私の履歴書

アップルギャング

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小さい頃は、外で遊ぶのが大好きだった。
蟻の巣がお庭を荒らすから、穴に水を入れたりして退治した!
家の軒下には、アリ地獄とジグモがいっぱいで。
あ~、思い出した、外が好きというか、いつも母に家の雑草を取るよう言いつけられてたんだ!
その時、草を取りながら、虫と遊んでたのを思い出した。
遊んでると、時間がなくなって、草を取るのを忘れてしまってるから、次の日も次の日もやらされて、家の周り一周するのは随分かかったけど、頑張った!
花の芽と間違わないようにとか、小さい雑草も取っておくと次が楽と学んだのはちょっと大きくなってからだけど、小さい時に虫と遊べるのは楽しい時間で時間が経つのを忘れてしまう。
まるで椋鳩十やファーブル昆虫記を読んでる時間のようだった。
やっぱり、私は虫が好きなのかもしれない。
でも、蚊は嫌いだけど。
母も、キャーッて騒いだりするけど、クモは潰さず何かに這わせて外に逃してたし。
蜘蛛の糸の本にも書いてあるけど、蜘蛛は殺さないほうがいいってある。
でも、小さい柔らかい蜘蛛だと、間違って潰れちゃうこともある。
うちは田舎だから凄くでっかい蛾がいる。
図鑑でしか多分見たことのないようなのも昔はいたんだよ。
今は、裏の林もないし津波でそんな大切なものも流されたかもしれないと、今考えると、とても悲しくなる。
考えたくないから、思い出すことも今までしなかったのかも。
でも、覚えてる事を今綴っておかないと、私の記憶もなくなって、私の住んでいた家も、お父さんの作った物置も、あのカブトムシの林や、田んぼのカエルの卵や、オニヤンマがカエルを食べてるところは、携帯の写メには残ってないんだから…まだ、まだ、話足りない。
私は、記憶を辿って涙が出た。
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