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私は私の家をまっすぐ目指した。後ろも振り向かず、前を向くことができるのは、私に会いたいためじゃない。自分でもわからなかった。私に会うのが、楽しみじゃないことはわかる。じゃあ何?つま先は前を向いている。自分が、ここじゃないどこかへ行こうとしているのは、足が勝手に動いているから?勝手にって、プログラムされたロボットじゃあるまいし、もっとちゃんとした理由が知りたい。自分の意志で動いているのだとしたら、そこに根付いている感情は、なにを探しているんだろう。ときめく心の内側で、後ずさりだけはしたくない。だからといって、私の手元にはナイフもないし。探しているものの切っ先が、コツンと乾いた音を出した時、私はその音の中心に沿って、どんな音符を拾い上げることができるだろうか。
一時間、私は歩いた。自転車で毎日通っていた、登下校の道。街の中心から少し逸れた自動車道を抜けて、背の低いコンクリートの建物たちが、隙間もなく乱雑するようになる。小汚くペンキを塗りたくったように、黒く、迷いなく、道路が続く。うねった。風がうねった。ほつれた糸が、ガードレールの結び目をきつく結んで、鮮やかな波を作り出す。まるで、街の向こうへと海が続いているようだ。青い。空が青い。まっすぐ降り注ぐ水玉模様の色彩を削って、空が一直線に線を引く。飛行機が通る。私はそれを追う。
鮮やかなリズムを持ちながら、街の至るところに光が届いて、空の一番高いところから、一気に地面に向かって下る音がある。私はその音を拾いたかった。ドタドタと走る足音をかき消すのは、たった一つの濁流だ。急斜面から下っていく水の音なんだ。バケツから落ちる水じゃない。崖から落ちる滝だ。爆発的な、ストレートな勢いが、そのままアスファルトにぶつかって、ドン!って弾ける。その音を、私は拾いたかった。日常が降ってくる。その切れ味の鋭い鋭利な刃物が、肉体を貫く。その度に、私は小さな喘ぎ声を出す。雲が動いていく。それに追いつこうとして、必死にもがく私を、無情にも、一日の流れは一瞬に過ぎて、止まらない。貫かれた私の身体は、いつだって血が滴り落ちていた。ペダルをどんなに早く漕いでも、私よりも先に世界は動く。エンジンがかかった、その瞬間には、400メートル先に世界は落ちて...
一時間、私は歩いた。自転車で毎日通っていた、登下校の道。街の中心から少し逸れた自動車道を抜けて、背の低いコンクリートの建物たちが、隙間もなく乱雑するようになる。小汚くペンキを塗りたくったように、黒く、迷いなく、道路が続く。うねった。風がうねった。ほつれた糸が、ガードレールの結び目をきつく結んで、鮮やかな波を作り出す。まるで、街の向こうへと海が続いているようだ。青い。空が青い。まっすぐ降り注ぐ水玉模様の色彩を削って、空が一直線に線を引く。飛行機が通る。私はそれを追う。
鮮やかなリズムを持ちながら、街の至るところに光が届いて、空の一番高いところから、一気に地面に向かって下る音がある。私はその音を拾いたかった。ドタドタと走る足音をかき消すのは、たった一つの濁流だ。急斜面から下っていく水の音なんだ。バケツから落ちる水じゃない。崖から落ちる滝だ。爆発的な、ストレートな勢いが、そのままアスファルトにぶつかって、ドン!って弾ける。その音を、私は拾いたかった。日常が降ってくる。その切れ味の鋭い鋭利な刃物が、肉体を貫く。その度に、私は小さな喘ぎ声を出す。雲が動いていく。それに追いつこうとして、必死にもがく私を、無情にも、一日の流れは一瞬に過ぎて、止まらない。貫かれた私の身体は、いつだって血が滴り落ちていた。ペダルをどんなに早く漕いでも、私よりも先に世界は動く。エンジンがかかった、その瞬間には、400メートル先に世界は落ちて...
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