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第3章 爆闘!魔王の墳墓と呼ばれたダンジョン
第27話 [幕間]下僕化失敗から始まってしまった、真の始動!
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あぅ~…。
ぁぁ…
早く、痛み止めを…
痛い…
部下天使
「フェイクさま!
だめだ!バ○ァリンが、効かない。
ボ○○○ンも効かない!
どうすれば!
クソ!あれを使うか?
だけど、これを使うとな~…。
まてよ、執事長天使様!
実験台になってもらいます!
○ロナール注射!」
有無の確認もなく、フェイクの横で重でうめき声を出す執事長部下天使に、ものすごい太い注射針が、襲いかかった!
ブス!
執事長天使
「ぎゃーーーーーー!」
尻に打たれても、痛い注射。
しかし、痛みが収まったのだろうか、眠りに入った執事長天使。
部下天使
「アレルギーとか無し!
心音などの副作用による変化無し!
フェイク様!お覚悟を!」
フェイク
「いやだ…」
ブス!
日頃の恨みを、象徴するかのような1番太い注射針が取り付けられた、いわば凶器としか見えない痛み止めが、注射された。
フェイク
「ぐぁーーーーーー!
(パタン!)」
すぐに効いたので、眠りにつくフェイク。
救命ポッドに、入れられて還元水素水の注入が始まる。
(なぜ還元水素水なのかは、後の内容で。)
部下天使A
「やれやれ。
あの変なお芝居が終わったあと、フェイク様が下僕を作ってくる!なんて、また地球に行ったけど、何があったのですか?」
フェイクを見ていた留守番役の
副執事長部下天使の1体
「ハァ~、それがな…、フェイク様が前に切り札の調達に地球に行ったときにな、上司の隠れ拠点の所に行ったのだが、上司様はいなくてな…
フェイク様は、その時ファイルを見つけたのだよ。
そこに、カザトの事も書かれていて…」
□□□□□□□□□□
あの、無茶苦茶なお芝居のあと、執務室を邪神からの攻撃から守るために、強固に閉鎖したフェイクは、当分の間地上に干渉出来なないとなって、つぎの計画を実行することにした。
フェイクの、上司の隠れ家にあった資料!
そこには、ある人物の調査を上司の地球の下僕の組織が、探偵事務所に頼んで調査した報告書だった。
その、調査書に書かれた、ある人物の関係者にカザトの名前があった。
ある人物…、カザトが旧友と呼んでいる者と同じ名前だったので、これは上司がこいつを取り込んでうまくやれ!ということだ!と、フェイクは解釈していた。
そいつをハントして、洗脳するとかしてカザトを操り、邪神地獄となったフェイクワールドを次の天界の定期監査までに立て直す!
次の定期監査は、上司の部署の閉鎖から無しにはできないだろうと既に危機感を持っていたから、フェイクは動きだしたのだが…。
フェイクは、できるだけ…
こっそりと、地球に来た。
目指すは、東京。
杉並区である。
ここに、上司の隠れ家のビルがあるのだが…
ウ~!カンカンカンカン!
消防車が、囲んでいた。
ビルは、燃えていたのだった。
く!
何があった?
仕方ない!
秘密研究所に行くか!
JR上野駅に移動する。
女子高生の姿に変身して、上野公園からの秘密の地下道に入り、研究所に向かう。
ここは、第二次世界大戦の時に今の国会議事堂横のあった旧首相官邸からの地下道と接続されている地下道とは、別の地下道であって特別な作りなので崩れていない。
人は、通常上司達の許可が無いと入れないのだ!
ふと、地下道の研究所入口についたとき、その旧首相官邸に繋がっていた、地下道の方の扉を見るフェイク。
確か、旧都庁にこのボロい通路を使って行ったことがあったな…。
もちろん、今の皇居にも繋がっている。
今の新宿の新都庁にも繋がっているのだが…。
しかし、いくつかの経路はすでに高度経済成長期に潰されて、都営地下鉄の線路に化けていた。
これをまた使うかもしれない。
そんな漠然とした不安がフェイクの脳裏を横切る。
研究所に、入った。
ステンレス製の比較的新しい扉だ。
確か、2010年に取り替えたとかかいてある。
中は研究所とは名が付いているが、半分以上が事務所である。
研究所で何が研究されていたのか?
それは、今でも秘密にされている。
知っているのは、学長のみ!
学長も任期が切れると、無理矢理忘れさせられる。
さて、研究所の事務机に置いてある資料を執事長部下天使達にも調べさせる。
あった!
東京都内の全ての情報閲覧可能の使い捨てスペシャルキーコードである。
一つ拝借して、廊下に出る。
この施設には、今は封鎖された焼却炉用の煙突が4つあるのだ。
表から見ると、建物の一部に組み込まれているから、目立だないようになっている。
この煙突通路は、戦後の学生闘争の後に一応コンクリートで封鎖されている事には…なっている。
その、煙突の壁の秘蜜扉を開けて地下道にまた入り、今の上の施設の廊下にでる。
途中、大学生協によって新聞を買おうと、執事長が行ったが閉まっていた。
学生がいないときは、閉めて経費節約するのは昨今の流れなので仕方ない。
フェイク達は、秘密地下研究所の上の表の大学を出て駅まで移動して、自分たちの後をつけている者がいないか、警戒しながら遠回りをして、秋葉原に到着する。
上司達の部下が経営するメイドカフェのとある地下室で、ある人物の居場所を使える権限をフルに使って調べると…
ハァ?
東京ドーム?
なぜ?
わからないが、何かのコンサートの現場にいるらしい。
現場に向かう。
車窓に…
は!
ね!猫?
気のせいか?
しかし、執事長達も見たらしい。
しかし、いない。
私達の眼の動きよりも早い猫なんているわけない。
気のせいだ!
ドームの敷地に侵入して、何人かのスタッフを襲ってパスを奪い、ある人物を襲うべく探すことにす。
通常は球場の場所の所に、いた。
フェイクの口が、ニヤリと歪む。
襲いかかる体制に入った時、
フェイクの方に振り向いた、ある人物。
そして、フェイク達に対して、
正拳突きを繰り出すのが見えた。
フェイク
左あばら骨 被弾!→粉砕
左肺→圧潰
左肩→粉砕
腰骨→左側から崩壊
左脚→粉砕崩壊
まずい!
吹き飛ばされているフェイクは、脳をフル活動の100倍ブーストさせて、対応しようとする。
すでに、自分よりも弱い執事長部下天使たちは、粉々にされている。
腰骨→完全粉砕
く!
絶対空間遮断防御結界が、粉砕されてしまって全く役に立っていない。
ボ…キ……ボ…
背骨が、砕かれていく感触がし始める。
力の伝播が首まで来ていた!
まずい!
頭が砕かれる!
あたまの部分を絶対空間で固定して、緊急避難用のクリスタルを右手で砕く!
フルパワーで砕く!
正拳突きの、空気圧の衝撃を食らってわずかこの間0.0001秒!
フェイクワールドの緊急避難用、救護培養液槽に、緊急避難用クリスタルで転移して直接飛び込み、壊れていく頭蓋骨にヒールかけて全ての神力と魔力・氣力を注ぎ込み、首から下は砕けても頭だけは守る。
格闘すること、20時間。
なんとか死守する。
ハァハァハァハァハァハァハァ
そして、なんとか身体の再生を始めたが…
救急用の最高級培養液の備蓄約300バーレル(約5万リットル)を全て使ってしまった。
しかし、完治していない。
そして、冒頭にもどる。
□□□□□□□□□□□□
留守番の副執事長部下天使
「行かなくてよかったよ。
なんだよ?アレ?
敵いっこないって!
なぜ、あんなヤツに手を出した!
クソ!バカ!
姫様は、全く毎度毎度…
あれ?
あの…
いや…
まさかな…
生きているはずは、ないのだが…
まぁいい!
それよりも、邪神共だ!
地上観測班!
報告してくれ!
