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第五話 加護を発動、しました
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夢は熾天使と掛けまして人の夢と解く、その心は、どちらも儚いでしょう。
うまいことを言ってみたいと思ったのですがなかなかうまくいかないものですね。それもまた人生なのでしょう。
飛行訓練を楽しんだ後、俺は部屋に戻れました。現在は、カマエル先生の講義を虚ろな目で聞いています。新しい特技として目を開けたまま寝るスキルを覚えれそうです。
カマエル先生から開放されたのはそれから日が高くなった昼頃になります。
昼食を取り終えて机に突っ伏しながら目に入った教科書をペラペラとめくり眺めます。ひとしきりめくっていくと目に入って来たのは熾天使の文字です。
コーネ様の1番の天使になるために、俺が目指そうとしている序列最高位の天使です。
しかし、現実は厳しい!!熾天使について調べれば調べるほど夢が遠のきます。
なぜならば熾天使は生まれながらにして熾天使。神の肉と魂を削り出し身を裂かれる想いをして創りだす己の分身。故に神と等しい力をその身に宿し、神の代行を行える存在。それが序列最高位の熾天使。
一介の天使。それも、人から天使になった者がなれるはずもない!っとこの教科書の野郎はいってやがるのです。
それでも、諦らめられないのはまさに『愛』の力でしょうね。
要は天使界、最強の従者になればいいのです!!誰もが認める。全ての神が認める天使になればそれはもう熾天使でいいのではないでしょうか。
何だ、簡単なことじゃないですか。人の夢と書いて儚い。俺、今人じゃないですし!天使ですし!!。
ならば。無理、無謀、無茶と言われようと、笑い飛ばされようと、歩んで見せましょう熾天使(茨)の道!なって見せましょう熾天使に!!
この興奮覚める前に一筆したためますか!達筆で!
鼻歌交じりにテーブルに紙を出し誰宛にでもない手紙を書きます。こういう時は思いのほか、筆が進むというものです。
ひとしきり書き終えるて一息つくて紙を丁寧に折っていき、紙ヒコーキを作ります。
「とんでぇけ~。」
手から離れてた紙ヒコーキは部屋の窓から外へと飛んでいき春風に乗って俺の視界から消えていきました。。
紙ヒコーキはどこかに飛んでいったのでしょうか?きっとこの温かい風に乗ってどこか遠くに飛んでいったような気がします。
「夢をのせぇてぇ~♪」
「休憩しましたね!!飛行訓練をしますよ!!」
突如、部屋の扉が開け放たれました。
「きゃぁーーー!!エッチィイィィィィ!!」
ふっ。おもいっきり閉めてやりました。
してやったぜ!と思い口元がニヤつきます。
「四十秒で支度をして中庭に来なさい。」
扉からカマエル先生の声がしてそのままコツコツと足音を立てて遠ざかっていきます。
まずい・・怒らせたしまったのでしょうか・・・急いで行かなくては!!
急いで部屋を出てカマエル先生の後を負います。
中庭に到着すると既にカマエル先生が腕組をして仁王立ちで待っています。
俺の到着を確認するとポケットから懐中時計を取り出して時間を確認しました。
「よろしい。・・・飛行訓練は練習あるのみです。さぁ!飛びなさい!!」
「サー!イエッサー!!」
どうやら、怒っていないようです。よかったです。
カマエル先生に指示されたように飛行訓練をします。
先ほど感じをつかめたのでフンワリと飛ぶことが出来ます。
まぁ地面より数センチ上がっただけなので飛ぶというより浮いているという表現の方があっているでしょうね。
「体のバランスをしっかり保ちなさい。」
お手本と言わんばかりにカマエル先生もすこし浮上します。
「いいですか。まずは一定の場所にいること。これをホバリングといいます。」
「て、テストにで、でますか?」
「天使にテストなんてものはありません。その頭に知識を叩き込むのです。」
テストが無いのは嬉しいです!!あっ。集中力を欠きました!!
「いでっ!!」
バランスを崩して尻もちを付きます。
お尻が痛いです。腫れてこれ以上、お尻が出たらなおさら女の様な体になってしまうではありませんか!!これは死活問題です!!
はぁ~。男の体に戻りたいです・・・。まぁ半分は男なんですけどね・・・。
「さっさと立ちなさい!!」
バチンっ!!
