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申し込み2
モリーに話す前に、本来は妻であるカリーナに相談するところだが、オーリンに相談をしてからにしようと思いながら、邸に急いだ。
「人払いをしておいてもらえるか」
「はい」
オーリンはメイド長に、しばらく執務室には近付かないように伝えた。国王に呼ばれて行ったために、珍しいことではないが、良くないことが起きたのかと緊張した。
「何かありましたか?」
人払いはしたが、小さな声で問い掛けた。
「モリーにレルス王子殿下から婚約の申し込みがあった」
「そ、それは」
「婿養子でもいいそうだ」
「さようでございますか、レルス殿下ですか」
「良くないと思うか?モリーの意思も確認してからでいい、レルスと話をしてからでもいい、断ってもいいとも」
「いえ、悪い話だとは思いません。ですが、今というのが」
オーリンが気になったのは、相手と今という時期であった。
相手が貴族であれば、モリーもいてもいい年頃であるために、調査をしてから考えてもいい。だが、相手が王家とは想定していなかった。
王太子が白紙になって、しばらく経ったが、それでも時期が悪い。
だが、レルス殿下の悪い噂を聞いたことはないために、人柄としては問題ないのかもしれないが、お似合いだとか以前に二人が結びつかなかった。
「それは仮という形でいいと、公表も当面はしないそうだ」
「それならば、良いのですが……でないとお嬢様のせいにされてしまいます」
「私もそれは思った、白紙はモリーのせいなのかとすら思ったが、否定されたよ」
「それなら、お嬢様も意思を確認してみるのがいいでしょう」
「そうだな」
そもそも、ブレフォスが色々考えたところで、モリーが嫌だという場合もある。聞いてから考えてもいい。
「あちらの方は?」
「ああ、来週にはいらしてくれることが決まった」
「さようでございますか、それは丁度、良かったのではありませんか」
「そうだな」
「モリーお嬢様を呼んで参りましょうか」
「ああ、ペイリーも一緒に連れて来てくれ。おそらく、モリーが相談するだろう」
モリーはペイリーを頼りにしており、ペイリーもモリーを大事に思ってくれていることが見て分かるために、一緒に話を聞いてもらう方がいいだろうと判断した。
「承知いたしました」
オーリンが呼びに行くと、モリーは最近、オープンしたテディベアショップで、今まで貰ったお金で3体のテディベアを購入して来た。
そして、それに合わせて、服を作っていた。
「お嬢様、ブレフォス様がお呼びです」
「えっ、はい……」
「ペイリーも一緒に」
「はい」
オーリンに連れられたモリーとペイリーがやって来ると、ブレフォスも少し緊張していた。モリーがブレフォスの前に座ると、ペイリーはモリーの後ろに、オーリンはブレフォスの後ろに控えた。
「何かありましたか?」
「ああ、それが……レルス殿下がモリーに婚約を申し込みたいと、国王陛下と王妃陛下に言われたのだが……」
モリーは、眉間に皺を寄せた。
「嫌か?嫌なら断ることもできる」
「なぜ私なのですか」
「っあ、それは聞かなかった……すまない」
「そうですか……」
モリーはどうしてそんな話になったのかと、ブレフォスの前だったが、どういうことなのかと考えた。
「レルス殿下とは親しいのか?」
「何度か話したことはございます」
「学園でも?」
「いいえ、学園では学年も違いますから、まず会うこともありません」
「そうか……会って話してから決めてもいいと言われている。どうする?私はモリーの意思を尊重する」
「会ってみてからでもいいですか」
何の意図があるのか分からないが、断るにしても、まずはそれを明かしてもらわなくてはならない。
「ああ、分かった。私から連絡を取っておく」
「よろしくお願いいたします」
「人払いをしておいてもらえるか」
「はい」
オーリンはメイド長に、しばらく執務室には近付かないように伝えた。国王に呼ばれて行ったために、珍しいことではないが、良くないことが起きたのかと緊張した。
「何かありましたか?」
人払いはしたが、小さな声で問い掛けた。
「モリーにレルス王子殿下から婚約の申し込みがあった」
「そ、それは」
「婿養子でもいいそうだ」
「さようでございますか、レルス殿下ですか」
「良くないと思うか?モリーの意思も確認してからでいい、レルスと話をしてからでもいい、断ってもいいとも」
「いえ、悪い話だとは思いません。ですが、今というのが」
オーリンが気になったのは、相手と今という時期であった。
相手が貴族であれば、モリーもいてもいい年頃であるために、調査をしてから考えてもいい。だが、相手が王家とは想定していなかった。
王太子が白紙になって、しばらく経ったが、それでも時期が悪い。
だが、レルス殿下の悪い噂を聞いたことはないために、人柄としては問題ないのかもしれないが、お似合いだとか以前に二人が結びつかなかった。
「それは仮という形でいいと、公表も当面はしないそうだ」
「それならば、良いのですが……でないとお嬢様のせいにされてしまいます」
「私もそれは思った、白紙はモリーのせいなのかとすら思ったが、否定されたよ」
「それなら、お嬢様も意思を確認してみるのがいいでしょう」
「そうだな」
そもそも、ブレフォスが色々考えたところで、モリーが嫌だという場合もある。聞いてから考えてもいい。
「あちらの方は?」
「ああ、来週にはいらしてくれることが決まった」
「さようでございますか、それは丁度、良かったのではありませんか」
「そうだな」
「モリーお嬢様を呼んで参りましょうか」
「ああ、ペイリーも一緒に連れて来てくれ。おそらく、モリーが相談するだろう」
モリーはペイリーを頼りにしており、ペイリーもモリーを大事に思ってくれていることが見て分かるために、一緒に話を聞いてもらう方がいいだろうと判断した。
「承知いたしました」
オーリンが呼びに行くと、モリーは最近、オープンしたテディベアショップで、今まで貰ったお金で3体のテディベアを購入して来た。
そして、それに合わせて、服を作っていた。
「お嬢様、ブレフォス様がお呼びです」
「えっ、はい……」
「ペイリーも一緒に」
「はい」
オーリンに連れられたモリーとペイリーがやって来ると、ブレフォスも少し緊張していた。モリーがブレフォスの前に座ると、ペイリーはモリーの後ろに、オーリンはブレフォスの後ろに控えた。
「何かありましたか?」
「ああ、それが……レルス殿下がモリーに婚約を申し込みたいと、国王陛下と王妃陛下に言われたのだが……」
モリーは、眉間に皺を寄せた。
「嫌か?嫌なら断ることもできる」
「なぜ私なのですか」
「っあ、それは聞かなかった……すまない」
「そうですか……」
モリーはどうしてそんな話になったのかと、ブレフォスの前だったが、どういうことなのかと考えた。
「レルス殿下とは親しいのか?」
「何度か話したことはございます」
「学園でも?」
「いいえ、学園では学年も違いますから、まず会うこともありません」
「そうか……会って話してから決めてもいいと言われている。どうする?私はモリーの意思を尊重する」
「会ってみてからでもいいですか」
何の意図があるのか分からないが、断るにしても、まずはそれを明かしてもらわなくてはならない。
「ああ、分かった。私から連絡を取っておく」
「よろしくお願いいたします」
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