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ルカスは父であるバートラ公爵に呼び出され、怒鳴られる覚悟であったが、顔を見ては下を向き、何度も溜息を付かれている。
「何て真似をしたんだ…お前はアウラージュ殿下の王配だったはずだ」
「申し訳ありません」
「陛下から伺って、卒倒しなかった自分を褒めたいくらいだ。シュアリー殿下に惹かれるのは分からなくもない、プレッシャーのない生活だ」
「それで惹かれたわけではありません、殿下自身に惹かれて」
「そうではない」
王配に選ばれたプレッシャーはあっただろうが、決めたのはルカス自身だった。
「アウラージュ殿下はプレッシャーの日々だ、だがシュアリー殿下は違う。人の人生を左右したり、必要なお金をどこから捻出すればいいか、そんなことを考えている間にもまた別の案件だってある。それに引き換え、シュアリー殿下は心を痛めるほど頭を使わなくていい生活だ。心も穏やかでいられるというものだ。行っていたのは慈善事業やパーティーの準備くらいだろう。時間だって沢山あっただろう、それに比べてアウラージュ殿下は、時間もなければ、神経をすり減らすことも尋常ではなかったはずだ。お前は何を見ていた?」
「…あ」
身も心もゆとりがあるシュアリーと、常に緊張感に包まれているアウラージュ。心穏やかでいられるのはどちらかと問われれば、間違いなくシュアリー殿下であろう。アウラージュ殿下を支えるはずが、既に心穏やかな方を、支えてどうするのだと言いたいのだろう。
だが、惹かれる気持ちはどうしようもなかった、シュアリー殿下から縁談の話があると言われて、おめでとうございますと言いながら、身を割かれる想いだった、親しくはさせて貰っていたが、まさか私を慕ってくださっていたとは思わなかった。陛下も二人が想い合っているのならばと言ってくださったはずだった。
「お前が贈った物も、アウラージュ殿下から、品物を返されても困るでしょうからと、宝石以外は寄付にして、すべてお金で返って来たよ」
「殿下からですか」
「ああ、代理の方がこれまでの目録と共に持って来られた」
「代理?」
「名は名乗らなかったが、アウラージュ殿下の手紙と王証をお持ちだった。こちらも返さなければならない」
「殿下に会うことは出来るのでしょうか」
アウラージュ殿下ともう一度話をしたい、シュアリー殿下も王太子を奪おうなどと思っていないこと、婚約者でなくなっても、変わらず支えることを、婚約を解消することで頭がいっぱいで、伝えていなかった。
「いいや、慰謝料も払わなくてはならないからと、代理の方に約束を取り付けただけだ。本来なら返す必要もないのに。縁を切りたいということだろうな」
「あんなに頑張っていらしたのに、なぜあっさり出て行ったのでしょうか」
「はあ…お前たちがそうさせたんだろうが!!馬鹿者が!」
出て行ったのは紛れもなく、シュアリー殿下と息子のせいだ、それなのになぜとはなんだ。理解できないというのか。
「違います!シュアリー殿下は王になろうとなんて思っておられません」
「だから何だ?婚約解消はお前たちが望んだことだろう?まあ、頑張れとしか言いようがない。もし駄目なら、公爵家から王太子となるだけだ。だが、お前もシュアリー殿下も、今すぐ降りることは出来ない」
「なぜですか」
シュアリー殿下は、身体もあまり丈夫ではないと聞いている、あまりに辛いようならば、同様に王位継承権を放棄して、降りればいいと思っていた。
「アウラージュ殿下が王位継承権を放棄した理由は明かされていないが、シュアリー殿下は王太子になっても、何もせずに、逃げ出した王女となるだろう。そして、お前もアウラージュ殿下がおっしゃっていたそうだ、王配にならないのならば、お前は王宮に乳繰り合いに来ていたのかと」
「っな、そのようなことはしておりません」
「私はその通りだと思ったよ。違うと言えるのならば、王配になる道しかない。2人で頑張りなさい」
「何て真似をしたんだ…お前はアウラージュ殿下の王配だったはずだ」
「申し訳ありません」
「陛下から伺って、卒倒しなかった自分を褒めたいくらいだ。シュアリー殿下に惹かれるのは分からなくもない、プレッシャーのない生活だ」
「それで惹かれたわけではありません、殿下自身に惹かれて」
「そうではない」
王配に選ばれたプレッシャーはあっただろうが、決めたのはルカス自身だった。
「アウラージュ殿下はプレッシャーの日々だ、だがシュアリー殿下は違う。人の人生を左右したり、必要なお金をどこから捻出すればいいか、そんなことを考えている間にもまた別の案件だってある。それに引き換え、シュアリー殿下は心を痛めるほど頭を使わなくていい生活だ。心も穏やかでいられるというものだ。行っていたのは慈善事業やパーティーの準備くらいだろう。時間だって沢山あっただろう、それに比べてアウラージュ殿下は、時間もなければ、神経をすり減らすことも尋常ではなかったはずだ。お前は何を見ていた?」
「…あ」
身も心もゆとりがあるシュアリーと、常に緊張感に包まれているアウラージュ。心穏やかでいられるのはどちらかと問われれば、間違いなくシュアリー殿下であろう。アウラージュ殿下を支えるはずが、既に心穏やかな方を、支えてどうするのだと言いたいのだろう。
だが、惹かれる気持ちはどうしようもなかった、シュアリー殿下から縁談の話があると言われて、おめでとうございますと言いながら、身を割かれる想いだった、親しくはさせて貰っていたが、まさか私を慕ってくださっていたとは思わなかった。陛下も二人が想い合っているのならばと言ってくださったはずだった。
「お前が贈った物も、アウラージュ殿下から、品物を返されても困るでしょうからと、宝石以外は寄付にして、すべてお金で返って来たよ」
「殿下からですか」
「ああ、代理の方がこれまでの目録と共に持って来られた」
「代理?」
「名は名乗らなかったが、アウラージュ殿下の手紙と王証をお持ちだった。こちらも返さなければならない」
「殿下に会うことは出来るのでしょうか」
アウラージュ殿下ともう一度話をしたい、シュアリー殿下も王太子を奪おうなどと思っていないこと、婚約者でなくなっても、変わらず支えることを、婚約を解消することで頭がいっぱいで、伝えていなかった。
「いいや、慰謝料も払わなくてはならないからと、代理の方に約束を取り付けただけだ。本来なら返す必要もないのに。縁を切りたいということだろうな」
「あんなに頑張っていらしたのに、なぜあっさり出て行ったのでしょうか」
「はあ…お前たちがそうさせたんだろうが!!馬鹿者が!」
出て行ったのは紛れもなく、シュアリー殿下と息子のせいだ、それなのになぜとはなんだ。理解できないというのか。
「違います!シュアリー殿下は王になろうとなんて思っておられません」
「だから何だ?婚約解消はお前たちが望んだことだろう?まあ、頑張れとしか言いようがない。もし駄目なら、公爵家から王太子となるだけだ。だが、お前もシュアリー殿下も、今すぐ降りることは出来ない」
「なぜですか」
シュアリー殿下は、身体もあまり丈夫ではないと聞いている、あまりに辛いようならば、同様に王位継承権を放棄して、降りればいいと思っていた。
「アウラージュ殿下が王位継承権を放棄した理由は明かされていないが、シュアリー殿下は王太子になっても、何もせずに、逃げ出した王女となるだろう。そして、お前もアウラージュ殿下がおっしゃっていたそうだ、王配にならないのならば、お前は王宮に乳繰り合いに来ていたのかと」
「っな、そのようなことはしておりません」
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