107 / 344
【テイラー】ベースレイ家1
しおりを挟む
「…ドアソア家もですか」
「ドアソア家は降爵となって、侯爵になる」
「な!おかしいじゃないですか!」
「ドアソア家はベースレイ家と違って、関与していない」
「…そんなはず」
メロディは自分がそうであったように、ロウスのためにドアソア家も当然のように関与していると思っていた。
「いい加減にしろ!家族までもが自分と同じだと思ったら、大間違いだ!明日には刑務所に移動して貰う」
返事はしなかったが、メロディは静かに牢へ戻って行った。
次に呼ばれたのは、メロディの両親であるデビット・ベースレイ、エリザ・ベースレイであった。
「陛下、これは何かの間違いです」
「そうなんです!」
この夫婦は疑似番のことは知らないとは通じないと分かったのか、全てメロディが勝手にやったことだと、手を貸していないと訴えている。
「自白剤を使って、自白をしている」
「それが間違いなのです」
「そうです、私たちは関与していません」
「いい加減にしろ!娘が悪いと言うのなら、どうして謝罪や反省の言葉が出ない?おかしいだろう」
メロディのせいにしながらも、ドアソア家のように謝罪することもなく、関係ないと言ってばかりで、押し付けるだけであった。
「勿論、申し訳なく思っております」
「そうです!伝わっていなかったとは思いませんでした」
「ならば、罰を言い渡すから、きちんと聞きなさい」
デビットとエリザの望んでいた言葉ではないと思ったが、ライシードにより罰が読み上げられ始めたために、黙るしかなかった。
「デビット・ベースレイ、エリザ・ベースレイ、ヒリア・ベースレイは、当時は妃であった娘であるメロディ・ベースレイに、疑似番のを勧め、アイルーン・デリアの殺害の実行犯であったローズミーを利用するために、疑似番のことを吹き込み、殺されたと疑いながらも、止めることもなく、疑似番のために輸血を行ったことから、禁固20年、刑務所で労働を行うように。ただし、ヒリア・ベースレイは既に亡くなっていることから、罪人として名前を残すこととする。そして、関与者が多いために、ベースレイ伯爵家は廃家とする」
「……そんな」
「…う、そ」
デビットとエリザは共に63歳で、刑期を終える頃には83歳となり、絶対に亡くなっているとも言えない絶妙な年齢であった。
疑似番を行ったのはメロディではあるが、積極的に協力していた頃は明らかであり、メロディは当時、妃だった立場から5年長くなっている。
ヒリアが生きていれば、ヒリアの研究から始まっているために、メロディと同等の刑期となっていた。
どちらかが言いなりになって行っていたのなら、情状の余地があったが、どちらも自分の意志で行ったと自白している。
「20年…廃家…そんな」
「嘘です、そんなこと」
「事実だ」
デビットは自分代でベースレイ伯爵家がなくなり、最後の当主になるなどと思ってもいなかった。
ヒリアの夫で、デビットの父・ゾヒトはヒリアの研究を良く思っていなかったが、実験をするわけではないのだからと放っていた。ヒリアよりも前に亡くなっているが、関与していないためにゾヒトの名前は一切出なかった。
「お前たちとヒリア以外は関与していないことは分かっているため、男爵位までは取り上げない。嫡男が貴族でありたいなら、名前を変えて男爵となればいい」
嫡男はメロディの弟であるオックスであり、両親やメロディから名前が出て来ることもなく、疑似番には関与していなかった。
「オックスに罰はないのですか?」
「そうだ、今回は自白剤を使っていることから、関与していない者には罰を与えることはない」
デビットとヒリアはなぜか悔しそうな顔をしており、助かったオックスにもその態度なのかと、首を傾けたくなった。
「ドアソア家は降爵となって、侯爵になる」
「な!おかしいじゃないですか!」
「ドアソア家はベースレイ家と違って、関与していない」
「…そんなはず」
メロディは自分がそうであったように、ロウスのためにドアソア家も当然のように関与していると思っていた。
