[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き

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第4章 お姫様達と黒の宮廷魔術師と、そいつらが使役したモノ達。 第2部 復讐の邪神vs フェイクROUND1

第15話 下界戦その3 脱出作戦とその見通しの悪さ。

 ドーン!
 爆発する、マトの外街の新築の聖堂。
 [チームカザート]を乗っ取った王女達は、自分の神像とも言えるものをぶっ壊して、逃走する。

 聖女フェルミは、せっかくの昇進のネタを逃すか!と、追いかける。街の衛兵達も追いかけた。

 しかし、元聖女統括のフェルべーは違った。
 まぁ中身は黒き魔導師カンターレなので、奴らに関わるのは嫌だったから、わざと魔力を回復させて逃げるように細工をしたのだが。

 逃げる王女G達は、有ることを考えついたのだった。

王女G(フェイク分体)
「ねぇ?あの元聖女統括とか言われていた聖女と、その妹を乗っ取れば楽にドワーフ王国に行けるのでは?
 ついでに、その地位を使えばカザトの側近も油断しない?」

 いい考えだと、これまでの部下天使達の聖女フェルべーがカザトにやらかした事の報告を全く聞いていなかった事が、まるわかりな同意をする王女達。


 しかし、フェルべーの中にいる黒き魔導師カンターレの本体は焦った。見たくもない他人の記憶とその性癖を模倣してまで、完全にフェルべーになりきっていたのに、王女達(フェイク分体)に関わりたくないのが、本音であった。
 仕方ない。カンターレは、ここで正当防衛の名目でぶっ殺す事にした。
 

 ゾクリと背筋がこわばったのは、王女達(フェイク分体)。
 なぜかわからないが、過去に体験した恐怖の記憶が警報を鳴らす。
 王女達は、その場から逃げることにしたのだが、衛兵達に追いかけられて逃亡する事になったのだが、もう冒険者を装おう必要も無いので、オーラと氣を練り風に乗って[舞空の功]の術でベイントス公国の国境を通過して、ドワーフ王国方面に空から侵入した。


 その10時間後のことである。

 意識不明の重体の冒険者パーティーが、国境の街に担ぎ込まれた。
  冒険者ギルドのタグから判明したのは、
○カザート(男)
○ドワイライト(男の娘)
○エルジー(女)
○エルブー(女)
○バーベル(男の娘)
○フーベル(男の娘)
の6人である。
行方不明で、悪霊か邪神に身体を乗っ取られたと疑われていた[チームカザート]のメンツであった。

救護員
「ダメです。全員生命力がほぼ有りません。回復ポーションを強制的に飲ませても、元々の生命力が無いので回復しません。」

司祭
「生命力が、枯渇?まさか吸血鬼か?すぐに聖水と、噛まれた跡を探しなさい!」  

 しかし、噛まれた痕は見つからない。
司祭
「カザト様の降らした雨で聖水はものすごくあります。発熱も出てきたので、彼らを聖水につけましょう。」

 聖水の風呂桶にそのまま浸けられた[チームカザート]達の口から黒いものがでてきて、聖水と反応してジュワ~と、音をたてる。
 司祭の判断で、聖水を徹底的に飲ませた結果、心臓の音が少し強くなった。これを回復の契機と見た司祭は、ヒールをかけることした。 
 しかし、百戦錬磨の救護所の聖女達15人が、一斉にヒールをかけるがやっと心臓の鼓動が常時の半分に戻った程度であった。

 そこに凶報が来た。新生ガス王国の教会からの、通達だと乗り移っていたのは、邪神フェイクの分体だろうということ。
 急いで、付近の村とかに行方不明者がいないか確認されたがいなかった。


 ドワーフ王国 国境付近の森

王女G(フェイク分体)
「クソ、なんて貧弱な身体なのよ!」

王女H(フェイク分体)
「お、おえ~。おえ~。」

王女I(フェイク分体)
「まさか、この世界の人間って全員気功法とかオーラ法とか使わないの?
 まさか、たったあんな短い距離を跳んだだけで、げ!ゲホゲホ!」

王女J(フェイク分体)
「軟弱、貧弱じゃない!身体の生命力空っぽになってしまって、森に墜落なんてみっともない!」

王女K(フェイク分体)
「で?他の5人は今はやっと寝たけど、どうするのよ? 付近の村から適当に誰かに乗り移ってグランド王国のエルフ達の避難場所らしい、精霊の館(城)に行って、エルフ達を依り代にする?」

 会議の結果、キスカとトスカに警戒されている可能性があるために、エルフの女性を襲って乗っ取る事にしたらしい。
 まだ、エルフ達の首に従順の首輪がかかっていると思っているみたいだ。

 すぐに、寝ている王女達を起こそうとしたとき、それは起こった。

 ザーーーーーーー。
 聖水の雨が降り出した。
 最近ドワーフ王国では、3日雨が降るって、1日晴れるサイクルなのだが、何十年も雨が降っていなかったので、大地にすぐに雨は吸い込まれてしまう。だから、土砂崩れとかの危険はなかったが問題は、その雨が聖水であり、しかも超高濃度だったのだ。

 ジュワ~!

 ギャーーーーーー!
 王女Iの悲鳴が響く。
 聖水に反応して、霊体が一部溶けたのだ。

 彼女達は、生前の快楽の為の人殺しや、戦争を起こしたなどの大罪と穢れが、すでに悪魔の領域に達しており、聖水の雨の中の移動はできなくなっていた。

王女H(フェイク分体)
「どういう事よ!今の私達は霊体だから硫酸で溶けるはずは無いのよ!なぜ火傷するのよ!どこまで汚染されているのよ!」

 ある意味、自分達は聖なる者だと思っているので、発想が勇者ゴン太と同じく酸性雨だと判断する王女達。

 彼女たちは、雨の中森の中の小屋に籠もるしかなかった。

 
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