病める時も、健やかではない時も

野村にれ

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真相9

「モリーはそう思っていたのか」
「はい……人間のできることではないと思っておりましたので、何か主となることがあって、それができなかったことで戻されたと考えておりました」

 レオーラもなぜ自分たちが戻ったかについては、ふわっとは話していたが、核心をついた話はしていなかったが、同じような考えを持っていた。

「レオーラ殿下は?」
「私も概ね、モリー様と同じような考えでした。記憶に関しては置いておくとして、戻ったことに何か理由があり、達成されなかったから戻ったのではないかと考えておりました」
「私も願いが叶ったと思っていたが、証拠はない。だから否定はできない」
「あとは礼拝堂のような存在が他にもあるかですね。レオーラ様、パークスラ王国はいかがですか」

 レルスのように祈った者がいたら、レオーラも亡くなっているのだから、同様のことが起きた可能性もある。

「いえ、私はそのようなことは聞いたことがございません。身投げをしたら美しい姿で生まれ変われるという湖があったのですが、立ち入り禁止となっています」
「自殺の名所になりそうですね」
「その通りです。人生に悲観した方が訪れるようになりました」

 立ち入りを制限をしたが、今でも訪れる者がおり、問題にはなっているが、昔は綺麗な場所だったが、今は丸で自殺の名所のような場所になっている。

「何か言い伝えでもあったのですか?」
「はい、見た目にコンプレックスのある女性がいて、容姿のことで傷付けられて湖に飛び込んだそうです。それから傷付けた人たちは顔がただれて、その後、生まれ変わりだという美しい女性がいたと……いう話があるのです」
「それは……」
「ただ、その女性だと言われている絵があるのです。とてもお綺麗な方で、それが信憑性を増したと言いますか」

 微睡む女というタイトルの絵で、美術館に展示されており、モデルの名前も分からないが、綺麗なこともあるが、惹きつけられる魅力があると言われている。

「願いが叶ったと仮定して、エリー様に話を聞いてみませんか」
「エリーに?エリーにも記憶があると言うのか?」
「レルス様が私の治癒術を見て記憶が戻ったのではあれば自信はありませんが、もしかしたらと……最初は思っておりました」
「モリーを慕っているからか?」
「はい、二回目も三回目も関わることはなく、今回は最初から好意的だと思っていたのです」

 レルスに記憶があると聞いてから、モリーに好意的過ぎたエリーのことも引っ掛かっており、もしかしたらという考えに行き着いていた。

「ただ好いているだけだとは思うが、私も記憶の有無はなくとも、エリーには話すつもりであった。これから王宮で話そうか、レオーラ殿下もよろしいですか」
「はい、私もお話をしてみたいと考えておりました」
「では参りましょう」

 レルスはエリーを呼ぶよりも向かう方が早いだろうと王宮に戻ることにした。モリーはブレフォスに王宮にエリーに会いに行くと話し、レルスの馬車で移動することになり、モリーとレオーラの護衛も後ろからついていくことになった。

「そういえば、夫人はどうしたんだ?」

 レルスはブレフォスとロレインとは挨拶を交わしていたが、カリーナの気配を感じないことを疑問に思った。

「そちらはまた詳しくお話しますが、とりあえず邸にはおりません」
「そうか」

 コアナとマキュレアリリージュも出て行ったことから、確実に何かあったのだろうと思ったが、今はその話は後回しにしなくてはならない。

 王宮に着くとレルスが上手く伝えて、応接室は許可を取らなくてはならないために、エリーに談話室に来るように話した。

「モリー、すまないが、エリーが来たらお茶を入れてもらえるか」
「はい、勿論でございます」

 しばらくすると、この時間なら授業も終わっているだろうと思っていたエリーがやって来た。モリーとレオーラは立ち上がった。

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