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異物
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「アウラ。リラ・ブラインが調べられていたそうだ。それにルカスも」
「シュアリーの耳に入って、陛下が動いたのでしょうね。シュアリーが面倒なことをしなければいいけど」
アウラージュが夜会に姿を現したのは現在、ご厄介になっている家に頼まれたからであった。その令嬢がリラ・ブライン。誰が言い出したのか分からないが、アウラージュに似ていると、それに腹を立てたのはアウラージュではない人々。
「学園長も大きな問題を起こしそうだが、まだ起こしてはいないという難しいところで、困ってらっしゃるようだ」
「余計な者が出て来たものだわ。自由にしたいのなら、別の学校に行けばいいのに」
数年に一度、学園を乱そうとする令息、令嬢が現れる。高位貴族とお近づきになりたいというのは、本能なのかもしれないが、風紀を乱すこととは別問題である。ゆえに王族は学園に通えなくなったのだ。
「あのナルシストも余計なことをしてくれたと思ったけど、これでシュアリーはリラ・ブラインの方に傾くでしょうね」
「自分のことは横に置いといてだろう?」
「同族嫌悪とも言えるわよね。自分は違うと思えるけど、不快だとは感じる」
「自分が見えていない証拠だろう」
シュアリーの不勉強は王宮から出ないこと、周りがフォローすることでどうにか成り立たせている状況だ。だがリラは違う、学園に放たれてしまっている。
「悲しいことにあの妹によく似ているのよね、どうしてなのかしら?」
「ああ、どうしてるんだろうな」
「足取りが掴めないっていうのが一番恐ろしい気がするわよね」
「自業自得だがな」
アウラージュは夜会以来、また表舞台から姿を消している。元々王宮育ちで、外に出ることも多くない、出掛けられないことも苦ではないので、問題はない。
シュアリーは久しぶりにルカスと会うことになった。いくら何もなかったとはいえ、心を乱されたシュアリーは何か言わないと気が済まなかった。
「噂をお聞きしましたのよ」
「噂ですか」
「そうです、リラという伯爵令嬢のことです」
「彼女はただの同級生ですよ?」
調べて貰ったから信じられるけど、そうではなかったら、浮気した人の言葉みたいで、信じられなかったかもしれない。
「仲が良いのでしょう?」
「別に良くないですよ、途中で入って来たので、話はしたことはありますけど」
「人気があるんでしょう?あの夜会の時もいたじゃない」
「あれは誰かが誘ったのでしょう。皆、新しく入って来たから、面白がっているだけだと思いますよ。シュアリー様が気にするような子ではありません」
「年下だからって子ども扱いしないで」
「そうではありません。あまり関わることのない相手だと思いますので」
シュアリーは年下という立場を利用して甘えて来たのに、今度は子ども扱いしないで欲しいとは、随分矛盾だらけになってしまっている。
「でも勉強以外は自由にしたらいいなんておっしゃっているんでしょう?」
「そのようですね、ですが無理に決まっています」
リラの考えは勉強はきちんとする、でもその他の王侯貴族の礼儀や交友関係は、学生の間だけは自由にしたらいいというものである。
「ルカス様も憧れますの?」
「憧れないとは言いませんが」
「ほら!」
「ですが、シュアリー様も勉強を投げ出したい気持ちになるでしょう?それと同じではないでしょうか」
「酷い!伯爵令嬢なんかと、同じだって言うの!」
「そうではありません、落ち着いてください」
「私だって、私だって、何なのよ!もう!何もうまくいかない。もう分からないわ」
やりたくてやっている王太子教育ではない。唯一の人だと思ったルカスも、気持ちに余裕がないせいか、前のような気持ちではなくなっている。
あの縁談を受けていたらと思う方が強くなっている時もある。あれがブルーノ殿下だったら、スイク王国は王太子教育で、第二王子はそのまま王太子の補佐として、王族に残ったままになると教えられた。王太子ほどの重圧もなく、でも王族でいられる、シュアリーの考えた案と同じだった。
