29 / 630
第1章 始まりの村からハードだった?
第29話ブリードル帝国(その3)
しおりを挟むこんにちは。ブリードル帝国皇女フロンです。
最近、頭が痛い。
兄である皇太子は全身骨折で、療養中。
ハイポーションを使って一命はとりとめましたが、予断を許さない状態が続いています。
重症者が多すぎてハイポーションは皇都の在庫は全て使ってしまった。
錬金術師達に、ポーションを作らせてはいるが生産は追いつかない。
商人達は他の街からの、持って来るだけで大儲けなのをいいことに、ポーションの値段をつり上げる。
後でしっかりと取り締まらなくては!
城は穴ぼこ! 費用がかさむ。
今日も会議は大荒れ!
しかし、宰相のゲス・ザ・アントが、おもしろい提案をしてきた。
勇者?候補達にパーティーを本格的に組ませてダンジョンに入れてはどうかと言うのだ。
ダンジョンにはときどき宝箱が湧いて出てくる。
その中には、高難易度のダンジョンなら全回復薬エリクサーや若返り薬ラーソなど。
低難易度では魔力回復薬エーテルや回復薬ポーションが手に入ることがある。
モンスタードロップもたまにある。
ゴブリンの腰布はいらないが、スヤスヤシープのドロップ品モコモコ綿は高級ベッドやソファーなどに使われて、かなり高く売れる。
さらにモンスター狩りでレベル上げも出来て、ダンジョンスタンピードの予防にもなる。
わ・た・し・た・ち、にはいい事ずくめっポイが、あの聖女?が緑の巨人を呼び出した疑惑もあり、召喚者達の不満を溜めさせるのは、危険ではと思われる。
それに、最近あの帆山と近衛部隊長の部屋から………
ブル!
さっさとダンジョンに入れよう!
……………………………
俺の名前は杉谷。職業が勇者?になっている。
普通はクラスという欄に勇者が出るらしい。
今日はパーティー組まされて、初級ダンジョンというところに入れられた。
ドロップ品のポーションとかを取ってこいとか言われた。
はっきり言う。俺は、今ピンチだ。
勇者?の説明書き通り、スライムが今前にいるのだが……足が動かない。
剣を振り回していると動かせるが前しか進めない。
パーティー仲間は、前に出すぎるな!って言うけど、どうしようもないんだよ!
だが、このことを言うわけにはいかない。
あの冷血フロンの耳に入ったら、間違いなく特攻要員にされちまう。
爆弾抱えて特攻なんて嫌だぜ!
鑑定玉が、ジョブとかの内容まで見えなくて本当によかったよ。
また、スライムが出てきやがった。帰れねーじゃねーか!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
95
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる