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マキュレアリリージュ・ポレモス10
「今回サインを行い、同じ行為を繰り返した場合。そしてサインを行わず、慰謝料を払い、同じ行為を繰り返した場合。王都を追放することになります。学園には通えなくなるということです」
「っそんな!横暴ではありませんか!」
「そうでしょうか、あなたは公爵令嬢に怪我を負わせたのです。処刑となった例もある話です」
「しょ、処刑だなんて」
「事実ですよ。酷い怪我を負わせはしましたが、そのくらいの話です」
マキュレアリリージュに話しても理解ができそうにないために、学園長は一番重い罪を伝えたが、処刑にならなくとも絶対に平民には払えない慰謝料を課し、一生借金労働。傷害罪として何十年も禁固刑になることもある。
焦点は故意にということにはなるが、今回のように事故でも無傷で済む場合は事情がある時だけだろう。
だが、今回に至ってはモリーのクラスメイトが多数目撃しており、マキュレアリリージュにしか非がない。
学園長ですら酷い罰になるかと思っていたために随分優しいと感じたが、関わりたくないことが優先されたのだろうと考えている。だが、王家はそうはいかない。
これから王子と結婚し、治癒師として活躍するモリーを邪魔する者は要らない。
「私は酷い怪我なんて負わせていません!ちょっと怪我をしただけではないですか」
「ですから王都から追放です。王都は王家の所有ですから、そのような場所に王子殿下の婚約者を害する者は要らないということです」
「っな」
モリーがレルスに頼んだのだと、マキュレアリリージュはますます調子に乗っていると思い込んだ。
「それでも実際平民が公爵令嬢、ましてや王子殿下の婚約者を怪我をさせたら、震えて眠れないくらいなのですが、あなたはその感覚が薄い。それはこれから生きていくのに直すべきことです」
オブレオサジュール公爵家の別邸で暮らしていたことから、すぐには難しいのかもしれないが、それでも慣れていかなければ、このような事が起こることになる。
「そんな私は義姉と話だけで」
「その義姉というのもやめなさい。既に覆され、他人だと証明されております。違うと言うのなら、正式に証拠を王家に提出する必要があります」
「……王家にですか?」
コアナは王家に提出と言われて、恐る恐る尋ねた。
「そうです。オブレオサジュール公爵様は王家に提出をされております」
「そんな……」
「オブレオサジュール公爵令嬢が婚約者ということもあるでしょうが、あなた方とは無関係だと線引きをされたということです。ご理解いただけましたか?」
「……はい」
コアナは王家に提出されている以上、元より誤りがあったとされることを願うしかなかったが、そんな大事になっているのなら、どうにもならないことを知った。
「それで、ポレモスさんはどうしますか?サインはしませんか?」
「マキュレ、好きになさい。でも私は払いませんから、自分で払いなさい」
「っ、サインします」
また不貞腐れたマキュレアリリージュも誓約書にサインをした。これで二度とモリーやロレインに近付けば、王都を追放する。
「では、こちらはオブレオサジュール公爵様にお渡しいたします」
「お父様に話をさせてもらえませんか」
マキュレアリリージュはモリーに会えないのなら、ブレフォスにもう一度、自分だけでも戻してもらえるように頼むつもりであった。
「直しなさいと申し上げたはずですよ。御父上ではないです。そして、会うことはないでしょう。今回は学園で起きたことですから、私が責任を持って話をすることになったのです。公爵様も国王陛下もあなた方に使う時間はありません。では、お引き取りください」
コアナはすぐに立ち上がったが、マキュレアリリージュは立ち上がらず、担任教師が立つように促し、ようやく立ち上がった。
「っそんな!横暴ではありませんか!」
「そうでしょうか、あなたは公爵令嬢に怪我を負わせたのです。処刑となった例もある話です」
「しょ、処刑だなんて」
「事実ですよ。酷い怪我を負わせはしましたが、そのくらいの話です」
マキュレアリリージュに話しても理解ができそうにないために、学園長は一番重い罪を伝えたが、処刑にならなくとも絶対に平民には払えない慰謝料を課し、一生借金労働。傷害罪として何十年も禁固刑になることもある。
焦点は故意にということにはなるが、今回のように事故でも無傷で済む場合は事情がある時だけだろう。
だが、今回に至ってはモリーのクラスメイトが多数目撃しており、マキュレアリリージュにしか非がない。
学園長ですら酷い罰になるかと思っていたために随分優しいと感じたが、関わりたくないことが優先されたのだろうと考えている。だが、王家はそうはいかない。
これから王子と結婚し、治癒師として活躍するモリーを邪魔する者は要らない。
「私は酷い怪我なんて負わせていません!ちょっと怪我をしただけではないですか」
「ですから王都から追放です。王都は王家の所有ですから、そのような場所に王子殿下の婚約者を害する者は要らないということです」
「っな」
モリーがレルスに頼んだのだと、マキュレアリリージュはますます調子に乗っていると思い込んだ。
「それでも実際平民が公爵令嬢、ましてや王子殿下の婚約者を怪我をさせたら、震えて眠れないくらいなのですが、あなたはその感覚が薄い。それはこれから生きていくのに直すべきことです」
オブレオサジュール公爵家の別邸で暮らしていたことから、すぐには難しいのかもしれないが、それでも慣れていかなければ、このような事が起こることになる。
「そんな私は義姉と話だけで」
「その義姉というのもやめなさい。既に覆され、他人だと証明されております。違うと言うのなら、正式に証拠を王家に提出する必要があります」
「……王家にですか?」
コアナは王家に提出と言われて、恐る恐る尋ねた。
「そうです。オブレオサジュール公爵様は王家に提出をされております」
「そんな……」
「オブレオサジュール公爵令嬢が婚約者ということもあるでしょうが、あなた方とは無関係だと線引きをされたということです。ご理解いただけましたか?」
「……はい」
コアナは王家に提出されている以上、元より誤りがあったとされることを願うしかなかったが、そんな大事になっているのなら、どうにもならないことを知った。
「それで、ポレモスさんはどうしますか?サインはしませんか?」
「マキュレ、好きになさい。でも私は払いませんから、自分で払いなさい」
「っ、サインします」
また不貞腐れたマキュレアリリージュも誓約書にサインをした。これで二度とモリーやロレインに近付けば、王都を追放する。
「では、こちらはオブレオサジュール公爵様にお渡しいたします」
「お父様に話をさせてもらえませんか」
マキュレアリリージュはモリーに会えないのなら、ブレフォスにもう一度、自分だけでも戻してもらえるように頼むつもりであった。
「直しなさいと申し上げたはずですよ。御父上ではないです。そして、会うことはないでしょう。今回は学園で起きたことですから、私が責任を持って話をすることになったのです。公爵様も国王陛下もあなた方に使う時間はありません。では、お引き取りください」
コアナはすぐに立ち上がったが、マキュレアリリージュは立ち上がらず、担任教師が立つように促し、ようやく立ち上がった。
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