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ふわふわ大根

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 そうちゃんはジィジのはたけがだいすき。きょうもジィジといっしょにはたけにむかいます。

「きょうはおそらのはたけでふわふわだいこんをしゅうかくしよう。」

 ジィジにいわれて、そうちゃんはジィジのやねがないまっさおなくるまにのりこみました。

 ジィジがエンジンをかけると、ブルンブルンとおおきなおとがしてくるまがうごきはじめました。


「しゅっぱーつ!」

 そうちゃんのげんきなこえでくるまはふわりとうきあがります。そしてぐんぐんおそらをのぼっていきました。

「さぁついた。」

 くものうえまでのぼると、そこはおおきなおおきなやさいばたけ。はたけのすみにくるまをとめて、ジィジとそうちゃんはつなぎにきがえます。

「いいかい?ふわふわだいこんはひっこぬくとすぐにとんでいっちゃうから、しっかりつかんでおくんだよ。」

 ジィジにいわれたそうちゃんは大きくうなずきました。


「よぉーし!」

 まっしろなくものはたけにたくさんはえているみどりのはっぱ。そうちゃんはいちばんおおきなはっぱのまえにきて、うでまくり。


「よっこいしょおーーー!」

 そうちゃんははっぱをぎゅっとつかんで、そらにひびきわたるおおきなこえをだします。



 すっぽーーーーん!


 いきおいよくひきぬかれたふわふわだいこん。とってもふとくて、くものようにふわふわです。

「うわぁー!」

 いきおいよくぬきすぎて、そうちゃんはふわふわだいこんとともにそらにうかびあがってしまいます。


「すごーい!」

 ぽかぽかおひさまがきもちよくて、おおきなだいこんにねそべっておひるねをしてしまいました。


「おーい、そうちゃん。」

 だいすきなジィジのこえでめをさましたそうちゃん。ふわふわとうかんでいたそうちゃんを、ジィジがくるまでむかえにきてくれてのです。くるまのにだいにはたっくさんのふわふわだいこんがつまれています。

「ドライブしながらかえろう。」

 ジィジにサングラスをかりて、ふたりであおぞらをドライブしたそうちゃん。おうちにかえるころにはおなかがぺこぺこ。


「きょうはふわふわだいこんのなべだ。」

 じぃじがやさいとおにくのうえに、ふわふわだいこんのおろしをどっさりのせてくれました。

 ドライブでひえたそうちゃんのからだもあっというまにぽっかぽか。

「つぎはなにをしゅうかくしようかな。」

 そうちゃんはたのしみでしかたありません。

 





 
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