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終わりにしたい
しおりを挟む浮気されていた。それを知ったのは最近だけど、私は知らないふりをしていたかった。私が浮気相手なのか相手が浮気相手なのか、そんなことはどうでもいいのに心の底では不安と絶望がドロドロと沈んでいる。それは死の感情とよく似ている。死にたがりの私には度し難い感情だ。
最初の違和感に気づいたのは、半年前の彼の言動からだ。彼は「なるほどねー」と、手を組み、目線を左斜め上にやった。
多分、私にしか分からない違和感。それは私の胸を徐々に、そして確実に蝕んでいった。彼に会う度に、彼の顔や仕草を見る度に違和感に対する不審感を持ち始めるようになった。でもその全てを知らないふりをすることにした。
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