251 / 332
誕生祭6
「なれないの間違いじゃないの!」
「そうですね、そうかもしれませんね」
「そうよ!」
リークレアはマレアのことは婚約者候補の頃は、ライバル視はしていたが、白紙になってからは成績の上がったモリーの方がライバル視していたのである。
「ゼアンラーク侯爵令嬢もやはり王太子妃のことだったのですね、そのお話でしたの?」
「違いますわ、でもなる気はないのですか?」
「やはり、それが聞きたかったのですか?」
答えたくない質問は黙ったままのマレアに、モリーも質問に答える気はなかった。
周りも聞き耳を立てているが、止められるのはそれぞれの親くらいであるが、ブレフォスは不在で、ダンサム公爵とゼアンラーク侯爵はどこかにいるのだろうが、分かっているのか止めることはない。
「いいえ、違いますわ」
「それは失礼しました。そうですよね、私たちが何を言おうと当人が決めるようなことではないのではありませんものね」
「そうよ、ゼアンラーク侯爵令嬢はご自身で決めた方が早々にいいかもしれませんけどね」
「ダンサム公爵令嬢、失礼です」
「事実を言っているだけじゃない。選ばれなくて、婚約者もいなくて、既に二十歳なのにどうされるのかと思っただけですわ」
またサリリーナが庇おうとしたようだが、リークレアの思ったままを告げる姿には敵うはずがない。
モリーも実際にそうなって、オリック・カジルスと婚約することになったのだろうと思っていたために、リークレアの言葉を抑える気はない。
「恐れながら、オブレオサジュール公爵令嬢はお二人だったらどちらが相応しいと思いますか」
「何にでしょう?まさか、王太子妃の話をしているの?臣下が?」
王家の婚約に貴族の意見も反映されないわけではないが、あれこれ勝手に相応しい、相応しくないと話すようなことではない。
「い、いえ、オブレオサジュール公爵令嬢のご意見を聞かせていただければと思ったのです」
「私に決まっているじゃない」
リークレアはずっと自分が一番近い存在だと思っているために、マレアが選ばれることはないとしか思っていない。
「半分、半分ではありませんか?」
「はあ?ゼアンラーク侯爵令嬢と半々だって言うの?」
「そうではありません。それよりも好き勝手に話すようなことではありませんよ。では、お二人ともそろそろよろしいですか、失礼いたします」
モリーは十分付き合っただろうと判断し、その輪を抜け、フシュナ伯爵夫妻と移動をすることにした。
「お疲れさまでした」
「ええ、あれだけ付き合えば十分でしょう」
「はい」
「お父様も戻って来ませんね」
「ええ、誰かに捕まっているのかもしれませんね」
モリーは辺りを見渡しながら歩いていたが、ブレフォスの姿はない。
ブレフォスが同級生に会って欲しいと、通された部屋にいたのは、ナイリーナとレイラーナの両親であるクルージ伯爵夫妻であった。
「オブレオサジュール公爵、お会いできて光栄でございます」
「ご無沙汰しております」
クルージ伯爵、エリーナ夫人は立ち上がって、ブレフォスに向かって頭を下げたが、ブレフォスは同級生をじっと見つめていたが、罰が悪いのは目を逸らしていた。
おそらく同級生は、クルージ伯爵にお金でも借りているのだろうと思った。
エリーナ夫人は久し振りに近くで見るブレフォスに目を輝かせて、うっとりしていた。
「会って欲しいというのは、クルージ伯爵夫妻か?」
「そうです」
ブレフォスも同級生は真面目な男だと思っていたために、付き合うことにしたが、事情があるのかもしれないが、ガッカリもした。
「私は用事はないのだが、何の用だ?」
「お座りください」
「いや、結構だ。用件があるのなら、早く言って欲しい」
「そんなことはおっしゃらずに」
クルージ伯爵はにこにこと、人の良さそうな顔を向けていたが、ブレフォスの表情はいつも以上に冷たい。
「そうですね、そうかもしれませんね」
「そうよ!」
リークレアはマレアのことは婚約者候補の頃は、ライバル視はしていたが、白紙になってからは成績の上がったモリーの方がライバル視していたのである。
「ゼアンラーク侯爵令嬢もやはり王太子妃のことだったのですね、そのお話でしたの?」
「違いますわ、でもなる気はないのですか?」
「やはり、それが聞きたかったのですか?」
答えたくない質問は黙ったままのマレアに、モリーも質問に答える気はなかった。