当分の間、フェイク様は動けないから、別の工作をしないといけない!」
地上観測班の部下天使
「最悪ですよ~。
ポベー帝国が、神聖皇国側に帝都移転しました。
つまり、人類生存圏が西半分しか残っていません。
半分は、占領されています。
グランド王国も、邪神ゴキブリが完全復活するとグランド王国も冒険者ギルド本部も落ちるでしょうね。
エルフの軍団は、また移動を始めています。
エルフの村単位でに散らばった部族は、今、新生ガス王国に向かっています。
そして、ゴブリンの城に改造した、精霊の館(城)は、観測不能。
干渉も、できません。
旧魔王城ダンジョンコアは、あと5つのサブコアしか稼働していません。
旧魔王城も、観測不可能。
偵察機も、邪神に撃墜されて観測不可能。
カザトが、いると思われる神聖皇国での、神託による泣き落とし工作は、不可能です。
ご決断を!」
留守番役の副執事長部下天使
「(決断なんて無理!)
泣き落とし工作を続けろ!
勇者に、毎日一人100匹のモンスターを倒させて強化しろ!
あと、おい!
スキル管理部の天使を呼べ!!」
スキル管理部・部下天使
「スキル(狂化)(精神錯乱)を用意しております。」
副執事長部下天使
「狂化は、仕方ないが、なぜ精神錯乱なのだ?」
スキル管理部・部下天使
「お忘れですか?初期の頃は精神錯乱を使って、嫌がる剣士ガスや勇者達を誘導して、魔王討伐に行かせたことを。
あ!そうだった。執事長達、封印されていましたよね。」
執事長部下天使
「見ていた。
封印の中から確かにみていたが…
狂化だけにしておけ!
奴ら勇者達は、はっきりいうと狂ってやがるから、俺たちの関与はバレないだろう。」
スキル管理部・部下天使
「そうですね。
今更感がありますが、スキルを仕込んだパンを仕掛けます。
行って来ます。」
こうして、勇者達のスキルに狂化が加えられた。
□□□□□□□□□
グランド王国
冒険者ギルドのグランドマスター達は、絶望的な状態になっていた。
副グランドマスターたちの、S級冒険者部隊は全滅。
そして、遂に勇者達が、更に狂った!
勇者達が、素っ裸で冒険者ギルド副支部マスター級の髭面のおっさんの服を破って、襲おうとしているのだ!
それも、真っ昼間から!
それを、薄くなってしまった封印結界から見ている邪神ゴキブリも引いて見ている。
今日の邪神は、いつもの無理矢理結界に穴を開けて、火を吐いて攻撃せずに引いた目で!おぞましいものを見る目で!勇者達を見ている。
邪神からも、モンスター認定されそうなほどの勇者達の狂いっぷりだ!
ギルド本部の女性陣はグランド王国から出られないとわかった時から、髪の毛を切り男装している。
しかし…
もはや、時間の問題になった。
どうしよう。
ガス国王は、それを見て泣いていた。
地獄だー!とかいっている。
魔導通信珠を起動して、グランドマスターと、ガス国王は泣きながら神聖皇国にカザト派遣と、邪神討伐を要請するしか無くなった。
プライド?
ゴミ箱に棄てたよ!!
□□□□□□□□□
バキバキバキバキバキバキバキ
メキメキメキメキメキメキメキ
パラパラパラパラパラパラパラ
バサッ!
その時、救命ポットの中のフェイクの身体から何か、無理矢理接着剤でくっつけていたものが、剥がれ落ちた様な音がした。
部下天使
「大変です!副執事長天使さま!
フェイク様のポットに誰かいます!」
副執事長天使
「ハァ?
そんなはずは…
は!
ま!
まさか!
霊格強化の為に、合体させていたモノ(霊魂)が剥離したのか?!」
副執事長天使は、もっと上の存在であるフェイクはの上司によって姫様が、管理者神フェイクとなるために霊格強化手術をしたことを、思い出した。
まさか!
すぐに駆けつける副執事副長天使!
な!
こいつは!
かつて、フェイクやこの副執事長が人間だった頃にいた、フェイクとなる為の魂の素材として、霊体にして呪いで縛った女宮中筆頭魔道士の魂が救命ポットに、フェイクと同じ救命ポットの中にいたのだ!
真っ青になった副執事長天使!
そして…
ガコン!
また、この世界本当の制御システムのある辺りから、何かが動く音がした!
副執事長天使の
「クソ!どうすればいいのだ!」
という叫びが、執務室空間に響いていた。
それに呼応するように、ガコン!ガコン!と何かがゆっくりと動き出す。
ぁぁ…
早く、痛み止めを…
痛い…
部下天使
「フェイクさま!
だめだ!バ○ァリンが、効かない。
ボ○○○ンも効かない!
どうすれば!
クソ!あれを使うか?
だけど、これを使うとな~…。
まてよ、執事長天使様!
実験台になってもらいます!
○ロナール注射!」
有無の確認もなく、フェイクの横で重でうめき声を出す執事長部下天使に、ものすごい太い注射針が、襲いかかった!
ブス!
執事長天使
「ぎゃーーーーーー!」
尻に打たれても、痛い注射。
しかし、痛みが収まったのだろうか、眠りに入った執事長天使。
部下天使
「アレルギーとか無し!
心音などの副作用による変化無し!
フェイク様!お覚悟を!」
フェイク
「いやだ…」
ブス!
日頃の恨みを、象徴するかのような1番太い注射針が取り付けられた、いわば凶器としか見えない痛み止めが、注射された。
フェイク
「ぐぁーーーーーー!
(パタン!)」
すぐに効いたので、眠りにつくフェイク。
救命ポッドに、入れられて還元水素水の注入が始まる。
(なぜ還元水素水なのかは、後の内容で。)
部下天使A
「やれやれ。
あの変なお芝居が終わったあと、フェイク様が下僕を作ってくる!なんて、また地球に行ったけど、何があったのですか?」
フェイクを見ていた留守番役の
副執事長部下天使の1体
「ハァ~、それがな…、フェイク様が前に切り札の調達に地球に行ったときにな、上司の隠れ拠点の所に行ったのだが、上司様はいなくてな…
フェイク様は、その時ファイルを見つけたのだよ。
そこに、カザトの事も書かれていて…」
□□□□□□□□□□
あの、無茶苦茶なお芝居のあと、執務室を邪神からの攻撃から守るために、強固に閉鎖したフェイクは、当分の間地上に干渉出来なないとなって、つぎの計画を実行することにした。
フェイクの、上司の隠れ家にあった資料!
そこには、ある人物の調査を上司の地球の下僕の組織が、探偵事務所に頼んで調査した報告書だった。
その、調査書に書かれた、ある人物の関係者にカザトの名前があった。
ある人物…、カザトが旧友と呼んでいる者と同じ名前だったので、これは上司がこいつを取り込んでうまくやれ!ということだ!と、フェイクは解釈していた。
そいつをハントして、洗脳するとかしてカザトを操り、邪神地獄となったフェイクワールドを次の天界の定期監査までに立て直す!
次の定期監査は、上司の部署の閉鎖から無しにはできないだろうと既に危機感を持っていたから、フェイクは動きだしたのだが…。
フェイクは、できるだけ…
こっそりと、地球に来た。
目指すは、東京。
杉並区である。
ここに、上司の隠れ家のビルがあるのだが…
ウ~!カンカンカンカン!
消防車が、囲んでいた。
ビルは、燃えていたのだった。
く!
何があった?
仕方ない!
秘密研究所に行くか!
JR上野駅に移動する。
女子高生の姿に変身して、上野公園からの秘密の地下道に入り、研究所に向かう。
ここは、第二次世界大戦の時に今の国会議事堂横のあった旧首相官邸からの地下道と接続されている地下道とは、別の地下道であって特別な作りなので崩れていない。
人は、通常上司達の許可が無いと入れないのだ!
ふと、地下道の研究所入口についたとき、その旧首相官邸に繋がっていた、地下道の方の扉を見るフェイク。
確か、旧都庁にこのボロい通路を使って行ったことがあったな…。
もちろん、今の皇居にも繋がっている。
今の新宿の新都庁にも繋がっているのだが…。
しかし、いくつかの経路はすでに高度経済成長期に潰されて、都営地下鉄の線路に化けていた。
これをまた使うかもしれない。
そんな漠然とした不安がフェイクの脳裏を横切る。
研究所に、入った。
ステンレス製の比較的新しい扉だ。
確か、2010年に取り替えたとかかいてある。
中は研究所とは名が付いているが、半分以上が事務所である。
研究所で何が研究されていたのか?