「いい加減にしろ!家族までもが自分と同じだと思ったら、大間違いだ!明日には刑務所に移動して貰う」
返事はしなかったが、メロディは静かに牢へ戻って行った。
次に呼ばれたのは、メロディの両親であるデビット・ベースレイ、エリザ・ベースレイであった。
「陛下、これは何かの間違いです」
「そうなんです!」
この夫婦は疑似番のことは知らないとは通じないと分かったのか、全てメロディが勝手にやったことだと、手を貸していないと訴えている。
「自白剤を使って、自白をしている」
「それが間違いなのです」
「そうです、私たちは関与していません」
「いい加減にしろ!娘が悪いと言うのなら、どうして謝罪や反省の言葉が出ない?おかしいだろう」
メロディのせいにしながらも、ドアソア家のように謝罪することもなく、関係ないと言ってばかりで、押し付けるだけであった。
「勿論、申し訳なく思っております」
「そうです!伝わっていなかったとは思いませんでした」
「ならば、罰を言い渡すから、きちんと聞きなさい」
デビットとエリザの望んでいた言葉ではないと思ったが、ライシードにより罰が読み上げられ始めたために、黙るしかなかった。
「デビット・ベースレイ、エリザ・ベースレイ、ヒリア・ベースレイは、当時は妃であった娘であるメロディ・ベースレイに、疑似番のを勧め、アイルーン・デリアの殺害の実行犯であったローズミーを利用するために、疑似番のことを吹き込み、殺されたと疑いながらも、止めることもなく、疑似番のために輸血を行ったことから、禁固20年、刑務所で労働を行うように。ただし、ヒリア・ベースレイは既に亡くなっていることから、罪人として名前を残すこととする。そして、関与者が多いために、ベースレイ伯爵家は廃家とする」
「……そんな」
「…う、そ」
デビットとエリザは共に63歳で、刑期を終える頃には83歳となり、絶対に亡くなっているとも言えない絶妙な年齢であった。
疑似番を行ったのはメロディではあるが、積極的に協力していた頃は明らかであり、メロディは当時、妃だった立場から5年長くなっている。
ヒリアが生きていれば、ヒリアの研究から始まっているために、メロディと同等の刑期となっていた。
どちらかが言いなりになって行っていたのなら、情状の余地があったが、どちらも自分の意志で行ったと自白している。
「20年…廃家…そんな」
「嘘です、そんなこと」
「事実だ」
デビットは自分代でベースレイ伯爵家がなくなり、最後の当主になるなどと思ってもいなかった。
ヒリアの夫で、デビットの父・ゾヒトはヒリアの研究を良く思っていなかったが、実験をするわけではないのだからと放っていた。ヒリアよりも前に亡くなっているが、関与していないためにゾヒトの名前は一切出なかった。
「お前たちとヒリア以外は関与していないことは分かっているため、男爵位までは取り上げない。嫡男が貴族でありたいなら、名前を変えて男爵となればいい」
嫡男はメロディの弟であるオックスであり、両親やメロディから名前が出て来ることもなく、疑似番には関与していなかった。
「オックスに罰はないのですか?」
「そうだ、今回は自白剤を使っていることから、関与していない者には罰を与えることはない」
デビットとヒリアはなぜか悔しそうな顔をしており、助かったオックスにもその態度なのかと、首を傾けたくなった。
4,493
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
王宮侍女は穴に落ちる
斑猫
恋愛
婚約破棄されたうえ養家を追い出された
アニエスは王宮で運良く職を得る。
呪われた王女と呼ばれるエリザベ―ト付き
の侍女として。
忙しく働く毎日にやりがいを感じていた。
ところが、ある日ちょっとした諍いから
突き飛ばされて怪しい穴に落ちてしまう。
ちょっと、とぼけた主人公が足フェチな
俺様系騎士団長にいじめ……いや、溺愛され
るお話です。
間違えられた番様は、消えました。
夕立悠理
