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打ち明けた事実
「いや、一番療養が必要な君にベルーナ嬢は、足を向けられないだろう…」
「えっ?」
「ベルーナ嬢は妊娠して、子どもを産んだ、私の子どもではない。互いに想いを寄せていた訳ではなかったから、怒りというよりは…そうかと思ってしまった」
「ベルーナが子どもを?」
「ああ、女の子だそうだ」
まさかベルーナが子どもを産んでいたなんて、両親もおそらく知らないのだろう。母が黙っていられるわけがない。
「だが、婚約していたのは事実だから、バスチャン伯爵家にベルアンジュと結婚させてくれるなら、病気療養で婚約を解消しようということになったんだよ」
「え?」
「そうでもしないと君の家は、ベルアンジュを嫁に出さないと思ってね」
侯爵家の力で、どうにかなかったかもしれないが、バスチャン伯爵家が関わったことで納得せざる得なかっただろう。援助したお金を返せと言われたら、キャリーヌの治療費が払えなくなる。
「ベルーナはどうなるのでしょうか、お相手と結婚を?」
「それがなかなか難しいようだ。子どもは伯爵の養子として育てることになるのが一番の線かな」
「そうでしたか…」
「ご両親は隠して産ませて、嫁がせようとしていたようだけどね」
「それは…」
あり得ないことではないのだろう。だが、裏切り行為でしかない。
だが、バスチャン伯爵夫妻はプライドの高い方で、トアリ伯爵家を下に見ることで自尊心を高めている。
「私については何も聞かないんだね」
「お返しする時間がないのです。ですから、聞かせたいのであれば喜んで伺います、このままの方がいいならこのままでもいいと思っております」
先のない人間に求められても、返す時間がない。だが残される人間が、悔いが残るようなことはしたくない。
「ベルアンジュに好意を持っている…」
「あ、ありがとうございます」
ベルアンジュは恥ずかしくなって、頭を下げるしか出来なかった。
「ベルーナの婚約しながら、ベルアンジュを想っていたんだ。私も心の不貞ではあるんだ…だからベルーナを責められなかった」
「でもそんなに会う機会はなかったはずです」
二人は初めましてという関係ではなかったが、久し振りですねという親しい間柄でもなかった。ベルーナの繋がりもなければ、見初められるような容姿でもない。
「図書館だよ、そこでよく君を見ていた」
「あ…そうでしたか」
ベルアンジュは家庭教師は付けて貰ってはいたが、それ以外の勉強のためにも図書館に通っていた。
「ベルーナ嬢と従姉妹だと知ったのは、ベルーナ嬢から聞いたんだ。妹を優先していて、学園にも通わせて貰えなかったと…だから、図書館にいるのだろうと」
「はい、その通りです」
「母親同士が仲が悪くて、疎遠になってしまったが、ベルアンジュのことはずっと気になっていると」
「嬉しい…」
何年も会っていないベルーナが、同じ気持でいてくれたことが嬉しかった。
「ベルーナも私の思いに気付いていたんだろうな。だから妊娠したことも、家族に話す前に私に話してくれた。それで二人で一番いい方法を考えた」
「だから病気療養と?」
「ああ、堕胎が出来ないまで時間を稼ぎ、両親が産ませて、嫁がせようとすることは想像は出来ていたから、そちらも阻止した」
婚約解消劇は、ルイフォードとベルーナが考えたことだった。ルイフォードの両親はさすがに不貞行為には怒ったが、結婚相手は常識の範囲内であればいいという考えで、説得は難しくはなかった。
「君を早く連れ出せていれば…」
「いいえ、病気の事実は変わりませんから、責めないでください」
早かろうが遅かろうが、病気になった事実は変わらない。
「えっ?」
「ベルーナ嬢は妊娠して、子どもを産んだ、私の子どもではない。互いに想いを寄せていた訳ではなかったから、怒りというよりは…そうかと思ってしまった」
「ベルーナが子どもを?」
「ああ、女の子だそうだ」
まさかベルーナが子どもを産んでいたなんて、両親もおそらく知らないのだろう。母が黙っていられるわけがない。
「だが、婚約していたのは事実だから、バスチャン伯爵家にベルアンジュと結婚させてくれるなら、病気療養で婚約を解消しようということになったんだよ」
「え?」
「そうでもしないと君の家は、ベルアンジュを嫁に出さないと思ってね」
侯爵家の力で、どうにかなかったかもしれないが、バスチャン伯爵家が関わったことで納得せざる得なかっただろう。援助したお金を返せと言われたら、キャリーヌの治療費が払えなくなる。
「ベルーナはどうなるのでしょうか、お相手と結婚を?」
「それがなかなか難しいようだ。子どもは伯爵の養子として育てることになるのが一番の線かな」
「そうでしたか…」
「ご両親は隠して産ませて、嫁がせようとしていたようだけどね」
「それは…」
あり得ないことではないのだろう。だが、裏切り行為でしかない。
だが、バスチャン伯爵夫妻はプライドの高い方で、トアリ伯爵家を下に見ることで自尊心を高めている。
「私については何も聞かないんだね」
「お返しする時間がないのです。ですから、聞かせたいのであれば喜んで伺います、このままの方がいいならこのままでもいいと思っております」
先のない人間に求められても、返す時間がない。だが残される人間が、悔いが残るようなことはしたくない。
「ベルアンジュに好意を持っている…」
「あ、ありがとうございます」
ベルアンジュは恥ずかしくなって、頭を下げるしか出来なかった。
「ベルーナの婚約しながら、ベルアンジュを想っていたんだ。私も心の不貞ではあるんだ…だからベルーナを責められなかった」
「でもそんなに会う機会はなかったはずです」
二人は初めましてという関係ではなかったが、久し振りですねという親しい間柄でもなかった。ベルーナの繋がりもなければ、見初められるような容姿でもない。
「図書館だよ、そこでよく君を見ていた」
「あ…そうでしたか」
ベルアンジュは家庭教師は付けて貰ってはいたが、それ以外の勉強のためにも図書館に通っていた。
「ベルーナ嬢と従姉妹だと知ったのは、ベルーナ嬢から聞いたんだ。妹を優先していて、学園にも通わせて貰えなかったと…だから、図書館にいるのだろうと」
「はい、その通りです」
「母親同士が仲が悪くて、疎遠になってしまったが、ベルアンジュのことはずっと気になっていると」
「嬉しい…」
何年も会っていないベルーナが、同じ気持でいてくれたことが嬉しかった。
「ベルーナも私の思いに気付いていたんだろうな。だから妊娠したことも、家族に話す前に私に話してくれた。それで二人で一番いい方法を考えた」
「だから病気療養と?」
「ああ、堕胎が出来ないまで時間を稼ぎ、両親が産ませて、嫁がせようとすることは想像は出来ていたから、そちらも阻止した」
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「いいえ、病気の事実は変わりませんから、責めないでください」
早かろうが遅かろうが、病気になった事実は変わらない。
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