それは、今でも秘密にされている。
知っているのは、学長のみ!
学長も任期が切れると、無理矢理忘れさせられる。
さて、研究所の事務机に置いてある資料を執事長部下天使達にも調べさせる。
あった!
東京都内の全ての情報閲覧可能の使い捨てスペシャルキーコードである。
一つ拝借して、廊下に出る。
この施設には、今は封鎖された焼却炉用の煙突が4つあるのだ。
表から見ると、建物の一部に組み込まれているから、目立だないようになっている。
この煙突通路は、戦後の学生闘争の後に一応コンクリートで封鎖されている事には…なっている。
その、煙突の壁の秘蜜扉を開けて地下道にまた入り、今の上の施設の廊下にでる。
途中、大学生協によって新聞を買おうと、執事長が行ったが閉まっていた。
学生がいないときは、閉めて経費節約するのは昨今の流れなので仕方ない。
フェイク達は、秘密地下研究所の上の表の大学を出て駅まで移動して、自分たちの後をつけている者がいないか、警戒しながら遠回りをして、秋葉原に到着する。
上司達の部下が経営するメイドカフェのとある地下室で、ある人物の居場所を使える権限をフルに使って調べると…
ハァ?
東京ドーム?
なぜ?
わからないが、何かのコンサートの現場にいるらしい。
現場に向かう。
車窓に…
は!
ね!猫?
気のせいか?
しかし、執事長達も見たらしい。
しかし、いない。
私達の眼の動きよりも早い猫なんているわけない。
気のせいだ!
ドームの敷地に侵入して、何人かのスタッフを襲ってパスを奪い、ある人物を襲うべく探すことにす。
通常は球場の場所の所に、いた。
フェイクの口が、ニヤリと歪む。
襲いかかる体制に入った時、
フェイクの方に振り向いた、ある人物。
そして、フェイク達に対して、
正拳突きを繰り出すのが見えた。
フェイク
左あばら骨 被弾!→粉砕
左肺→圧潰
左肩→粉砕
腰骨→左側から崩壊
左脚→粉砕崩壊
まずい!
吹き飛ばされているフェイクは、脳をフル活動の100倍ブーストさせて、対応しようとする。
すでに、自分よりも弱い執事長部下天使たちは、粉々にされている。
腰骨→完全粉砕
く!
絶対空間遮断防御結界が、粉砕されてしまって全く役に立っていない。
ボ…キ……ボ…
背骨が、砕かれていく感触がし始める。
力の伝播が首まで来ていた!
まずい!
頭が砕かれる!
あたまの部分を絶対空間で固定して、緊急避難用のクリスタルを右手で砕く!
フルパワーで砕く!
正拳突きの、空気圧の衝撃を食らってわずかこの間0.0001秒!
フェイクワールドの緊急避難用、救護培養液槽に、緊急避難用クリスタルで転移して直接飛び込み、壊れていく頭蓋骨にヒールかけて全ての神力と魔力・氣力を注ぎ込み、首から下は砕けても頭だけは守る。
格闘すること、20時間。
なんとか死守する。
ハァハァハァハァハァハァハァ
そして、なんとか身体の再生を始めたが…
救急用の最高級培養液の備蓄約300バーレル(約5万リットル)を全て使ってしまった。
しかし、完治していない。
そして、冒頭にもどる。
□□□□□□□□□□□□
留守番の副執事長部下天使
「行かなくてよかったよ。
なんだよ?アレ?
敵いっこないって!
なぜ、あんなヤツに手を出した!
クソ!バカ!
姫様は、全く毎度毎度…
あれ?
あの…
いや…
まさかな…
生きているはずは、ないのだが…
まぁいい!
それよりも、邪神共だ!
地上観測班!
報告してくれ!