周りも聞き耳を立てているが、止められるのはそれぞれの親くらいであるが、ブレフォスは不在で、ダンサム公爵とゼアンラーク侯爵はどこかにいるのだろうが、分かっているのか止めることはない。
「いいえ、違いますわ」
「それは失礼しました。そうですよね、私たちが何を言おうと当人が決めるようなことではないのではありませんものね」
「そうよ、ゼアンラーク侯爵令嬢はご自身で決めた方が早々にいいかもしれませんけどね」
「ダンサム公爵令嬢、失礼です」
「事実を言っているだけじゃない。選ばれなくて、婚約者もいなくて、既に二十歳なのにどうされるのかと思っただけですわ」
またサリリーナが庇おうとしたようだが、リークレアの思ったままを告げる姿には敵うはずがない。
モリーも実際にそうなって、オリック・カジルスと婚約することになったのだろうと思っていたために、リークレアの言葉を抑える気はない。
「恐れながら、オブレオサジュール公爵令嬢はお二人だったらどちらが相応しいと思いますか」
「何にでしょう?まさか、王太子妃の話をしているの?臣下が?」
王家の婚約に貴族の意見も反映されないわけではないが、あれこれ勝手に相応しい、相応しくないと話すようなことではない。
「い、いえ、オブレオサジュール公爵令嬢のご意見を聞かせていただければと思ったのです」
「私に決まっているじゃない」
リークレアはずっと自分が一番近い存在だと思っているために、マレアが選ばれることはないとしか思っていない。
「半分、半分ではありませんか?」
「はあ?ゼアンラーク侯爵令嬢と半々だって言うの?」
「そうではありません。それよりも好き勝手に話すようなことではありませんよ。では、お二人ともそろそろよろしいですか、失礼いたします」
モリーは十分付き合っただろうと判断し、その輪を抜け、フシュナ伯爵夫妻と移動をすることにした。
「お疲れさまでした」
「ええ、あれだけ付き合えば十分でしょう」
「はい」
「お父様も戻って来ませんね」
「ええ、誰かに捕まっているのかもしれませんね」
モリーは辺りを見渡しながら歩いていたが、ブレフォスの姿はない。
ブレフォスが同級生に会って欲しいと、通された部屋にいたのは、ナイリーナとレイラーナの両親であるクルージ伯爵夫妻であった。
「オブレオサジュール公爵、お会いできて光栄でございます」
「ご無沙汰しております」
クルージ伯爵、エリーナ夫人は立ち上がって、ブレフォスに向かって頭を下げたが、ブレフォスは同級生をじっと見つめていたが、罰が悪いのは目を逸らしていた。
おそらく同級生は、クルージ伯爵にお金でも借りているのだろうと思った。
エリーナ夫人は久し振りに近くで見るブレフォスに目を輝かせて、うっとりしていた。
「会って欲しいというのは、クルージ伯爵夫妻か?」
「そうです」
ブレフォスも同級生は真面目な男だと思っていたために、付き合うことにしたが、事情があるのかもしれないが、ガッカリもした。
「私は用事はないのだが、何の用だ?」
「お座りください」
「いや、結構だ。用件があるのなら、早く言って欲しい」
「そんなことはおっしゃらずに」
クルージ伯爵はにこにこと、人の良さそうな顔を向けていたが、ブレフォスの表情はいつも以上に冷たい。
あなたにおすすめの小説
花嫁は忘れたい
基本二度寝
恋愛
術師のもとに訪れたレイアは愛する人を忘れたいと願った。
結婚を控えた身。
だから、結婚式までに愛した相手を忘れたいのだ。
政略結婚なので夫となる人に愛情はない。
結婚後に愛人を家に入れるといった男に愛情が湧こうはずがない。
絶望しか見えない結婚生活だ。
愛した男を思えば逃げ出したくなる。
だから、家のために嫁ぐレイアに希望はいらない。
愛した彼を忘れさせてほしい。
レイアはそう願った。
完結済。
番外アップ済。
全てがどうでもよくなった私は理想郷へ旅立つ
霜月満月
恋愛
「ああ、やっぱりあなたはまたそうして私を責めるのね‥‥」
ジュリア・タリアヴィーニは公爵令嬢。そして、婚約者は自国の王太子。
でも私が殿下と結婚することはない。だってあなたは他の人を選んだのだもの。『前』と変わらず━━
これはとある能力を持つ一族に産まれた令嬢と自身に掛けられた封印に縛られる王太子の遠回りな物語。
※なろう様で投稿済みの作品です。
※画像はジュリアの婚約披露の時のイメージです。
なんで私だけ我慢しなくちゃならないわけ?