「あふんっ!!」
変な声が出ました。
カマエル先生はスパルタのようです!このままでは調教されそうで怖いです。
それからしばらくは飛行訓練を行いました。
丁度、夕日が沈むくらいのときには自由に飛行できるよになりました。
カマエル先生からも「全然まだままですが及第点ということにしときましょう。時間がないですし・・」最後の方は聞き取りににくかったですが、お墨付きをいただきました!!これはもう、飛行してるといってもいいのではないでしょうか!!
やったね!!アルデリッヒ!飛行を覚えたね!
さて、1時間の休憩をもらい再び庭に戻ってきました。
カマエル先生は仁王立ちで俺を待っています。正直こわいです・・・。
俺が到着してカマエル先生の前に立つと腕時計に目線を一回送りゆっくりと口を開きます。
「よろしい。時間通りです。」
カマエル先生が、先生ではなくて教官に見えてきました。
「ある程度、飛行が出来るようになったので今度は加護の使用のしかたについて学んできましょう。」
恐る恐る手をあげます。
「はい。アルデリッヒくん。」
「はい。以前も言いましたが、俺は勇者をしていました。そのとき加護を使った戦闘も行っています。今更する必要があるのでしょうか?」
「以前も言ったように肉体の加護と魂の加護は全然違います。過剰に使用すると魂ごと消滅する可能性もあります。」
おっと!!そう言えば前にそんなことを言っていましたね!
天使に取って魂の消失は、すなわち死を意味すると・・。
聞いていましたが、なかなか実感と言うものはありません。
勇者のときも体内の気を聖痕に送れば加護は自動で発動されましたし・・・気っていうのは魔力のことです。
その魔力を流し込む量によって加護の強さは変わります。
俺が契約している愛しの女神様の加護の効果は二つあって一個はどれだけ魔力を送り込んでも効果は一定で、もう一個はとっておきの必殺技みたいです。これは勇者のときと変わりませんね。
つまりなにが言いたいかというと今更加護の使い方を気を付けろと言われてもなにに気をつけていいのか分からないということです。
カマエル先生が大げさに言っているだけではないのでしょうか?。
「では、まずはゆっくりと聖痕に魔力を通して加護を発動してみてください。」
「はい。」
第一の加護でも使ってみましょうか。
言われたとおり勇者のとき使っていた様に加護に魔力を流し込みます。
ドクン!!
体が震えました。勇者のときのそれと全然違います。
力が・・・パワーが・・・体中に充満して溢れ出しそうです!!
今ならなんでもできそうな気がします!!やばいです!!
エンドリフィンが体中を巡りエンドリフィンが体中を駆け巡りエンドリフィンが・・・失礼しました。エンドリフィンと言いたかっただけです。
と、とにかく快楽・高揚・発揚、気の高まり、テンションが感情が最高潮になってしまいました。
叫ばずにはいられません!!!
「パワーだ!!絶大なパワーだ!!」
「せいっ!!」
目の前に拳が迫ります。
気がつけば芝生の上に寝転んでしました。
はて、先程までの高揚感は何処へやら・・・今は穏やかな気持ちです。
体を起こして個々から見える山々を遠い目で見ます。
「なぜ、人々は争うのでしょうか・・・。」
「おだまりなさい!!」
バチンっ!
「ハヒン!!」
変な声が出ました。
どうやらカマエル先生のムチで打たれたようです。
いい加減にしてくれないと変な性癖が生まれてしまいそうです!
