、なた、けど、わた、し、の、こと、いわれ、たら、こ、まる。そば、に、いた、ら、おも、いだ、す、と、おも、って」
マーゼットは、もはや意識があるのかというような白い顔色をしており、まさか後妻に迎えたメロディがこのような罪を犯していたとは思わなかっただろう。
アイルーン・デリアを死に至らしめた実行犯ではないが、ローズミーを惑わせ、アイルーンの血を盗み、ローズミーにしていたことも認知していた。
「記録などはあるか?」
「か、るて、てい、に、ある」
「どこの邸だ?」
ベースレイ伯爵邸であれば、処分されている可能性が高い。
「い、り、ったお、こう、しゃ、くけ」
「侯爵!調べさせて貰う!」
血は慌てて捨てたが、記録は残しているのではないかと思っていた。
「っ、はい!」
真っ白になっていたマーゼットは、慌てて答えるしかなかった。
「メイドと医師以外で、関わった者は誰だ?」
「りょ、う、しんと、そぼ、ですっ、かっ、あつ、かっ、かっ」
「もう駄目か?」
「はい、持った方だと思います」
もう言葉が出ないようで、体がグラグラ揺れ始めていた。ペジリーやラオイよりは若いおかげか、随分話は聞けたように思った。
そして、ローズミーたちが殺したと思っていたことから、すり替えてはいたが、血を抜く行為自体には関与していなかったということだろう。
「そう。でも、に、ん、しん、も、ちが、ったし。つ、がい、はびょ、う、し、だと、だか、ら、あんし、んしてい、た」
「どうして、今、殺されたと思って焦ったのか」
「あせ、った。ち、すてな、けれ、ば、と、おも、って」
「ローズミーが話すかもしれないと思ったか?」
「そ、う。だか、ら、まい、に、ち、どき、ど、きし、ていた」
メロディは始めに問われた時から、ただ動揺をしていたのだ。
落ち着きがないことからも、じっとしてられず、ベースレイ伯爵家に行ったり、焦っていたのだろう。
「輸血はいつ行った?」
「ろー、ず、みーが、にん、し、んし、て、し、ばら、くし、て。で、も、にん、しん、しな、かった」
「ローズミーは、死産だったじゃないか」
さすがに妃たちは、ローズミーの妊娠も死産であったことも知っている。
「しっ、ぱい、し、た。ゆけ、つ、しす、ぎた、のでは、ないか、とおも、った」
「失敗することは分かっていただろう」
「ちが、う!おば、あ、さまは、げん、ど、を、きめ、れ、ば、かの、う、せい、は、ある、と」
ハアハアと、息を上げながら、メロディは必死で答えた。
おそらく、祖母の研究を信じているのだろうと思われた。
「だったら、ローズミーが無事出産してからで良かっただろう」
「さ、いしょ、は、そう、おも、っていた、けど、ぶ、じに、うまれた、ら、せい、ひ、になれ、ない、とき、づい、た。ろー、ず、みーが、しっぱ、い、して、わ、たしが、ぶじ、に、しゅっさ、ん、し、たか、った」
メロディは若さを武器に、ローズミーと言い合いをしていた。望んで妃になったことから、妊娠したい、正妃になりたいという野心がある方だと思っていた。
番が見付かったら実行しようと思っていたのだろう。ローズミーも実験台にしながらも、もしも無事に出産したら、自分が正妃になれないと考えていたのか。
「番が見付かって、行えると喜んだのか?」
「そ、う」
「待て、メロディは輸血を何回、行ったんだ?」
「ご、かい」
「5回も、行ったのか?」
ローズミーが何回行ったのかは分からないが、メロディで5回ならそれ以上行っている可能性が高い。
「で、も、だめ、だ、った」
「失敗したから、降嫁を申し出たのか?」
「そ、う。ろー、ず、みー、おか、し、くぅ、なた、けど、わた、し、の、こと、いわれ、たら、こ、まる。そば、に、いた、ら、おも、いだ、す、と、おも、って」
マーゼットは、もはや意識があるのかというような白い顔色をしており、まさか後妻に迎えたメロディがこのような罪を犯していたとは思わなかっただろう。
アイルーン・デリアを死に至らしめた実行犯ではないが、ローズミーを惑わせ、アイルーンの血を盗み、ローズミーにしていたことも認知していた。
「記録などはあるか?」
「か、るて、てい、に、ある」
「どこの邸だ?」
ベースレイ伯爵邸であれば、処分されている可能性が高い。
「い、り、ったお、こう、しゃ、くけ」
「侯爵!調べさせて貰う!」
血は慌てて捨てたが、記録は残しているのではないかと思っていた。
「っ、はい!」
真っ白になっていたマーゼットは、慌てて答えるしかなかった。
「メイドと医師以外で、関わった者は誰だ?」
「りょ、う、しんと、そぼ、ですっ、かっ、あつ、かっ、かっ」
「もう駄目か?」
「はい、持った方だと思います」
もう言葉が出ないようで、体がグラグラ揺れ始めていた。ペジリーやラオイよりは若いおかげか、随分話は聞けたように思った。
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