ワールド
恋愛
私、フォン・クラインハートは、由緒正しき家柄に生まれ、常に家族の期待に応えるべく振る舞ってまいりましたわ。恋愛、趣味、さらには私の将来に至るまで、すべては家名と伝統のため。しかし、これ以上、我慢するのは終わりにしようと決意いたしましたわ。
だってなんで私だけ我慢しなくちゃいけないと思ったんですもの。
これからは好き勝手やらせてもらいますわ。
元カレの今カノは聖女様
abang
恋愛
「イブリア……私と別れて欲しい」
公爵令嬢 イブリア・バロウズは聖女と王太子の愛を妨げる悪女で社交界の嫌われ者。
婚約者である王太子 ルシアン・ランベールの関心は、品行方正、心優しく美人で慈悲深い聖女、セリエ・ジェスランに奪われ王太子ルシアンはついにイブリアに別れを切り出す。
極め付けには、王妃から嫉妬に狂うただの公爵令嬢よりも、聖女が婚約者に適任だと「ルシアンと別れて頂戴」と多額の手切れ金。
社交会では嫉妬に狂った憐れな令嬢に"仕立てあげられ"周りの人間はどんどんと距離を取っていくばかり。
けれども当の本人は…
「悲しいけれど、過ぎればもう過去のことよ」
と、噂とは違いあっさりとした様子のイブリア。
それどころか自由を謳歌する彼女はとても楽しげな様子。
そんなイブリアの態度がルシアンは何故か気に入らない様子で…
更には婚約破棄されたイブリアの婚約者の座を狙う王太子の側近達。
「私をあんなにも嫌っていた、聖女様の取り巻き達が一体私に何の用事があって絡むの!?嫌がらせかしら……!」
誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。
偽聖女として私を処刑したこの世界を救おうと思うはずがなくて
奏千歌
恋愛
【とある大陸の話①:月と星の大陸】
※ヒロインがアンハッピーエンドです。
痛めつけられた足がもつれて、前には進まない。
爪を剥がされた足に、力など入るはずもなく、その足取りは重い。
執行官は、苛立たしげに私の首に繋がれた縄を引いた。
だから前のめりに倒れても、後ろ手に拘束されているから、手で庇うこともできずに、処刑台の床板に顔を打ち付けるだけだ。
ドッと、群衆が笑い声を上げ、それが地鳴りのように響いていた。
広場を埋め尽くす、人。
ギラギラとした視線をこちらに向けて、惨たらしく殺される私を待ち望んでいる。
この中には、誰も、私の死を嘆く者はいない。
そして、高みの見物を決め込むかのような、貴族達。
わずかに視線を上に向けると、城のテラスから私を見下ろす王太子。
国王夫妻もいるけど、王太子の隣には、王太子妃となったあの人はいない。
今日は、二人の婚姻の日だったはず。
婚姻の禍を祓う為に、私の処刑が今日になったと聞かされた。
王太子と彼女の最も幸せな日が、私が死ぬ日であり、この大陸に破滅が決定づけられる日だ。
『ごめんなさい』
歓声をあげたはずの群衆の声が掻き消え、誰かの声が聞こえた気がした。
無機質で無感情な斧が無慈悲に振り下ろされ、私の首が落とされた時、大きく地面が揺れた。
【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
⚪︎
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……
結婚5年目のお飾り妻は、空のかなたに消えることにした
三崎こはく
恋愛
ラフィーナはカールトン家のお飾り妻だ。
書類上の夫であるジャンからは大量の仕事を押しつけられ、ジャンの愛人であるリリアからは見下され、つらい毎日を送っていた。
ある日、ラフィーナは森の中で傷ついたドラゴンの子どもを拾った。
屋敷に連れ帰って介抱すると、驚いたことにドラゴンは人の言葉をしゃべった。『俺の名前はギドだ!』
ギドとの出会いにより、ラフィーナの生活は少しずつ変わっていく――
※他サイトにも掲載
※女性向けHOT1位感謝!7/25完結しました!