当分の間、フェイク様は動けないから、別の工作をしないといけない!」
地上観測班の部下天使
「最悪ですよ~。
ポベー帝国が、神聖皇国側に帝都移転しました。
つまり、人類生存圏が西半分しか残っていません。
半分は、占領されています。
グランド王国も、邪神ゴキブリが完全復活するとグランド王国も冒険者ギルド本部も落ちるでしょうね。
エルフの軍団は、また移動を始めています。
エルフの村単位でに散らばった部族は、今、新生ガス王国に向かっています。
そして、ゴブリンの城に改造した、精霊の館(城)は、観測不能。
干渉も、できません。
旧魔王城ダンジョンコアは、あと5つのサブコアしか稼働していません。
旧魔王城も、観測不可能。
偵察機も、邪神に撃墜されて観測不可能。
カザトが、いると思われる神聖皇国での、神託による泣き落とし工作は、不可能です。
ご決断を!」
留守番役の副執事長部下天使
「(決断なんて無理!)
泣き落とし工作を続けろ!
勇者に、毎日一人100匹のモンスターを倒させて強化しろ!
あと、おい!
スキル管理部の天使を呼べ!!」
スキル管理部・部下天使
「スキル(狂化)(精神錯乱)を用意しております。」
副執事長部下天使
「狂化は、仕方ないが、なぜ精神錯乱なのだ?」
スキル管理部・部下天使
「お忘れですか?初期の頃は精神錯乱を使って、嫌がる剣士ガスや勇者達を誘導して、魔王討伐に行かせたことを。
あ!そうだった。執事長達、封印されていましたよね。」
執事長部下天使
「見ていた。
封印の中から確かにみていたが…
狂化だけにしておけ!
奴ら勇者達は、はっきりいうと狂ってやがるから、俺たちの関与はバレないだろう。」
スキル管理部・部下天使
「そうですね。
今更感がありますが、スキルを仕込んだパンを仕掛けます。
行って来ます。」
こうして、勇者達のスキルに狂化が加えられた。
□□□□□□□□□
グランド王国
冒険者ギルドのグランドマスター達は、絶望的な状態になっていた。
副グランドマスターたちの、S級冒険者部隊は全滅。
そして、遂に勇者達が、更に狂った!
勇者達が、素っ裸で冒険者ギルド副支部マスター級の髭面のおっさんの服を破って、襲おうとしているのだ!
それも、真っ昼間から!
それを、薄くなってしまった封印結界から見ている邪神ゴキブリも引いて見ている。
今日の邪神は、いつもの無理矢理結界に穴を開けて、火を吐いて攻撃せずに引いた目で!おぞましいものを見る目で!勇者達を見ている。
邪神からも、モンスター認定されそうなほどの勇者達の狂いっぷりだ!
ギルド本部の女性陣はグランド王国から出られないとわかった時から、髪の毛を切り男装している。
しかし…
もはや、時間の問題になった。
どうしよう。
ガス国王は、それを見て泣いていた。
地獄だー!とかいっている。
魔導通信珠を起動して、グランドマスターと、ガス国王は泣きながら神聖皇国にカザト派遣と、邪神討伐を要請するしか無くなった。
プライド?
ゴミ箱に棄てたよ!!
□□□□□□□□□
バキバキバキバキバキバキバキ
メキメキメキメキメキメキメキ
パラパラパラパラパラパラパラ
バサッ!
その時、救命ポットの中のフェイクの身体から何か、無理矢理接着剤でくっつけていたものが、剥がれ落ちた様な音がした。
部下天使
「大変です!副執事長天使さま!
フェイク様のポットに誰かいます!」
副執事長天使
「ハァ?
そんなはずは…
は!
ま!
まさか!
霊格強化の為に、合体させていたモノ(霊魂)が剥離したのか?!」
副執事長天使は、もっと上の存在であるフェイクはの上司によって姫様が、管理者神フェイクとなるために霊格強化手術をしたことを、思い出した。
まさか!
すぐに駆けつける副執事副長天使!
な!
こいつは!
かつて、フェイクやこの副執事長が人間だった頃にいた、フェイクとなる為の魂の素材として、霊体にして呪いで縛った女宮中筆頭魔道士の魂が救命ポットに、フェイクと同じ救命ポットの中にいたのだ!
真っ青になった副執事長天使!
そして…
ガコン!
また、この世界本当の制御システムのある辺りから、何かが動く音がした!
副執事長天使の
「クソ!どうすればいいのだ!」
という叫びが、執務室空間に響いていた。
それに呼応するように、ガコン!ガコン!と何かがゆっくりと動き出す。
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猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
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