「シュアリーの耳に入って、陛下が動いたのでしょうね。シュアリーが面倒なことをしなければいいけど」
アウラージュが夜会に姿を現したのは現在、ご厄介になっている家に頼まれたからであった。その令嬢がリラ・ブライン。誰が言い出したのか分からないが、アウラージュに似ていると、それに腹を立てたのはアウラージュではない人々。
「学園長も大きな問題を起こしそうだが、まだ起こしてはいないという難しいところで、困ってらっしゃるようだ」
「余計な者が出て来たものだわ。自由にしたいのなら、別の学校に行けばいいのに」
数年に一度、学園を乱そうとする令息、令嬢が現れる。高位貴族とお近づきになりたいというのは、本能なのかもしれないが、風紀を乱すこととは別問題である。ゆえに王族は学園に通えなくなったのだ。
「あのナルシストも余計なことをしてくれたと思ったけど、これでシュアリーはリラ・ブラインの方に傾くでしょうね」
「自分のことは横に置いといてだろう?」
「同族嫌悪とも言えるわよね。自分は違うと思えるけど、不快だとは感じる」
「自分が見えていない証拠だろう」
シュアリーの不勉強は王宮から出ないこと、周りがフォローすることでどうにか成り立たせている状況だ。だがリラは違う、学園に放たれてしまっている。
「悲しいことにあの妹によく似ているのよね、どうしてなのかしら?」
「ああ、どうしてるんだろうな」
「足取りが掴めないっていうのが一番恐ろしい気がするわよね」
「自業自得だがな」
アウラージュは夜会以来、また表舞台から姿を消している。元々王宮育ちで、外に出ることも多くない、出掛けられないことも苦ではないので、問題はない。
シュアリーは久しぶりにルカスと会うことになった。いくら何もなかったとはいえ、心を乱されたシュアリーは何か言わないと気が済まなかった。
「噂をお聞きしましたのよ」
「噂ですか」
「そうです、リラという伯爵令嬢のことです」
「彼女はただの同級生ですよ?」
調べて貰ったから信じられるけど、そうではなかったら、浮気した人の言葉みたいで、信じられなかったかもしれない。
「仲が良いのでしょう?」
「別に良くないですよ、途中で入って来たので、話はしたことはありますけど」
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「あれは誰かが誘ったのでしょう。皆、新しく入って来たから、面白がっているだけだと思いますよ。シュアリー様が気にするような子ではありません」
「年下だからって子ども扱いしないで」
「そうではありません。あまり関わることのない相手だと思いますので」
シュアリーは年下という立場を利用して甘えて来たのに、今度は子ども扱いしないで欲しいとは、随分矛盾だらけになってしまっている。
「でも勉強以外は自由にしたらいいなんておっしゃっているんでしょう?」
「そのようですね、ですが無理に決まっています」
リラの考えは勉強はきちんとする、でもその他の王侯貴族の礼儀や交友関係は、学生の間だけは自由にしたらいいというものである。
「ルカス様も憧れますの?」
「憧れないとは言いませんが」
「ほら!」
「ですが、シュアリー様も勉強を投げ出したい気持ちになるでしょう?それと同じではないでしょうか」
「酷い!伯爵令嬢なんかと、同じだって言うの!」
「そうではありません、落ち着いてください」
「私だって、私だって、何なのよ!もう!何もうまくいかない。もう分からないわ」
やりたくてやっている王太子教育ではない。唯一の人だと思ったルカスも、気持ちに余裕がないせいか、前のような気持ちではなくなっている。
あの縁談を受けていたらと思う方が強くなっている時もある。あれがブルーノ殿下だったら、スイク王国は王太子教育で、第二王子はそのまま王太子の補佐として、王族に残ったままになると教えられた。王太子ほどの重圧もなく、でも王族でいられる、シュアリーの考えた案と同じだった。
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