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愛してはいけない人
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ルビーナは無事、第一子を出産した。女の子で、レイラにも似ていると書いてあったが、生まれたばかりで分かるのだろうかと思った。出産祝いは経産婦に産着やおむつやブランケット、惜しみなく買ってきて貰って、レンバー伯爵家に届けられた。
皇太子夫妻も子どもを望まれているが、やはり番ではない影響もあるのか、授かっていない。
クノルのレイラは触れることも出来ないので、もちろん授かることはなかった。
だが、事態は突然起こった。クノルは番でありるレイラが側にいるのに、触れられないことで、獣人の狂気が起こってしまった。抑制剤で何とか誤魔化していたが、限界に達したようで、体内が焼けるように熱くなり、暴れ回ることになった。
今さらレイラの血の抑制剤を作るには時間がなく、このままでは気が狂うか、精を番に出すしか方法はない。
クノルは話が出来る状況ではなく、苦しみもがいており、使用人たちももっと早い段階で対処していれば良かったと思いながらも、レイラといつか距離を縮めて、後継者が出来ることを期待していた。
クノルは抑制剤を作れば、いずれレイラは去って行ってしまうのではないかと、一般の抑制剤を服用し続けていた。
執事は了承することはないと思うが、レイラに話をしに行った。
「クノル様は獣人の狂気が起こってしまい」
「狂気…?公爵様も持っているというの?」
そうではないが、そうでもある。言葉を選ばなくてはと思いながらも、クノルが心配で、焦っていた。
「気が狂うということです。体内が熱くなって、暴れ回っておりまして、一時的に鎮静剤を打つことは可能ですが、長くは持ちません」
「今まではどうして平気だったの?」
「一般の抑制剤を服用されて、通常であれば、番と触れ合ったりすることで、落ち着いているものですが」
「私のせいということなのね」
これまで配慮して来たのに、不味いとは分かっていたが、フォッド公爵家ではクノルは、大切なお坊ちゃまということが勝ってしまった。
「そうではありませんが、番の側にいるのに性行為をしていないことから、獣性が狂うのです。もはや精を番様に出すしか…申し訳ございません」
「ああ、そういうことね。媚薬と強力な睡眠薬はありますか」
「えっ」
「ああ、私が飲みますので、その間にどうにかしてください。あと避妊薬を用意してもらえますか」
受け入れて貰えるとは思っていなかったが、どうにか了承して貰えないかと思っていた。だが、媚薬は仕方ないにしても、睡眠薬と言われるとは思わなかった。
「眠らせている間にということですか」
「ええ、私は殺しかねませんので、殺しても良いならいいですけど」
「承知しました」
「絶対に起きないものにしてくださいね、互いに命の保証は出来ませんよ。終わったら避妊薬を服用させてください」
「承知しました、ご準備します」
レイラに強力な睡眠薬を服用させて、眠ったところに媚薬を服用させた。まるで悪いことをしている気分だった。
クノルには鎮静剤を打って一時的に落ち着かせ、事情を話すとそれは出来ないと言ったが、レイラの眠らされて媚薬を服用した姿に理性よりも欲望が勝り、激しく抱いた。精を出すと落ち着いたが、後悔と喜びで苦しくなった。
レイラは反応はするが、強力な睡眠薬だったために目覚めることはなく、翌朝、体の痛みとだるさを感じながらレイラは目覚めた。
抱かれた記憶はないが、体には痛みがあった。おかげでクノルの狂気は解消されたが、レイラに何と言えばいいのかと思った。
「すまなかった!」
「覚えていないので、いいですよ。早く抑制剤を作るべきでしたね」
「本当にすまない。抑制剤はすぐに作るように手配する」
次に狂気が起こった際には、レイラの血の抑制剤を服用することになり、これが二人の最初で最後の情事となることが決まった。
皇太子夫妻も子どもを望まれているが、やはり番ではない影響もあるのか、授かっていない。
クノルのレイラは触れることも出来ないので、もちろん授かることはなかった。
だが、事態は突然起こった。クノルは番でありるレイラが側にいるのに、触れられないことで、獣人の狂気が起こってしまった。抑制剤で何とか誤魔化していたが、限界に達したようで、体内が焼けるように熱くなり、暴れ回ることになった。
今さらレイラの血の抑制剤を作るには時間がなく、このままでは気が狂うか、精を番に出すしか方法はない。
クノルは話が出来る状況ではなく、苦しみもがいており、使用人たちももっと早い段階で対処していれば良かったと思いながらも、レイラといつか距離を縮めて、後継者が出来ることを期待していた。
クノルは抑制剤を作れば、いずれレイラは去って行ってしまうのではないかと、一般の抑制剤を服用し続けていた。
執事は了承することはないと思うが、レイラに話をしに行った。
「クノル様は獣人の狂気が起こってしまい」
「狂気…?公爵様も持っているというの?」
そうではないが、そうでもある。言葉を選ばなくてはと思いながらも、クノルが心配で、焦っていた。
「気が狂うということです。体内が熱くなって、暴れ回っておりまして、一時的に鎮静剤を打つことは可能ですが、長くは持ちません」
「今まではどうして平気だったの?」
「一般の抑制剤を服用されて、通常であれば、番と触れ合ったりすることで、落ち着いているものですが」
「私のせいということなのね」
これまで配慮して来たのに、不味いとは分かっていたが、フォッド公爵家ではクノルは、大切なお坊ちゃまということが勝ってしまった。
「そうではありませんが、番の側にいるのに性行為をしていないことから、獣性が狂うのです。もはや精を番様に出すしか…申し訳ございません」
「ああ、そういうことね。媚薬と強力な睡眠薬はありますか」
「えっ」
「ああ、私が飲みますので、その間にどうにかしてください。あと避妊薬を用意してもらえますか」
受け入れて貰えるとは思っていなかったが、どうにか了承して貰えないかと思っていた。だが、媚薬は仕方ないにしても、睡眠薬と言われるとは思わなかった。
「眠らせている間にということですか」
「ええ、私は殺しかねませんので、殺しても良いならいいですけど」
「承知しました」
「絶対に起きないものにしてくださいね、互いに命の保証は出来ませんよ。終わったら避妊薬を服用させてください」
「承知しました、ご準備します」
レイラに強力な睡眠薬を服用させて、眠ったところに媚薬を服用させた。まるで悪いことをしている気分だった。
クノルには鎮静剤を打って一時的に落ち着かせ、事情を話すとそれは出来ないと言ったが、レイラの眠らされて媚薬を服用した姿に理性よりも欲望が勝り、激しく抱いた。精を出すと落ち着いたが、後悔と喜びで苦しくなった。
レイラは反応はするが、強力な睡眠薬だったために目覚めることはなく、翌朝、体の痛みとだるさを感じながらレイラは目覚めた。
抱かれた記憶はないが、体には痛みがあった。おかげでクノルの狂気は解消されたが、レイラに何と言えばいいのかと思った。
「すまなかった!」
「覚えていないので、いいですよ。早く抑制剤を作るべきでしたね」
「本当にすまない。抑制剤はすぐに作るように手配する」
次に狂気が起こった際には、レイラの血の抑制剤を服用することになり、これが二人の最初で最後の情事となることが決まった。
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