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噂
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シュアリーはすぐさまメイド達に詰め寄った、まさか聞かれていたとは思わず話していたため、慌てて謝罪するが、シュアリーが聞きたいのは謝罪ではない。
「今の話はどういうことなの!」
「噂です。あくまで噂なんです」
「そうじゃなかったわ、見てきたようだったわ」
「妹が学園にいるんです。令息達が伯爵令嬢に熱を上げているようだと聞きました」
メイドは学園に通う妹から聞いていた。最近学園に通い出した伯爵令嬢が令息達にちやほやされて、ぞろぞろ連れ添って歩いていてとても不快だと、そしてその中にルカスもいたと聞き、世間話としてメイド仲間に話していたのだった。
「何者なの?」
「リラ・ブラインという伯爵令嬢だそうです。身体が弱く、学園に通えなかったそうですが、薬が見付かって、学園に通えるようになったということらしいです」
「聞いたこともないわ」
王太子教育で貴族を憶えるように言われているが、まだほとんど憶えられていないので、ブライン伯爵家すら分からない。
「私たちもそうです」「そうです」
「その熱を上げている中にルカス様もいたというの?」
「いいえ、そこまでは分かりません。一緒にいたというだけです。同じ学年なので、一緒にいたのかもしれませんし」
「それでも伯爵令嬢なんかに」
「詳しく調べていただいてはいかがでしょうか」
「そうね、そうするわ」
シュアリーは王太子を教育を始めてから、僅かにあったはずの淑やかさが消え、口振りも思考にも横柄さが含まれるようになっている。
どういうことなの!ルカスが伯爵令嬢なんかに。信じられない!私は王女よ、今は王太子なのよ。王太子教育だって頑張っているのに、それなのに、それなのに。
シュアリーは教育のことではないので、陛下に泣きつくことにした。
「お父様、ルカス様が伯爵令嬢と親しくしていると言うのは本当なのでしょうか…伯爵令嬢の側にルカス様がいたとメイドが聞いたそうなんです」
「何だと?」
「メイドが噂していたのを聞いたのです。私は学園にも通っていないせいで、お友達もいないから、頼れる人がいないのです」
シュアリーもであるが、アウラージュだって、同じように通ってはいないが、友人はいる。それはシュアリーがアウラージュの友人に固執していたからである。自身の友人を作ればいいのだが、自身の友人よりもアウラージュの友人が欲しいため、場を用意しても邪険にしていた。そうなれば、友人など出来るはずもない。
そしてアウラージュの友人はシュアリーを好まなかったため、無碍にすることはないが、シュアリーと懇意にする気はない。
「そんなことはないと思うが、調べてみよう」
「お願いします」
陛下は学園に風紀が乱れていると聞いたと、ルカス並びに伯爵令嬢であるリラ・ブラインの調査を依頼した。そして、裏付けのために王家の調査員にも2人を調査するように命を出した。
シュアリーは問いただそうか、結果を待ってからにしようかどちらがいいのか、悩みながら待っていたが、ルカスとも会う機会が取れなかった。陛下が調査が終わるまでは、2人を会わせなくていいと言っていたからではある。
2週間後に結果が出た。ルカスの方は学園と王配教育で、スケジュールが決まっているため、調査は難しくはない。時間が掛かったのはリラの方であった。
陛下はシュアリーを呼び出して、報告をすることにした。
「お父様、どうだったの?聞くのが怖いわ…」
「心配しなくていい。ルカスとその伯爵令嬢、リラ・ブラインは友人というよりは同級生だそうだ。確かに親しくというよりは、皆で話をしていたことはあるが、2人が特別懇意にしていたわけではない」
「そうなの?絶対?」
「絶対だ」
「良かった…」
ルカスは他の者には見向きもせず、私を愛して、私だけを見つめていないとならないのだから、たかが伯爵令嬢のくせに一体何者なのか。
「今の話はどういうことなの!」
「噂です。あくまで噂なんです」
「そうじゃなかったわ、見てきたようだったわ」
「妹が学園にいるんです。令息達が伯爵令嬢に熱を上げているようだと聞きました」
メイドは学園に通う妹から聞いていた。最近学園に通い出した伯爵令嬢が令息達にちやほやされて、ぞろぞろ連れ添って歩いていてとても不快だと、そしてその中にルカスもいたと聞き、世間話としてメイド仲間に話していたのだった。
「何者なの?」
「リラ・ブラインという伯爵令嬢だそうです。身体が弱く、学園に通えなかったそうですが、薬が見付かって、学園に通えるようになったということらしいです」
「聞いたこともないわ」
王太子教育で貴族を憶えるように言われているが、まだほとんど憶えられていないので、ブライン伯爵家すら分からない。
「私たちもそうです」「そうです」
「その熱を上げている中にルカス様もいたというの?」
「いいえ、そこまでは分かりません。一緒にいたというだけです。同じ学年なので、一緒にいたのかもしれませんし」
「それでも伯爵令嬢なんかに」
「詳しく調べていただいてはいかがでしょうか」
「そうね、そうするわ」
シュアリーは王太子を教育を始めてから、僅かにあったはずの淑やかさが消え、口振りも思考にも横柄さが含まれるようになっている。
どういうことなの!ルカスが伯爵令嬢なんかに。信じられない!私は王女よ、今は王太子なのよ。王太子教育だって頑張っているのに、それなのに、それなのに。
シュアリーは教育のことではないので、陛下に泣きつくことにした。
「お父様、ルカス様が伯爵令嬢と親しくしていると言うのは本当なのでしょうか…伯爵令嬢の側にルカス様がいたとメイドが聞いたそうなんです」
「何だと?」
「メイドが噂していたのを聞いたのです。私は学園にも通っていないせいで、お友達もいないから、頼れる人がいないのです」
シュアリーもであるが、アウラージュだって、同じように通ってはいないが、友人はいる。それはシュアリーがアウラージュの友人に固執していたからである。自身の友人を作ればいいのだが、自身の友人よりもアウラージュの友人が欲しいため、場を用意しても邪険にしていた。そうなれば、友人など出来るはずもない。
そしてアウラージュの友人はシュアリーを好まなかったため、無碍にすることはないが、シュアリーと懇意にする気はない。
「そんなことはないと思うが、調べてみよう」
「お願いします」
陛下は学園に風紀が乱れていると聞いたと、ルカス並びに伯爵令嬢であるリラ・ブラインの調査を依頼した。そして、裏付けのために王家の調査員にも2人を調査するように命を出した。
シュアリーは問いただそうか、結果を待ってからにしようかどちらがいいのか、悩みながら待っていたが、ルカスとも会う機会が取れなかった。陛下が調査が終わるまでは、2人を会わせなくていいと言っていたからではある。
2週間後に結果が出た。ルカスの方は学園と王配教育で、スケジュールが決まっているため、調査は難しくはない。時間が掛かったのはリラの方であった。
陛下はシュアリーを呼び出して、報告をすることにした。
「お父様、どうだったの?聞くのが怖いわ…」
「心配しなくていい。ルカスとその伯爵令嬢、リラ・ブラインは友人というよりは同級生だそうだ。確かに親しくというよりは、皆で話をしていたことはあるが、2人が特別懇意にしていたわけではない」
「そうなの?絶対?」
「絶対だ」
「良かった…」
ルカスは他の者には見向きもせず、私を愛して、私だけを見つめていないとならないのだから、たかが伯爵令嬢のくせに一体何者なのか。
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