「だから言ったのです。ゆっくりとやりなさいと。」
立ち上がりカマエル先生の方に目を向けます。
若干ではありますが、鼻の頭が痛いです。
「カマエル先生、俺は一体にどうなったのですか?」
「加護の力が暴走したのです。」
あれが暴走ですか・・・。
カマエル先生は続けて言います。
「いいですか。元から天使である者であれば耐えれますが。あなたは人から天使となった身。加護もそうですが魔力の質も人間だった頃とは全く違います。あなたの精神や魂はまだ力に追いついていないのですから。まずは加減が必要です。」
カマエル先生はため息をついて俺を見ます。
「・・・見たところによるとあなたの加護は身体能力の向上みたいですね。魂が吹き飛ばなくて運が良かったですね。」
まぁちょっとニュアンスが違いますが第一の加護はそんなところです。
身体能力の向上はオマケなんですけどね。
しかし、これは気を付けなければなりませんね。戦闘中に今みたいななったら危険ですしね。
「気を取り直して初めますよ。言われった通りゆっくりと加護を発動しなさい。」
「サー!!、イエッサー!!」
おっと思わず敬礼をしてしまいました。
心なしかカマエル先生嬉しそうですね。
さて!とりあえず適切な魔力の量を覚えませんと。
それから朝が明けるまで加護の使用訓練は続きました。
うまいことを言ってみたいと思ったのですがなかなかうまくいかないものですね。それもまた人生なのでしょう。
飛行訓練を楽しんだ後、俺は部屋に戻れました。現在は、カマエル先生の講義を虚ろな目で聞いています。新しい特技として目を開けたまま寝るスキルを覚えれそうです。
カマエル先生から開放されたのはそれから日が高くなった昼頃になります。
昼食を取り終えて机に突っ伏しながら目に入った教科書をペラペラとめくり眺めます。ひとしきりめくっていくと目に入って来たのは熾天使の文字です。
コーネ様の1番の天使になるために、俺が目指そうとしている序列最高位の天使です。
しかし、現実は厳しい!!熾天使について調べれば調べるほど夢が遠のきます。
なぜならば熾天使は生まれながらにして熾天使。神の肉と魂を削り出し身を裂かれる想いをして創りだす己の分身。故に神と等しい力をその身に宿し、神の代行を行える存在。それが序列最高位の熾天使。
一介の天使。それも、人から天使になった者がなれるはずもない!っとこの教科書の野郎はいってやがるのです。
それでも、諦らめられないのはまさに『愛』の力でしょうね。
要は天使界、最強の従者になればいいのです!!誰もが認める。全ての神が認める天使になればそれはもう熾天使でいいのではないでしょうか。
何だ、簡単なことじゃないですか。人の夢と書いて儚い。俺、今人じゃないですし!天使ですし!!。
ならば。無理、無謀、無茶と言われようと、笑い飛ばされようと、歩んで見せましょう熾天使(茨)の道!なって見せましょう熾天使に!!
この興奮覚める前に一筆したためますか!達筆で!
鼻歌交じりにテーブルに紙を出し誰宛にでもない手紙を書きます。こういう時は思いのほか、筆が進むというものです。
ひとしきり書き終えるて一息つくて紙を丁寧に折っていき、紙ヒコーキを作ります。
「とんでぇけ~。」
手から離れてた紙ヒコーキは部屋の窓から外へと飛んでいき春風に乗って俺の視界から消えていきました。。
紙ヒコーキはどこかに飛んでいったのでしょうか?きっとこの温かい風に乗ってどこか遠くに飛んでいったような気がします。
「夢をのせぇてぇ~♪」
「休憩しましたね!!飛行訓練をしますよ!!」
突如、部屋の扉が開け放たれました。
「きゃぁーーー!!エッチィイィィィィ!!」
ふっ。おもいっきり閉めてやりました。
してやったぜ!と思い口元がニヤつきます。
「四十秒で支度をして中庭に来なさい。」
扉からカマエル先生の声がしてそのままコツコツと足音を立てて遠ざかっていきます。
まずい・・怒らせたしまったのでしょうか・・・急いで行かなくては!!
急いで部屋を出てカマエル先生の後を負います。
中庭に到着すると既にカマエル先生が腕組をして仁王立ちで待っています。
俺の到着を確認するとポケットから懐中時計を取り出して時間を確認しました。
「よろしい。・・・飛行訓練は練習あるのみです。さぁ!飛びなさい!!」
「サー!イエッサー!!」
どうやら、怒っていないようです。よかったです。
カマエル先生に指示されたように飛行訓練をします。
先ほど感じをつかめたのでフンワリと飛ぶことが出来ます。
まぁ地面より数センチ上がっただけなので飛ぶというより浮いているという表現の方があっているでしょうね。
「体のバランスをしっかり保ちなさい。」
お手本と言わんばかりにカマエル先生もすこし浮上します。
「いいですか。まずは一定の場所にいること。これをホバリングといいます。」
「て、テストにで、でますか?」
「天使にテストなんてものはありません。その頭に知識を叩き込むのです。」
テストが無いのは嬉しいです!!あっ。集中力を欠きました!!
「いでっ!!」
バランスを崩して尻もちを付きます。
お尻が痛いです。腫れてこれ以上、お尻が出たらなおさら女の様な体になってしまうではありませんか!!これは死活問題です!!
はぁ~。男の体に戻りたいです・・・。まぁ半分は男なんですけどね・・・。
「さっさと立ちなさい!!」
バチンっ!!
「あふんっ!!」
変な声が出ました。
カマエル先生はスパルタのようです!このままでは調教されそうで怖いです。
それからしばらくは飛行訓練を行いました。
丁度、夕日が沈むくらいのときには自由に飛行できるよになりました。
カマエル先生からも「全然まだままですが及第点ということにしときましょう。時間がないですし・・」最後の方は聞き取りににくかったですが、お墨付きをいただきました!!これはもう、飛行してるといってもいいのではないでしょうか!!
やったね!!アルデリッヒ!飛行を覚えたね!
さて、1時間の休憩をもらい再び庭に戻ってきました。
カマエル先生は仁王立ちで俺を待っています。正直こわいです・・・。
俺が到着してカマエル先生の前に立つと腕時計に目線を一回送りゆっくりと口を開きます。
「よろしい。時間通りです。」
カマエル先生が、先生ではなくて教官に見えてきました。
「ある程度、飛行が出来るようになったので今度は加護の使用のしかたについて学んできましょう。」
恐る恐る手をあげます。
「はい。アルデリッヒくん。」
「はい。以前も言いましたが、俺は勇者をしていました。そのとき加護を使った戦闘も行っています。今更する必要があるのでしょうか?」
「以前も言ったように肉体の加護と魂の加護は全然違います。過剰に使用すると魂ごと消滅する可能性もあります。」
おっと!!そう言えば前にそんなことを言っていましたね!
天使に取って魂の消失は、すなわち死を意味すると・・。
聞いていましたが、なかなか実感と言うものはありません。
勇者のときも体内の気を聖痕に送れば加護は自動で発動されましたし・・・気っていうのは魔力のことです。
その魔力を流し込む量によって加護の強さは変わります。
俺が契約している愛しの女神様の加護の効果は二つあって一個はどれだけ魔力を送り込んでも効果は一定で、もう一個はとっておきの必殺技みたいです。これは勇者のときと変わりませんね。
つまりなにが言いたいかというと今更加護の使い方を気を付けろと言われてもなにに気をつけていいのか分からないということです。
カマエル先生が大げさに言っているだけではないのでしょうか?。
「では、まずはゆっくりと聖痕に魔力を通して加護を発動してみてください。」
「はい。」
第一の加護でも使ってみましょうか。
言われたとおり勇者のとき使っていた様に加護に魔力を流し込みます。
ドクン!!
体が震えました。勇者のときのそれと全然違います。
力が・・・パワーが・・・体中に充満して溢れ出しそうです!!
今ならなんでもできそうな気がします!!やばいです!!
エンドリフィンが体中を巡りエンドリフィンが体中を駆け巡りエンドリフィンが・・・失礼しました。エンドリフィンと言いたかっただけです。
と、とにかく快楽・高揚・発揚、気の高まり、テンションが感情が最高潮になってしまいました。
叫ばずにはいられません!!!
「パワーだ!!絶大なパワーだ!!」
「せいっ!!」
目の前に拳が迫ります。
気がつけば芝生の上に寝転んでしました。
はて、先程までの高揚感は何処へやら・・・今は穏やかな気持ちです。
体を起こして個々から見える山々を遠い目で見ます。
「なぜ、人々は争うのでしょうか・・・。」
「おだまりなさい!!」
バチンっ!
「ハヒン!!」
変な声が出ました。
どうやらカマエル先生のムチで打たれたようです。
いい加減にしてくれないと変な性癖が生まれてしまいそうです!
「だから言ったのです。ゆっくりとやりなさいと。」
立ち上がりカマエル先生の方に目を向けます。
若干ではありますが、鼻の頭が痛いです。
「カマエル先生、俺は一体にどうなったのですか?」
「加護の力が暴走したのです。」
あれが暴走ですか・・・。
カマエル先生は続けて言います。
「いいですか。元から天使である者であれば耐えれますが。あなたは人から天使となった身。加護もそうですが魔力の質も人間だった頃とは全く違います。あなたの精神や魂はまだ力に追いついていないのですから。まずは加減が必要です。」
カマエル先生はため息をついて俺を見ます。
「・・・見たところによるとあなたの加護は身体能力の向上みたいですね。魂が吹き飛ばなくて運が良かったですね。」
まぁちょっとニュアンスが違いますが第一の加護はそんなところです。
身体能力の向上はオマケなんですけどね。
しかし、これは気を付けなければなりませんね。戦闘中に今みたいななったら危険ですしね。
「気を取り直して初めますよ。言われった通りゆっくりと加護を発動しなさい。」
「サー!!、イエッサー!!」
おっと思わず敬礼をしてしまいました。
心なしかカマエル先生嬉しそうですね。
さて!とりあえず適切な魔力の量を覚えませんと。
それから朝が明けるまで加護の使用訓練は続きました。
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