恋愛
※小説家になろう様でも投稿を始めました!お好きなサイトでお読みください※
竜王の治める国ソフームには、運命の番という存在がある。
運命の番――前世で深く愛しあい、来世も恋人になろうと誓い合った相手のことをさす。特に竜王にとっての「運命の番」は特別で、国に繁栄を与える存在でもある。
「ロイゼ、君は私の運命の番じゃない。だから、選べない」
ずっと慕っていた竜王にそう告げられた、ロイゼ・イーデン。しかし、ロイゼは、知っていた。
ロイゼこそが、竜王の『運命の番』だと。
「エルマ、私の愛しい番」
けれどそれを知らない竜王は、今日もロイゼの親友に愛を囁く。
いつの間にか、ロイゼの呼び名は、ロイゼから番の親友、そして最後は嘘つきに変わっていた。
名前を失くしたロイゼは、消えることにした。
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
公爵令嬢の辿る道
ヤマナ
恋愛
公爵令嬢エリーナ・ラナ・ユースクリフは、迎えた5度目の生に絶望した。
家族にも、付き合いのあるお友達にも、慕っていた使用人にも、思い人にも、誰からも愛されなかったエリーナは罪を犯して投獄されて凍死した。
それから生を繰り返して、その度に自業自得で凄惨な末路を迎え続けたエリーナは、やがて自分を取り巻いていたもの全てからの愛を諦めた。
これは、愛されず、しかし愛を求めて果てた少女の、その先の話。
※暇な時にちょこちょこ書いている程度なので、内容はともかく出来についてはご了承ください。
追記
六十五話以降、タイトルの頭に『※』が付いているお話は、流血表現やグロ表現がございますので、閲覧の際はお気を付けください。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
忘れられた幼な妻は泣くことを止めました
帆々
恋愛
アリスは十五歳。王国で高家と呼ばれるう高貴な家の姫だった。しかし、家は貧しく日々の暮らしにも困窮していた。
そんな時、アリスの父に非常に有利な融資をする人物が現れた。その代理人のフーは巧みに父を騙して、莫大な借金を負わせてしまう。
もちろん返済する目処もない。
「アリス姫と我が主人との婚姻で借財を帳消しにしましょう」
フーの言葉に父は頷いた。アリスもそれを責められなかった。家を守るのは父の責務だと信じたから。
嫁いだドリトルン家は悪徳金貸しとして有名で、アリスは邸の厳しいルールに従うことになる。フーは彼女を監視し自由を許さない。そんな中、夫の愛人が邸に迎え入れることを知る。彼女は庭の隅の離れ住まいを強いられているのに。アリスは嘆き悲しむが、フーに強く諌められてうなだれて受け入れた。
「ご実家への援助はご心配なく。ここでの悪くないお暮らしも保証しましょう」
そういう経緯を仲良しのはとこに打ち明けた。晩餐に招かれ、久しぶりに心の落ち着く時間を過ごした。その席にははとこ夫妻の友人のロエルもいて、彼女に彼の掘った珍しい鉱石を見せてくれた。しかし迎えに現れたフーが、和やかな夜をぶち壊してしまう。彼女を庇うはとこを咎め、フーの無礼を責めたロエルにまで痛烈な侮蔑を吐き捨てた。
厳しい婚家のルールに縛られ、アリスは外出もままならない。
それから五年の月日が流れ、ひょんなことからロエルに再会することになった。金髪の端正な紳士の彼は、彼女に問いかけた。
「お幸せですか?」
アリスはそれに答えられずにそのまま別れた。しかし、その言葉が彼の優しかった印象と共に尾を引いて、彼女の中に残っていく_______。
世間知らずの高貴な姫とやや強引な公爵家の子息のじれじれなラブストーリーです。
古風な恋愛物語をお好きな方にお読みいただけますと幸いです。
ハッピーエンドを心がけております。読後感のいい物語を努めます。
※小説家になろう様にも投稿させていただいております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる