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第一章 若き才能の目覚め
第三話 レオセデスとスキピオ
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皇帝、この称号をレオセデスは欲しくなかった。
エルフの年齢は300歳ぐらいまであるのでこの帝国では内乱や皇位継承問題が起こらないように早めに次期皇帝を指名して時間をかけて、皇帝にするために教育していくようになっている。
レオセデスには兄が二人いた。
長男であるハリス70歳と次男であるルキウス60歳である。
長男は名前からわかるようにハリス二世にとっては念願の男児であったのでハリス二世はとても甘やかした。
おそらく、皇帝として即位していればハリス三世と呼ばれていただろう。
しかし甘やかされ育ったのが悪かったのか、ハリスはわがままで融通が利かない暴力的な子供に育ってしまった。
ハリス二世はことあるごとに宮廷で働く貴族の子供や召使たちに暴力をふるいハリス二世を困らせていた。
それでもハリス二世は貴族たちに頭を下げ、どうにかハリスを次期皇帝にしようとしていた。
それほどかわいがっていて愛していた。
ハリス二世は時間が解決してくれると思っていた。
しかし、時間が解決することはなかった。
三十年前、ついにハリスは貴族の子女を誘拐して暴行するという帝国を揺るがす事件を引き起こしたのだ。
これは大きな事件となり、帝国の政局を揺るがすことになった。
ハリス二世はこのことにすごく悲しみ、そしてついにハリスを見限ったのだった。
しかし、見限ったのはいいが次男はすでに芸術のほうで才能が出ていたのでさすがに戻って来いとは言えずに悩んでいた。
そんな時に生まれたのがレオセデスである。
かわいくて優秀だったのでしっかりと教育していこうと思った矢先に亡くなったのだ。
よって満足な教育はできなかった。
しかし、当人のレオセデスは思っていた。
この衰退していく帝国からレオセデスはずっと前から逃げる計画を立てていた。
だが、今思うと計画はすでに叔父のスキピオにばれていたのかもしれない。
実際に元からよく面倒は見ていれるが、若干監視気味であった。しかも、セレリナとはいつも一緒にいた。
そして、セレリナとの婚約もすんなりと行って逃げずらくしてたのかもしれない。
レオセデスは、スキピオのことを尊敬している。
彼は将軍であり、歩兵の戦術は帝国ではナンバーワンだ。
そのエピソードが際立つのは、21年前の戦争である。
スキピオはハリス二世とは150歳ぐらい離れている。ハリス二世からしたら息子のようなものだったのでかわいがっていた。
そんな時、スキピオは事件を起こした。
スキピオは軍略について優秀だったので軍学校で当時の将軍たちとともに研究をしていた。
そんなある日、今の妻であるメルアと出会った。双方ひとめぼれだったのだ。
しかし、メルアには格上の貴族との縁談の話が合った。スキピオは家に迷惑はかけられないと逃亡することをメルアと相談して決めた。
その時の逃亡にはハリス二世が手助けしてくれたのだ。
逃亡生活中にもハリス二世は援助までしてくれていた。
そんなある日にメルアの妊娠が発覚した。
このときにもハリス二世は帝都に家と将軍職を用意してくれていた。
事件はすでに時効になっておりメリアの両親は許してくれた。
この時ハリス二世は隣国ペルシディア王国の内乱に乗じて戦争を起こしていた。
当初は順調に侵略していったのだが、当時第四王子で後に【王の中の王】の異名を持つダレイオス三世が迅速に内乱を集結させて数の不利にも関わずハリス二世が率いていた軍を壊滅させたのであった。
この時ハリス二世は騎兵だけを帝国から歩兵とクロスボウ兵を傭兵から持ってきていたため、ハリス二世は騎兵だけは逃がすことに成功していた。
そんな中、ダレイオス三世が国境を越えて進行してきたと報告が入っていた。
その報告を聞いたスキピオが、
『兄上、今までの恩を今ここで返させていただきます。』
そう言ってスキピオレグロス軍4万を率いて、ダレイオス三世率いる数々の優秀な将軍がいるペルシディア王国軍5万と国境近くにある平原で向かい合った。
数ではレグロス軍が歩兵と弓兵でペルシディア軍は騎兵で優っていた。
そこでスキピオは初めに撤退をした。
それを見たペルシディア王国軍の騎兵の将軍はすぐさま追撃を行うために急いで出陣した。
そういう勝手に追撃を開始したりするのは国としての背景があった。
レグロス帝国は絶対王政で軍の権力は皇帝が持っていた。
一方でペルシディア王国は一定以上の貴族は軍を持っていた、このせいあって内乱時は王子たちがそれぞれを慕う貴族が軍を出して戦っていた。そして軍事力にも非常に優れていた。
故に指揮系統がしっかりしていなかった。
そしてまんまとスキピオの偽装撤退に嵌り、騎兵に甚大な被害が起きてしまった。
そのせいでペルシディア軍は再編に大きく時間がかかってしまった。
その間にスキピオは近くにあった丘に空堀や杭を打ち込んで要塞化に成功していた。
そして、軍の再編を終えて7万のペルシディア軍が到着した。
ペルシディア軍は丘攻略するために攻撃を仕掛けた、この戦いは七日間行われ最終的にレグロス帝国が多額の賠償金を払い毎年貢納金を支払う形で平和条約がなされた。
そんなことを思っていたらドアが勢いよく開いた。
『レオセデス殿下、即位おめでとうございます』
『俺はまったくうれしくないのだが。』
『私は嬉しいですぞ。』
『これでセレリナの花嫁姿が見れます。』
『まだ無理だぞ。』
『帝国の財政を立て直さないといけないしな。』
『そうですね、もうすでに会議の準備は整っています。』
『わかった。』
『では、行こうか。』
そう言ってレオセデスは会議の場所に向かった。
エルフの年齢は300歳ぐらいまであるのでこの帝国では内乱や皇位継承問題が起こらないように早めに次期皇帝を指名して時間をかけて、皇帝にするために教育していくようになっている。
レオセデスには兄が二人いた。
長男であるハリス70歳と次男であるルキウス60歳である。
長男は名前からわかるようにハリス二世にとっては念願の男児であったのでハリス二世はとても甘やかした。
おそらく、皇帝として即位していればハリス三世と呼ばれていただろう。
しかし甘やかされ育ったのが悪かったのか、ハリスはわがままで融通が利かない暴力的な子供に育ってしまった。
ハリス二世はことあるごとに宮廷で働く貴族の子供や召使たちに暴力をふるいハリス二世を困らせていた。
それでもハリス二世は貴族たちに頭を下げ、どうにかハリスを次期皇帝にしようとしていた。
それほどかわいがっていて愛していた。
ハリス二世は時間が解決してくれると思っていた。
しかし、時間が解決することはなかった。
三十年前、ついにハリスは貴族の子女を誘拐して暴行するという帝国を揺るがす事件を引き起こしたのだ。
これは大きな事件となり、帝国の政局を揺るがすことになった。
ハリス二世はこのことにすごく悲しみ、そしてついにハリスを見限ったのだった。
しかし、見限ったのはいいが次男はすでに芸術のほうで才能が出ていたのでさすがに戻って来いとは言えずに悩んでいた。
そんな時に生まれたのがレオセデスである。
かわいくて優秀だったのでしっかりと教育していこうと思った矢先に亡くなったのだ。
よって満足な教育はできなかった。
しかし、当人のレオセデスは思っていた。
この衰退していく帝国からレオセデスはずっと前から逃げる計画を立てていた。
だが、今思うと計画はすでに叔父のスキピオにばれていたのかもしれない。
実際に元からよく面倒は見ていれるが、若干監視気味であった。しかも、セレリナとはいつも一緒にいた。
そして、セレリナとの婚約もすんなりと行って逃げずらくしてたのかもしれない。
レオセデスは、スキピオのことを尊敬している。
彼は将軍であり、歩兵の戦術は帝国ではナンバーワンだ。
そのエピソードが際立つのは、21年前の戦争である。
スキピオはハリス二世とは150歳ぐらい離れている。ハリス二世からしたら息子のようなものだったのでかわいがっていた。
そんな時、スキピオは事件を起こした。
スキピオは軍略について優秀だったので軍学校で当時の将軍たちとともに研究をしていた。
そんなある日、今の妻であるメルアと出会った。双方ひとめぼれだったのだ。
しかし、メルアには格上の貴族との縁談の話が合った。スキピオは家に迷惑はかけられないと逃亡することをメルアと相談して決めた。
その時の逃亡にはハリス二世が手助けしてくれたのだ。
逃亡生活中にもハリス二世は援助までしてくれていた。
そんなある日にメルアの妊娠が発覚した。
このときにもハリス二世は帝都に家と将軍職を用意してくれていた。
事件はすでに時効になっておりメリアの両親は許してくれた。
この時ハリス二世は隣国ペルシディア王国の内乱に乗じて戦争を起こしていた。
当初は順調に侵略していったのだが、当時第四王子で後に【王の中の王】の異名を持つダレイオス三世が迅速に内乱を集結させて数の不利にも関わずハリス二世が率いていた軍を壊滅させたのであった。
この時ハリス二世は騎兵だけを帝国から歩兵とクロスボウ兵を傭兵から持ってきていたため、ハリス二世は騎兵だけは逃がすことに成功していた。
そんな中、ダレイオス三世が国境を越えて進行してきたと報告が入っていた。
その報告を聞いたスキピオが、
『兄上、今までの恩を今ここで返させていただきます。』
そう言ってスキピオレグロス軍4万を率いて、ダレイオス三世率いる数々の優秀な将軍がいるペルシディア王国軍5万と国境近くにある平原で向かい合った。
数ではレグロス軍が歩兵と弓兵でペルシディア軍は騎兵で優っていた。
そこでスキピオは初めに撤退をした。
それを見たペルシディア王国軍の騎兵の将軍はすぐさま追撃を行うために急いで出陣した。
そういう勝手に追撃を開始したりするのは国としての背景があった。
レグロス帝国は絶対王政で軍の権力は皇帝が持っていた。
一方でペルシディア王国は一定以上の貴族は軍を持っていた、このせいあって内乱時は王子たちがそれぞれを慕う貴族が軍を出して戦っていた。そして軍事力にも非常に優れていた。
故に指揮系統がしっかりしていなかった。
そしてまんまとスキピオの偽装撤退に嵌り、騎兵に甚大な被害が起きてしまった。
そのせいでペルシディア軍は再編に大きく時間がかかってしまった。
その間にスキピオは近くにあった丘に空堀や杭を打ち込んで要塞化に成功していた。
そして、軍の再編を終えて7万のペルシディア軍が到着した。
ペルシディア軍は丘攻略するために攻撃を仕掛けた、この戦いは七日間行われ最終的にレグロス帝国が多額の賠償金を払い毎年貢納金を支払う形で平和条約がなされた。
そんなことを思っていたらドアが勢いよく開いた。
『レオセデス殿下、即位おめでとうございます』
『俺はまったくうれしくないのだが。』
『私は嬉しいですぞ。』
『これでセレリナの花嫁姿が見れます。』
『まだ無理だぞ。』
『帝国の財政を立て直さないといけないしな。』
『そうですね、もうすでに会議の準備は整っています。』
『わかった。』
『では、行こうか。』
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